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ゲリラ雷雨事例集
サポーターと一緒に捉えたゲリラ雷雨の事例リスト
9月27日 冬型で発生した雷雲

9月27日の事例
冬型で発生した雷雲

今日は秋〜春にかけて現れる、西に高気圧、東に低気圧の冬型の気圧配置となり、北日本の日本海側で雷雲が発生しました。
隊員達から届いた雷雲のリポートから、冬型の気圧配置の時に発生する雷雲と夏の雷雲とは異なっていることが分かりました。

冬型時に発生する小さな雷雲

⇒冬型の気圧配置の時に発生する雷雲は、夏の巨大な雷雲に比べると小さくなります。このため、空一面が真っ黒になることはほとんどありません。
雷雲のサイズが小さい理由は、水蒸気量(雲の元)に違いがあります。冬型の気圧配置の時の水蒸気量は、夏の暑い時に比べて少なく、大きな雲を作ることはできません。

↓隊員からの報告
9:56 秋田市付近
隊員No.2199
『降雨の後かぜが強くなってきました。
雷鳴は聞こえます。』

⇒空は黒雲に覆われておらず、日差しが届いている部分もあります。これは、雷雲のサイズが小さいことを示しています。

輪郭ぼやける冬型の雷雲

雲の輪郭がぼやけて見えるのは、雲が氷でできているためです。夏の積乱雲の場合は、雲の頂上付近で気温が十分低くなり、水滴が氷になります。このため、かなとこ部分はぼやけて見えます。一方、冬型の気圧配置の時の雷雲は、夏よりも低い高度で、水滴が氷になります。このため、雲の輪郭は、頂上よりも低い雲の途中からぼやけて見えます。

↓隊員からの報告
9:02 札幌市付近
隊員No.47706
『札幌市北区は降っていると思います。
豊平区はポツポツです。』

⇒雷雲の卵が札幌市付近を通過中。画面左側に映る雲の側面がボンヤリしているのは、雲が氷からできているためと思われます。

このように、冬型の気圧配置の時に発生する雷雲は、夏の雷雲に比べてサイズは小さく、輪郭もぼやけて見えます。また、夏の雷雲のように激しい豪雨を起こす力はありません。ただ、落雷や突風を発生させる可能性があるため、注意が必要です。

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