地震への備え、令和8年熊本地震を機に3割の方が再確認
持ち出し袋の中身「季節ごとに変える」は少数派

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令和8年に発生した熊本地震は、多くの人に改めて防災について考えるきっかけを与えました。ウェザーニュースでは、防災・減災に役立てるため、毎年継続して調査を行っています。

今回は、2026年8月15日(土)6時〜19日(水)12時に実施した「減災調査2026.09」(有効回答数:12,311人)の結果から、地震への備えの見直し状況や、避難行動・防災グッズの準備状況についてまとめました。

■ 調査項目 ■
1:備えの見直し状況
2:避難先の検討
3:非常持ち出し袋の用意・季節ごとの見直し
4:断水への備え・非常用トイレの準備
5:停電対策(モバイルバッテリー・ポータブル電源)
6:通電火災への対策


あわせて読む「減災調査2026.9結果|安否確認・避難行動編」
防災DAY2026.9 特設サイト

【備えの見直し状況】地震への備え、3割の方が見直す

令和8年熊本地震を機に地震への備えを見直したか伺ったところ、「見直した」は30.5%にとどまり、「見直していない」が69.5%と7割近くを占めました。実際に大きな地震が起きても、日頃の備えの見直しに繋がっている人はまだ少数派であることがわかります。

都道府県別に見ると、地域差が顕著に表れました。震源地となった熊本県では「見直した」が56.1%と全国トップで、当事者としての危機感が具体的な行動に直結していることがうかがえます。一方、秋田県や山形県、島根県など比較的遠いエリアでは見直した割合が低く、直接的な被害の有無が意識の差につながっている様子が見えます。

年代別では、80代以上が39.6%で最も高く、40代が27.5%で最も低くなりました。現役世代ほど日々の忙しさから見直しが後回しになりやすい傾向がありそうです。
実際に「見直した」と回答した方からは、具体的な行動の声が多数寄せられました。

「保存水の時期が2/3を経過していたので。水を5年から10年の長期保存可能なものに切り替えた。」
「家具の設置方法 家の周り 避難経路 飲料水の確保 揺れが来て外に出たら戻らない」
「枕元に靴を用意しました。」
「停電した場合に備えて、階段、玄関に暗くなったら灯りがつく電気をおいた」
「防災グッズの分散保管と地震が来た時にすぐに持ち出せる様に常に自分の側に最低限の貴重品や避難グッズをまとめたバッグを置いている」

【避難先の検討】半数以上が避難所避難を検討 車中泊避難も一定数

被災して自宅からの避難が必要になった場合、まずどちらを検討するか伺ったところ、「避難所へ避難」が51.6%、「車中泊避難」が36.8%となり、「その他」は11.6%でした。避難所と車中泊がほぼ二分される結果となり、避難のスタイルが多様化している実態が浮き彫りになりました。

車中泊を選んだ方からは「車とポータブル電源を所有しているため」「プライバシー保護のため」「犬を飼っているため」といった声、避難所を選んだ方からは「指定場所が近いから家族で動きやすい」「学校や役所等、近い」といった声が寄せられました。

また「その他」を選んだ方からは「自宅マンションが避難場所に指定されているから」「車はマンションの地下駐車場にあり、震災時に外にあるか地下にあるかで選択が変わります」など、住環境に応じた判断も見られました。

【断水への備え】断水対策の"お風呂の水"、東北は45.4%で全国トップ

断水に備えて浴槽に水を溜めているか尋ねたところ、「溜めていない(毎回すぐ流す)」が54.6%と過半数を占めました。「いつも溜めている」は27.3%、「台風や大雨などの前だけ溜めている」は18.1%です。

年代別では「いつも溜めている」の割合は年齢が上がるほど増加する傾向があり、10代(17.0%)から80代(36.8%)まで一貫して上昇しました。地域ブロック別では、東北が45.4%と全国唯一4割を超えて突出しています。東日本大震災で断水を経験した記憶が、日常的な習慣として今も根づいている可能性がうかがえます。
また、非常用トイレ・携帯トイレの準備状況を伺ったところ、「家族の数日分を準備している」25.9%、「少しだけ用意している」32.2%に対し、「用意していない」が41.9%と4割を超えました。

断水時にまず困るのがトイレです。家族の人数×3日分を目安に、非常用トイレの備蓄を検討してみてください。

【非常持ち出し袋】約半数が「準備している」ものの 多数が年間通してそのまま

非常持ち出し袋の準備状況については、「準備済み(点検もしている)」27.9%、「準備済み(点検はしていない)」19.7%、「グッズはあるが未整理」24.6%、「用意していない」27.8%と、4つの選択肢がほぼ均等に分かれる結果となりました。

年代別に見ると、「用意していない」の割合が最も高かったのは20代で38.7%。子育てや高齢の家族を抱える世代よりも、単身・若年層の方が備えに手が回っていない傾向が見えます。
ただ、季節ごとに持ち出し袋の中身を見直しているか尋ねたところ、「季節に合わせて入れ替えている」はわずか9.5%で、「年間を通して同じ中身のまま」(50.2%)に比べて大幅に低くなっています。用意している人でも、その中身の鮮度管理までは行き届いていない実態がうかがえます。

衣類や飲料水など、季節によって必要なものは変わります。衣替えのタイミングで持ち出し袋の中身も見直しましょう。

非常持ち出し袋は一度準備したら安心せず、できれば季節が変わるごとに、最低でも年に一度は中身と期限を点検することをおすすめします。
関連記事「非常用持ち出し袋のチェックリスト 避難の前に確認を」

【停電対策】電源確保は定着傾向、1年半前とほぼ変わらず

停電対策としてモバイルバッテリーやポータブル電源を保有しているか伺ったところ、モバイルバッテリーは75.7%(「両方持っている」22.1%+「モバイルバッテリーのみ」53.6%)、ポータブル電源は26.1%(「両方持っている」22.1%+「ポータブル電源のみ」4.0%)という結果になりました。
2025年1月の調査と比べても大きな変化はなく、電源対策はすでに一定層に定着し、大きな伸びは見られない状況が続いています。
関連記事「減災調査2025.01 約4人に1人がポータブル電源を所持」
関連記事「停電している時の熱中症対策」

【通電火災】3割超が『対策していない・知らなかった』

停電が復旧した際に発生する「通電火災」への対策状況を伺うと、「感震ブレーカー等を設置している」12.5%、「避難時にブレーカーを落とす予定」54.7%に対し、「特に対策はしていない・知らなかった」という回答が32.8%と3割を超えました。

年代別に見ると、10代で49.9%、20代で45.2%と、若い世代ほど「知らない・対策していない」の割合が高く、70代の24.8%まで一貫して減少しています(80代でわずかに28.3%へ反転)。電源確保の意識が広がる一方で、通電火災への認知はまだ十分に浸透していないことがわかります。

改めて避難前にブレーカーを落とすことを確認しつつ、忘れてしまったり落とせない事情が生まれる可能性も考えて、感震ブレーカーの導入もあわせて検討してみてください。
関連記事「停電の次に怖い「通電火災」 復旧前にブレーカーを落として対策を」

もしもの時に備え 普段から備えよう

今後、いつどこで災害が起こるかわかりません。「大きな地震のニュースを見た時」に備えを見直す人が多い傾向がこれまでの調査でも見られていますが、この記事自体もそのきっかけの一つになれば幸いです。

非常持ち出し袋や非常用トイレの定期的なチェック、そして見落とされがちな「通電火災」への対策(感震ブレーカーの設置や、避難時にブレーカーを落とす習慣づけ)を、この機会にあらためて確認してみてください。

ウェザーニュースでは、今後も過去の災害の教訓を伝え、次の防災・減災に繋げる取り組みを続けてまいります。
ウェザーニュース 防災・減災情報
天気アプリで災害に備える

「減災調査2026.09」(防災の日)
対象:スマホアプリ「ウェザーニュース」利用者
期間:2026年8月15日〜19日
人数:12,311

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