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2011年02月13日

土石流や泥流発生の恐れ
[13(日)18時更新]

少し噴煙は上がるものの、比較的静かな状態が続いています。

「2箇所から噴煙が出ています」
(写真:宮崎県高原町 和哉さん)


◆14(月)の火山灰予想
噴火した場合の噴煙は東~北東方向へ流れます。

▼対象地域
【宮崎県】
高原町、都城市、宮崎市、三股町、日南市、串間市
【鹿児島県】
志布志市、曽於市
は特に降灰が心配です。


◆14(月)は土石流や泥流に警戒
 都城市で避難準備情報発表

14(月)は、3時頃から雨が降り出します。3~6時頃が本降りとなり、その後9時頃までは、降ったり止んだりの雨が続きます。その後は段々と弱まり、雨が降り止むのは昼過ぎの見込みです。
1時間あたりの雨量は、最大でも1~2ミリですが、降り始めからの総雨量は10ミリを予想しています。
これは、都城の避難準備情報発表基準(下記参照)に到達する可能性があります。
そのため、都城市からは13日(日)、霧島連山・新燃岳周辺で、一部の地域で高齢者らに避難を呼び掛ける避難準備情報が出ました。

降灰が続いた南東エリアの沢や谷筋では土石流や泥流に注意が必要です。さらに、土石流危険渓流でない渓流においても少ない降水で土石流が発生する可能性もあり、雨が降っている間は渓流には近づかないでください。

なお、この次の雨は17(木)の夜で、1時間あたり30ミリ以上の強雨や大雨を予想しています。

◆都城市の基準
避難準備情報発表
…1時間あたりの雨量が4ミリ以上の時、または、降り始めから10ミリに達した時
避難勧告発令
…1時間あたりの雨量4ミリ以上が連続して2時間継続すると予測される時、または、降り始めから20ミリに達した時
今後は、この目安も変わる可能性もあり。自治体からの情報にも注意が必要です。

◆土石流なぜ起こる?
土石流や泥流とは、土砂が水と一緒に川や谷を流下してくる現象のこと。雨を含んだ火山灰は山の表面でコンクリートの役割を果たすので、地面に雨水が浸透しなくなります。このため少しの雨でも谷地形に水が集まりやすく、水の勢いが増して、木をなぎ倒し、土石流を引き起こすのです。

◆土石流から身を守るためには…
火山灰が積もっていて、新燃岳を上流とする川や谷沿いにお住まいの方は、なるべく日没前に川から直角方向に離れた安全な場所に移動。万が一、土石流が発生した後に避難する場合は、川や谷には近づかないで下さい。
自分の場所が影響するかどうか、事前に自治体HPにある【土石流防災区域マップ(宮崎県のHPより)】の確認をおすすめします。

◆川から離れた所では…
積もった火山灰が雨で泥状に固まり、雨どいや側溝がつまったり、ビニールハウスなどが泥の重さで壊れる恐れがあります。雨が降り出す前に積もった火山灰を除去しましょう。屋根上での作業は灰で滑りやすいうえ、慣れないこともありますので、慎重に行ってください。また、泥状になった火山灰が乾燥して固まると除去が困難になるため、雨が止んだ後は、ドロドロのうちに掃除を行ってください。

◆警戒事項◆
新燃岳は噴火警戒レベル3のままです。
【1】新燃岳から約4km以内では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石等に警戒が必要です。
【2】新燃岳から約3km以内では噴火に伴う火砕流に警戒が必要です。(対象地域→宮崎県:小林市、高原町 鹿児島県:霧島市)
【3】風下側では降灰や風の影響を受ける小さな噴石火山レキ)に注意が必要です。これまでの噴火では直径4~6cmの小さな噴石が火口から約7kmにまで達しています。
【4】爆発的噴火に伴う大きな空振に注意が必要です。
【5】雨の日は泥流土石流に注意が必要です。


◆事前の確認事項◆
【1】危険エリアには近づかない
火砕流は高温の岩石と火山ガスが時速100km以上のスピードで流れ下る現象です。発生してから逃げることはできません。3km以内の危険エリアには立ち入らず、危険エリア周辺では自治体の指示に従って下さい。

【2】危険エリアではなくても…
火砕流が到達しない離れたエリアでも爆発的な噴火の場合、風下では噴石や降灰の可能性があります。むやみに外出せず、避難などのやむを得ない場合は、ヘルメットや傘で頭を保護し、マスク着用は必須です。

【3】事前に危険エリアの確認を
現在、噴火警戒レベル3ですが、レベル4、5になった時に、自分の場所が影響するかどうか、事前に自治体HPにある【ハザードマップ(宮崎県のHPより)】の確認をおすすめします。