過去30年で雪氷面積が約9%縮小 ネパール土石流を引き起こした山体崩壊と今後のリスク
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ネパールで発生した大規模な土石流は、当初懸念されていた「氷河湖の決壊」ではなく、山そのものが岩盤ごと崩れ落ちる大規模な山崩れが原因とみられています。
衛星からの観測では、現場周辺で過去30年にわたって雪や氷が急速に減っていたことも確認されています。
温暖化による山の変化が、これまでとは異なる山岳災害につながる可能性があるとして注目されています。
第1弾「ネパールで大規模な土石流が発生 背景にあった標高増幅による急激な気温上昇」
衛星からの観測では、現場周辺で過去30年にわたって雪や氷が急速に減っていたことも確認されています。
温暖化による山の変化が、これまでとは異なる山岳災害につながる可能性があるとして注目されています。
第1弾「ネパールで大規模な土石流が発生 背景にあった標高増幅による急激な気温上昇」
氷河湖決壊ではなく「岩盤ごとの大規模崩落」が起きた仕組み
ヒマラヤ地域の大規模な出水災害といえば、氷河が解けてできた湖が決壊し、大量の水が一気に流れ出す「氷河湖決壊洪水」が広く知られています。
しかし今回の災害は、湖が決壊したのではなく、氷河のある山そのものが大きく崩れ落ちたことが原因とみられています。現地調査や衛星画像の分析から、山をつくる岩盤まで大きく崩れたことがわかってきました。
長年の気温上昇によって、地中で凍っていた土や岩が解け、岩盤がもろくなっていたと考えられています。そこへ夏の雪解け水が山にできた亀裂から入り込み、岩盤の奥深くまで達しました。水が入り込んだことで岩盤が滑りやすくなり、山が一気に崩れた可能性があります。
崩落したのは標高5,000メートルを超える高い場所で、氷や岩石は推定1億~2億立方メートルに達し、一気に山を滑り落ちたと考えられています。
しかし今回の災害は、湖が決壊したのではなく、氷河のある山そのものが大きく崩れ落ちたことが原因とみられています。現地調査や衛星画像の分析から、山をつくる岩盤まで大きく崩れたことがわかってきました。
長年の気温上昇によって、地中で凍っていた土や岩が解け、岩盤がもろくなっていたと考えられています。そこへ夏の雪解け水が山にできた亀裂から入り込み、岩盤の奥深くまで達しました。水が入り込んだことで岩盤が滑りやすくなり、山が一気に崩れた可能性があります。
崩落したのは標高5,000メートルを超える高い場所で、氷や岩石は推定1億~2億立方メートルに達し、一気に山を滑り落ちたと考えられています。
衛星データが捉えた雪氷の急減と谷筋の流下
20年の時間差で迫る氷河災害とヒマラヤ地域の脆弱性
今回の災害とは別に、ヒマラヤ地域では「氷河湖決壊洪水(GLOF)」についても、リスクの増加が指摘されています。
国際学術誌「Nature Communications」に掲載された研究では、世界各地で起きた氷河湖の決壊について調べたところ、1980年代以降、発生する回数が年間およそ5.2件から15.2件程度へと、約3倍に急増していることがわかりました。
特に、被害のおよそ4割は、アジアの水瓶と呼ばれるヒマラヤや中央アジアなどの高い山が連なる地域に集中している実態が明らかになりました。
ここで注目されているのが、温暖化の影響がすぐに災害として現れるとは限らないことです。
気温が上がると、まず氷河が後退します。その後、氷河湖が大きくなったり、山の斜面が不安定になったりして、時間をかけて決壊につながります。
研究では、気温が上がってから実際に氷河湖の決壊が起きるまで、およそ20年の時間差があることが示されています。
つまり、過去数十年の温暖化による影響が、時間差を伴ってこれから本格的に洪水リスクとして顕在化してくる可能性があるのです。
国際学術誌「Nature Communications」に掲載された研究では、世界各地で起きた氷河湖の決壊について調べたところ、1980年代以降、発生する回数が年間およそ5.2件から15.2件程度へと、約3倍に急増していることがわかりました。
特に、被害のおよそ4割は、アジアの水瓶と呼ばれるヒマラヤや中央アジアなどの高い山が連なる地域に集中している実態が明らかになりました。
ここで注目されているのが、温暖化の影響がすぐに災害として現れるとは限らないことです。
気温が上がると、まず氷河が後退します。その後、氷河湖が大きくなったり、山の斜面が不安定になったりして、時間をかけて決壊につながります。
研究では、気温が上がってから実際に氷河湖の決壊が起きるまで、およそ20年の時間差があることが示されています。
つまり、過去数十年の温暖化による影響が、時間差を伴ってこれから本格的に洪水リスクとして顕在化してくる可能性があるのです。
山崩れと氷河湖決壊 二つのリスクへの備え
今回のネパールの事例のように、突然起きる大規模な山崩れは、事前に予測することが難しい災害です。
一方で、温暖化の影響はすぐに災害につながるとは限りません。時間をかけて氷河が後退し、氷河湖が大きくなることで、将来的に湖の決壊による洪水が増える可能性もあります。
つまり、「突然起きる山崩れ」と「時間をかけて進む氷河湖決壊」。ヒマラヤ地域では、こうした二つのリスクに備える必要があります。
そのため、氷河湖だけでなく、山の斜面が崩れる兆候にも目を向けることが重要です。現地では、危険な場所を早く見つけて住民に知らせる仕組みを整えたり、危険な氷河湖の水を減らしたりするなど、災害を防ぐための取り組みが進められています。
ヒマラヤの雪や氷は、下流に暮らす数十億人の生活や農業、産業を支える貴重な水源です。
そのため、ヒマラヤで雪や氷が減るなどの変化が進めば、アジアの農業や食料、産業にも影響する可能性があります。日本も、こうした影響と無関係ではありません。
遠い山で起きている変化が、時間をかけて私たちの暮らしにもつながる可能性があります。地球規模で起きている変化を知り、長い目で備えていくことが大切です。
一方で、温暖化の影響はすぐに災害につながるとは限りません。時間をかけて氷河が後退し、氷河湖が大きくなることで、将来的に湖の決壊による洪水が増える可能性もあります。
つまり、「突然起きる山崩れ」と「時間をかけて進む氷河湖決壊」。ヒマラヤ地域では、こうした二つのリスクに備える必要があります。
そのため、氷河湖だけでなく、山の斜面が崩れる兆候にも目を向けることが重要です。現地では、危険な場所を早く見つけて住民に知らせる仕組みを整えたり、危険な氷河湖の水を減らしたりするなど、災害を防ぐための取り組みが進められています。
ヒマラヤの雪や氷は、下流に暮らす数十億人の生活や農業、産業を支える貴重な水源です。
そのため、ヒマラヤで雪や氷が減るなどの変化が進めば、アジアの農業や食料、産業にも影響する可能性があります。日本も、こうした影響と無関係ではありません。
遠い山で起きている変化が、時間をかけて私たちの暮らしにもつながる可能性があります。地球規模で起きている変化を知り、長い目で備えていくことが大切です。
ウェザーニュースでは、気象情報会社として、気候変動によって起きているさまざまな変化をわかりやすくお伝えしていきます。
遠い山で起きている変化が、私たちの暮らしとどうつながっているのか。これからも一緒に考えていきましょう。
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