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2011年02月12日
巻き上げられる火山灰に注意[12(土)23時更新]
11(金)に8日ぶりの爆発的噴火をしてからは、比較的静かな状態が続いています。ただ、風が強く、降灰が風に巻き上げられています。
「地面に残っている火山灰がこの強風で沢山巻き上げられています。駐車場などでは砂埃ならぬ灰埃が上がる様子が見られます。」
(写真:宮崎市 宮崎のけいすけさん)
このあとも目に入るなどへの火山灰対策が必要です。
◆12(土)夜の火山灰予想
今後、噴火があった場合、今夜は新燃岳から東~南のエリア、宮崎県高原町や日南市~鹿児島県霧島市にかけて灰が流れます。また、強風にのって火山礫など噴石が周囲2~3kmにかけて飛散する可能性がありますので、注意が必要です。
◆13(日)の火山灰予想
強い風は収まり、噴火した場合の噴煙は北東~南東方向へ流れます。
▼対象地域
【宮崎県】高原町、小林市、都城市、宮崎市、西都市、三股町、日南市、串間市、木城町、国富町、綾町、新富町、高鍋町、川南町、都農町
【鹿児島県】志布志市、曽於市
は特に降灰が心配です。
◆再び土石流や泥流に警戒
次の雨は14(月)に降ります。
先日の雨で土石流が発生しなかったからといって、次も発生しないとは限りません。降灰が続いた南東エリアの沢や谷筋では土石流や泥流に注意が必要です。
さらに、土石流危険渓流でない渓流においても少ない降水で土石流が発生する可能性もあり、雨が降っている間は渓流には近づかないでください。
◆土石流なぜ起こる?
土石流や泥流とは、土砂が水と一緒に川や谷を流下してくる現象のこと。雨を含んだ火山灰は山の表面でコンクリートの役割を果たすので、地面に雨水が浸透しなくなります。このため少しの雨でも谷地形に水が集まりやすく、水の勢いが増して、木をなぎ倒し、土石流を引き起こすのです。
◆都城市の基準
避難準備情報発表
…1時間雨量4mm/hを超える時、もしくは、累加雨量10mmに達した時
避難勧告発令
…1時間雨量4mm/hを超えるときが連続2時間継続すると予測される時、もしくは、累加雨量20mmに達した時
今後は、この目安も変わる可能性もあり。自治体からの情報にも注意が必要です。
土石流から身を守るためには…
火山灰が積もっていて、新燃岳を上流とする川や谷沿いにお住まいの方は、なるべく日没前に川から直角方向に離れた安全な場所に移動。万が一、土石流が発生した後に避難する場合は、川や谷には近づかないで下さい。
※自分の場所が影響するかどうか、事前に自治体HPにある【土石流防災区域マップ(宮崎県のHPより)】の確認をおすすめします。
川から離れた所では…
積もった火山灰が雨で泥状に固まり、雨どいや側溝がつまったり、ビニールハウスなどが泥の重さで壊れる恐れがあります。雨が降り出す前に積もった火山灰を除去しましょう。屋根上での作業は灰で滑りやすいうえ、慣れないこともありますので、慎重に行ってください。また、泥状になった火山灰が乾燥して固まると除去が困難になるため、雨が止んだ後は、ドロドロのうちに掃除を行ってください。
◆警戒事項◆
新燃岳は噴火警戒レベル3のままです。
【1】新燃岳から約4km以内では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石等に警戒が必要です。
【2】新燃岳から約3km以内では噴火に伴う火砕流に警戒が必要です。(対象地域→宮崎県:小林市、高原町 鹿児島県:霧島市)
【3】風下側では降灰や風の影響を受ける小さな噴石(火山レキ)に注意が必要です。これまでの噴火では直径4~6cmの小さな噴石が火口から約7kmにまで達しています。
【4】爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。
【5】雨の日は泥流や土石流に注意が必要です。
◆事前の確認事項◆
【1】危険エリアには近づかない
火砕流は高温の岩石と火山ガスが時速100km以上のスピードで流れ下る現象です。発生してから逃げることはできません。3km以内の危険エリアには立ち入らず、危険エリア周辺では自治体の指示に従って下さい。
【2】危険エリアではなくても…
火砕流が到達しない離れたエリアでも爆発的な噴火の場合、風下では噴石や降灰の可能性があります。むやみに外出せず、避難などのやむを得ない場合は、ヘルメットや傘で頭を保護し、マスク着用は必須です。
【3】事前に危険エリアの確認を
現在、噴火警戒レベル3ですが、レベル4、5になった時に、自分の場所が影響するかどうか、事前に自治体HPにある【ハザードマップ(宮崎県のHPより)】の確認をおすすめします。