旬を迎えた梨 “ザラザラ”した食感の正体は? 便通との意外な関係

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シャリシャリ、みずみずしくて甘い梨。旬を迎え、品種が入れ替わりながら店頭に並びます。梨を食べていると、舌にザラザラとした感触が残ることはありませんか?

この独特の食感には、果肉の中にある細胞が関係しています。詳しい話を野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

梨のザラザラ、正体は「石細胞」だった!

梨の独特の食感は何から来るのでしょうか。

「梨のザラザラとした食感は、果肉に含まれる『石細胞(せきさいぼう)』によるものです。

石細胞は、果肉の細胞壁に、植物の細胞を硬く丈夫にする成分の一種『リグニン』などがたまり、壁が厚く硬くなった細胞です。果実が育つ早い段階から形成されます。名前には『石』とついていますが、もちろん本物の石ではありません。

石細胞は梨だけにある特別な細胞ではなく、リンゴやカリンなどにも見られます。梨では果肉の中に多く含まれるため、ザラザラとした感触につながります。石細胞の分布や大きさには、品種による違いもあります」(吉田さん)

梨のザラザラは、便通にも関係する?

梨のザラザラした食感を生む石細胞。食べた後は、体の中でどうなるのでしょうか。

「石細胞に含まれるリグニンは、食物繊維の一種です。石細胞は人の体では消化されにくく、腸を刺激して便通を促すといわれています。

また、梨には甘味成分の一つであるソルビトールも含まれています。ソルビトールは腸で吸収されにくく、腸内に水分を引き寄せて便をやわらかくする働きがあります。

こうした働きから、梨は便通を整える助けになることも期待されます」(吉田さん)

梨にはほかにどんな成分が含まれる?

石細胞やソルビトールのほかにも、注目したい成分があります。

「カリウムもその一つです。体内の余分なナトリウムの排出を助ける働きがあります。

また、たんぱく質を分解する『プロテアーゼ』という酵素も含まれています。すりおろした梨に肉を漬け込むと、肉を柔らかくするのに役立ちます」(吉田さん)
このほか、アルブチンやクロロゲン酸などのポリフェノールも含まれています。

梨のザラザラとした感触は、果肉に含まれる石細胞によるもの。店頭に並ぶ梨の品種が変わるこの季節、甘さやみずみずしさに加え、食感の違いにも注目してみてはいかがでしょうか。
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