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2011年01月30日

今後、噴火が数週間~数か月
        継続する可能性あり


今日も噴火が続き、大量の火山灰を吹き上げています。爆発的噴火が13時57分に発生し、噴煙の高さは、雲のため不明でした。冬型の気圧配置の影響で火口周辺の上空でも風が強まり、上空およそ1500メートルでは17メートルの北西の風が吹き、火山灰は、山の南東側の都城市などで降っていました。(写真:西諸県郡高原町のウェザーリポーターの「子龍」さん)

◆今後の見解
26日から3日間の噴火では、過去9か月で増加したマグマの半分程度の噴出物しか出ておらず、噴火が数週間から数か月にわたって継続する可能性があります。近い将来噴火を繰り返す恐れもあります。
直径約700メートルのすり鉢状の火口には、複数の小さな火口が並び、中央には直径約500メートルの溶岩の塊が見つかっています。この溶岩がマグマの出口の「ふた」になって、ガスの圧力がマグマの通り道となる火道で高まっている可能性があり、溶岩を吹き飛ばすような爆発的噴火が起こる恐れもあります。今後、爆発的噴火が発生した場合、溶岩の塊が破壊され、火口から約3kmの範囲まで火砕流が流下する可能性があります。
軽石の飛散、降り積もった火山灰が流れる泥流や土石流が心配です。川などには近づかないで下さい。

◆新燃岳の状況
新燃岳では、1/26から噴火が続いています。28日深夜~29日早朝は小さな空振と火山性微動が多発。同時刻、ライブカメラでは火映現象が確認され、山が収縮する地殻変動がみられました。このことから、火口内で噴石を飛ばすごく小規模な噴火が継続的に発生したと思われます。また、国土地理院によると、新燃岳火口の西北西約10km、地下約6kmのやや深いマグマ溜まりと、新燃岳火口直下地下約3kmの浅いマグマ溜まりにマグマが蓄積したことが推定されました。この膨張に関与したマグマの量は、深い側のマグマ溜まりで約6百万立方m(東京ドーム約5杯分)、浅い側のマグマ溜まりで約百万立方m(東京ドーム約0.8杯分)と推定されています。 (写真:鹿児島県霧島市高千穂大浪池よりウェザーリポーター大吾さん)

◆新燃岳噴火続く
降灰対策に散水車

降灰がなくても、風で舞い上がる火山灰に注意が必要です。町では散水車で水をまき、その後を道路清掃車で除去しているとのこと。明日もマスク対策は必須です。
(写真:都城市のウェザーリポーターの「へんくつじじい」さん)


◆今夜~明日の火山灰予想
今夜(30日)~明日(31日)の火山灰は南東方向(都城・日南方面)へ。上空高く噴煙が上がる場合は、図で示した予想よりも北に広がる可能性があります。

◆警戒事項◆
新燃岳は噴火警戒レベル3のままです。
【1】新燃岳から約3km以内では噴火に伴う火砕流に警戒が必要です。
■対象地域
宮崎県:小林市、高原町
鹿児島県:霧島市
【2】新燃岳から約2km以内では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石等に警戒が必要です。
【3】風下側では降灰や風の影響を受ける小さな噴石火山レキ)に注意が必要です。
【4】雨の日は泥流土石流に注意が必要です。