|
|
8月28日の事例 8月28日(金) -強い味方- 下降流を見極める
■雲をかき消す下降流 今日の関東エリアでは、一時は安定層を突破し、ゲリラ雷雨になりそうな気配を見せていたのですが、午後になると入道雲がかき消されていきました。その原因は「下降流」でした。 発達しない雲を発見 ▼発達し始める雲 千葉では、1500m付近にある空気のフタである安定層を越えて、雲が成長しました。 千葉県船橋市 12:32 隊員No.60045 「もくもくした雲が北に移動中です。 安定層に守られているのか上には今のところ伸びていませんが時間の問題かも」 →防衛隊本部では、安定層を破っていると判断。 ただ… 千葉県習志野市 13:25 隊員No.47467 「撮影中に横長に変化していったので安定層があると判断できると思います」 →さらに高い位置に2つ目のフタ、安定層があることが分かりました。
なかなか2つ目のフタ(安定層)を突破することが出来ず… ▼消滅し始める雲 千葉県習志野市 15:17 隊員番号:47467 「北東に近い東の空です。右側の積乱雲が発達するか経過を見ていましたが平らになってしまいました」 ⇒「雲が発達できない」と判断できる報告が到着しました。 雲が消滅した理由は、下降流です。図を使って説明しましょう。 【今日の関東の空】 地上から3000mのところに、空気のフタ、安定層があり、それ以上に雲が発達できず。 ↓↓↓ さらに、追い討ちかけるように中部山岳を越えてきた風が下降流となって、雲を消し去っていたためです。 【図解】 その時の、関東の体感を見ると、 ⇒ 10:30 16:30 10:30には「●ムシッと暑い」の体感が、「●カラッと暑い」に変わってきていることが分かります。これも、下降流が発生し、雲の発生しにくい状態になっていることの証拠と言えます。 最終的には、隊員の報告と気象データを照らし合わせ、「関東で激しい雷雨はない」と断定することが出来ました。 しばらくは穏やかな天気が続きましたが、週末からは、再びゲリラ雷雨の可能性が高まります。どうしたらゲリラ雷雨から人々を守る事ができるのか。今後も気持ちを引き締めて、立ち向かっていきましょう!!
|
|
|