【台風13号】交通・観光・農業・漁業など約107億円の経済影響のおそれ

2026-08-06 10:15 ウェザーニュース

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2026年台風13号(ドルフィン)は沖縄本島に接近しており、大雨や強風による大きな影響が懸念されます。

ウェザーニューズが台風13号による経済影響を試算したところ、沖縄県・鹿児島県・宮崎県・熊本県・大分県の5県で、交通・観光・農業・漁業などを合わせた産業への被害影響額は約107億円にのぼる可能性があると試算しました。

特に、観光客数の増加による観光業への影響や、航空・船舶など交通機関の乱れによる影響が大きくなるとみられます。

※2026年8月5日時点の速報推計で、今後の台風の進路や勢力によって変化する可能性があります。
最新の台風情報最新の台風情報

過去類似台風との比較

※今回の試算では、台風13号の予想進路や勢力が近い過去の台風を参考に、現在の産業規模や利用者数の変化を反映して算出しました。

2000年台風8号2002年台風16号2026年台風13号
沖縄への進路接近後フィリピン方向へ(直撃なし)沖縄本島直撃沖縄本島直撃(8/8予報)
通過時気圧〜940hPa955hPa(通過時確定値)950hPa(予報)
那覇接近時の最大瞬間風速34.9m/s57.4m/s(最大値は名護で57.9 m/s)50〜60m/s
5県全カテゴリ推計合計約61億円(推計)約171億円(推計)約107億円(推計)

2002年台風16号(沖縄に大きな影響を与えた台風)の被害状況を基準に、現在の那覇空港の利用規模や観光客数、産業規模の変化を反映すると、台風13号による5県の経済影響は約107億円と推計されます。

これは2002年台風16号の推計(約171億円)を下回る一方、2000年台風8号の推計(約61億円)を上回る規模です。
2000年台風8号の進路
2002年台風16号の進路

交通機関への影響は約11億円

ウェザーリポート(2026年7月2日投稿)

交通機関への影響額は、航空・船舶・鉄道・道路を合わせて約11億円と推計しました。

2002年台風16号では、5県の交通機関への影響額は約14億円でした。

今回の台風13号では、那覇空港の発着便数が当時の約2倍となる1日160便以上に増加しているため、航空では欠航による影響が大きくなる可能性があります。

2002年台風16号は沖縄を通過した後、鹿児島県や宮崎県方面へ進み、九州南部にも広範囲で影響を及ぼしました。一方、今回の台風13号は西寄りの進路を進む予想で、九州本土への直接的な影響は2002年台風16号より限定的になると想定しています。

これらを踏まえ、交通機関全体への影響額は約11億円と試算しました。

観光業への影響は約17億円

ウェザーリポート(2026年8月4日投稿)

観光業への影響額は約17億円と推計しました。このうち、沖縄県で約16億円、鹿児島県・宮崎県・熊本県・大分県を合わせて約1億円を見込んでいます。

算出にあたっては、2026年の沖縄観光客数を年間約900万人と想定しました。これは2002年台風16号当時の約2倍の規模で、そのうち約27%を外国人旅行者(インバウンド)としています。

また、台風の影響によって通過前後3日間に移動できなくなる、または旅行を取りやめる観光客を約3万5000人と試算しました。

観光客1人あたりの消費額は、宿泊・飲食・観光体験などを含め、外国人旅行者を約7.5万円、国内観光客を約3.5万円と推計しています。外国人旅行者の割合を反映すると、観光客1人あたりの平均消費額は約4.5万円となります。

これらをもとに、観光消費の減少額を算出した結果、沖縄県で約16億円、その他4県で約1億円、5県合計で約17億円と推計しました。

2002年台風16号時の観光業への影響額(約8億円)と比べると、2倍以上の規模となります。観光客数の増加に加え、消費額の大きいインバウンド旅行者の増加が、影響規模を押し上げる要因となっています。

農業・漁業に対する被害も懸念

ウェザーリポート(2026年5月14日投稿)

農業では、影響額を約22億円と推計しました。

大雨による浸水被害や強風による農業施設の損傷を想定しています。特に、宮崎県平野部、鹿児島県大隅地方、沖縄県のビニールハウス等を中心に、農業施設への被害が懸念されます。

漁業では、操業停止による影響を約3億円と推計しました。

台風接近により、沖縄県では約3日間、鹿児島県大隅地方や宮崎県沿岸部では約1.5〜2日間の操業停止を想定しています。各地域の漁業生産額をもとに、操業できない期間の影響額を算出しました。

過去2つの台風との比較が示す、今回の警戒すべき理由

今回の台風13号で大きな経済影響が懸念される背景には、台風そのものの強さと、2002年当時からの地域経済やインフラ規模の変化があります。

台風13号の勢力の強さ

台風13号は発達時に中心気圧910hPaまで低下し、沖縄に大きな影響を与えた2002年台風16号の中心気圧925hPaを上回る勢力となりました。沖縄接近時には950hPa程度まで弱まる見込みですが、強風や大雨による被害が発生する可能性があります。

沖縄を取り巻く経済規模の変化

2002年当時と比べ、那覇空港の発着便数は増加し、離島航路も拡充されています。また、沖縄を訪れる観光客数は増加し、特に外国人旅行者の割合が大きく伸びています。

外国人旅行者は国内旅行者に比べて1人あたりの消費額が大きく、台風による欠航や旅行キャンセルが発生した場合、観光業への影響を押し上げる要因となります。

このように、台風13号は強い勢力を持つだけでなく、2002年当時よりも交通・観光など地域経済の規模が拡大したことで、経済面への影響も大きくなる可能性があります。
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※算出根拠と推計方法
本試算は、台風13号の影響が大きいとみられる沖縄県・鹿児島県・宮崎県・熊本県・大分県の5県を対象に、台風接近から通過後にかけて発生する経済影響をウェザーニューズが独自に分析したものです。

特定の被害額や保険金支払額ではなく、交通、観光、農業、漁業など、気象災害が地域経済に与える影響を総合的に試算しています。

速報値のため、今後の台風の進路や勢力の変化によって試算額は変わる可能性があります。

※出典元
・気象庁 台風経路図・アーカイブデータ(過去台風情報)
・国土交通省 浸水想定区域データ・ハザードマップポータルサイト
・内閣府 防災情報 台風被害統計
・沖縄県観光振興課 観光統計要覧(2002年・2024年)
・農林水産省 農業産出額・漁業生産統計(県別)
・国土交通省 那覇空港発着統計
・ウェザーニューズ 独自分析・推計モデル(2026年8月時点)

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
-さんぴんさん
-みうみくさん
宮崎県宮崎市の空さん

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