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2011年02月03日

300年ぶりの本格マグマ噴火と断定
 [3(木)23時更新]

◆新燃岳の様子
『空振も音もなく、静かに噴煙をあげてました!微かに灰も降ってます。昨日とは打って変わって、ユッタリとしているのが怖かったりもします』(写真:宮崎県えびの高原より ありっ?さん撮影)
今朝も8時9分頃、新燃岳が爆発。その後も噴火が続き、12時17分頃に起きた噴火では噴煙の高さが2500m程まで上がりました。

小規模な噴出を続けており、昨日と比べると比較的静かな状態となっています。ただし、噴煙の色は灰色が濃いことから、火口内の溶岩の中央付近に穴ないし亀裂が入り、ポコポコ噴出している(ガス抜き)状態とみられます。

また、本日、開かれた火山噴火予知連絡会拡大幹事会の結果では「当分の間は、現在と同程度の溶岩を吹き飛ばす爆発的な噴火を繰り返すと考えられます。」とのこと。さらに、18世紀の江戸時代のマグマ噴火では静まっては活発になるというサイクルを繰り返し、2年程度噴火活動が続いています。今回の火山活動は、約300年ぶりの本格的なマグマ噴火です、と付け加えています。

*なお、火口内に溜まった溶岩を溶岩ドームとこれまでよんでいましたが、この表記をやめるということが発表されています。その理由は2つ。1つは雲仙普賢岳の噴火で知られた溶岩ドームは、おわんをひっくり返したように盛り上がった状態を呼ぶことが多く、今回の新燃岳の場合、高さがあまり増えず横に広がった形をしているため。2つ目の理由としては、今回想定される火砕流が、雲仙普賢岳のような溶岩ドーム崩壊型の火砕流ではなく、噴煙柱崩壊型の火砕流タイプが想定されているためです。雲仙のタイプは谷沿いを流下するため火砕流の危険範囲は限定されますが、噴煙柱崩壊型の火砕流は全方位に流れる恐れがあるため、厳重な警戒が必要。タイプが違うことを強調する意味でも溶岩ドームという言い方はしないとしています。


◆4(金)の火山灰予想

噴火した場合、噴煙は東へ流れる予想です。さらに4(金)はパラッとにわか雨の可能性あり。灰混じりの雨になって、車の運転は視界が悪くなる恐れがあります。
・宮崎県:日向市・西都市・えびの市・小林市・宮崎市・都城市・日南市
・鹿児島県:霧島市・曽於市・志布志市
は特に降灰が心配です。

◆今後の見解
規模の大きな爆発的噴火が発生した場合、火口から約4kmまで影響を及ぼす恐れがあります。
また、火口内の溶岩が破壊され、火口から約3kmの範囲まで火砕流が流下する可能性も残っています。また、降り積もった噴石や火山灰が流れる泥流土石流が心配です。川などにも近づかないで下さい。
対象市町村】宮崎県:小林市、高原町、鹿児島県:霧島市

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事前の確認事項
【1】危険エリアには近づかない
火砕流は高温の岩石と火山ガスが時速100km以上のスピードで流れ下る現象です。発生してから逃げることはできません。3km以内の危険エリアには立ち入らず、危険エリア周辺では自治体の指示に従って下さい。

【2】危険エリアではなくても…
火砕流が到達しない離れたエリアでも爆発的な噴火の場合、風下では噴石や降灰の可能性があります。むやみに外出せず、避難などのやむを得ない場合は、ヘルメットや傘で頭を保護し、マスク着用は必須です。

【3】事前に危険エリアの確認を
現在、噴火警戒レベル3ですが、レベル4、5になった時に、自分の場所が影響するかどうか、事前に自治体HPにある【ハザードマップ(宮崎県のHPより)】の確認をおすすめします。
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◆警戒事項◆
新燃岳は噴火警戒レベル3のままです。
【1】新燃岳から約3km以内では噴火に伴う火砕流に警戒が必要です。
■対象地域
宮崎県:小林市、高原町
鹿児島県:霧島市
【2】新燃岳から約4km以内では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石等に警戒が必要です。
【3】風下側では降灰や風の影響を受ける小さな噴石火山レキ)に注意が必要です。
【4】爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。
【5】雨の日は泥流土石流に注意が必要です。