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2011年02月19日

念のため土石流にご注意を
[19(土)23時更新]

19(土)夕方から弱い雨が降り始めています。明日の午前中まで、パラパラ~サーッと弱い雨が心配です。念のため、土石流にご注意下さい。

◆20日(日)の火山灰予想
噴煙は南方向に流れる予想です。

▼対象地域
宮崎県】高原町、都城市、三股町、日南市、串間市
鹿児島県】霧島市、曽於市、志布志市、大崎町、東串良町、肝付町、鹿屋市、綿江町、南大隅町、垂水市、姶良市、鹿児島市、日置市、南九州市、南さつま市、枕崎市

◆今後の雨の予想は?
20(日)の午前中まで時々サーッと雨が降ってきます。土石流の可能性もあるので、危険な場所には近づかないようにしてください。
また、雨の後は灰が固まってしまう前に、早めに片付けた方がよさそうです。
次の雨は22(火)頃です。

噴火は今後も数日に1回程度の状態が続く見込みで、噴火時の風向きで降灰エリアが違ってきます。引き続き、活動には要注意です。

◆今後の見解
15日、火山噴火予知連絡会が開催され、新燃岳の火山活動について検討を行いました。予知連絡会の見解によると、引き続き爆発的噴火は続くようです。新燃岳へ上昇するマグマの量は現在は低下、多量の火山灰等を放出するような噴火の可能性は低くなっています。しかし多量のマグマが再上昇すれば、噴火活動が再び活発化する可能性があるとし、噴火警戒レベルは3(入山規制)のままとされています。

新燃岳では1月26日から本格的なマグマ噴火が始まり、多量の火山灰等を放出する噴火活動があり、火口内に溶岩が噴出、爆発的な噴火が繰り返されました。2月4日以降、ほぼ連続的に火山灰を放出していましたが、9日頃から噴火は断続的となり、その後は2月11日と14日に爆発的噴火が発生しましたが、噴火の頻度は低くなってきています。9日以降は、火山性微動は減少し、新燃岳を震源とする火山性地震も散発的な噴火に伴う一時的な増加を除いて減少しています。火口に出現した溶岩の量も2月3日以降ほとんど変化がみられなくなりました。新燃岳へのマグマの上昇・噴出に対応してGPS等で観測された新燃岳の北西数kmの地下深くのマグマだまりの収縮は1日以降停滞しています。傾斜計でも1月26日~31日にみられたような顕著な変化は観測されていません。また、新燃岳周辺の地震活動にも、顕著な変化は認められません。

以上のことから、地下深くのマグマだまりから新燃岳へ上昇する『マグマの量は低下している』と推定されています。引き続き爆発的噴火は続くと思われますが、当面、1月26日~27日にみられたような多量の火山灰等を放出する噴火の発生の可能性は低くなっていると考えられます。しかし、再び多量のマグマが新燃岳へ上昇すれば噴火活動が活発化する可能性があり、地殻変動等のデータを注意深く見守る必要があるとのことです。
◆警戒事項◆
新燃岳は噴火警戒レベル3のままです。
【1】新燃岳から約4km以内では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石等に警戒が必要です。
【2】新燃岳から約3km以内では噴火に伴う火砕流に警戒が必要です。(対象地域→宮崎県:小林市、高原町 鹿児島県:霧島市)
【3】風下側では降灰や風の影響を受ける小さな噴石火山レキ)に注意が必要です。これまでの噴火では直径4~6cmの小さな噴石が火口から約10kmにまで達しています。
【4】爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。
【5】雨の日は泥流土石流に注意が必要です。


◆事前の確認事項◆
【1】危険エリアには近づかない
火砕流は高温の岩石と火山ガスが時速100km以上のスピードで流れ下る現象です。発生してから逃げることはできません。3km以内の危険エリアには立ち入らず、危険エリア周辺では自治体の指示に従って下さい。

【2】危険エリアではなくても…
火砕流が到達しない離れたエリアでも爆発的な噴火の場合、風下では噴石や降灰の可能性があります。むやみに外出せず、避難などのやむを得ない場合は、ヘルメットや傘で頭を保護し、マスク着用は必須です。

【3】事前に危険エリアの確認を
現在、噴火警戒レベル3ですが、レベル4、5になった時に、自分の場所が影響するかどうか、事前に自治体HPにある【ハザードマップ(宮崎県のHPより)】の確認をおすすめします。