熱中症搬送者数が急増するタイミング?
「梅雨の晴れ間」「梅雨明け前後」は要注意
梅雨の時期は、雨が続く日も多く、洗濯物が乾きにくい季節です。そんな中で訪れる数少ない「梅雨の晴れ間」は、洗濯や外出ができる貴重な機会といえます。
一方で、梅雨の晴れ間は強い日差しが照りつけ、気温が大きく上がることも少なくありません。屋外での活動はもちろん、室内でも熱中症への注意が必要です。
熱中症に注意が必要なのは、梅雨の晴れ間だけではありません。梅雨明け前後も猛暑となる日が多く、特に地球温暖化が進んだ近年は、熱中症で救急搬送される人が急増しています。
梅雨の晴れ間の熱中症対策や、梅雨明け前後に熱中症患者が増える理由について、日本大学医学部附属板橋病院救命救急センター科長の山口順子先生に解説していただきました。
一方で、梅雨の晴れ間は強い日差しが照りつけ、気温が大きく上がることも少なくありません。屋外での活動はもちろん、室内でも熱中症への注意が必要です。
熱中症に注意が必要なのは、梅雨の晴れ間だけではありません。梅雨明け前後も猛暑となる日が多く、特に地球温暖化が進んだ近年は、熱中症で救急搬送される人が急増しています。
梅雨の晴れ間の熱中症対策や、梅雨明け前後に熱中症患者が増える理由について、日本大学医学部附属板橋病院救命救急センター科長の山口順子先生に解説していただきました。
「梅雨の晴れ間」が熱中症に要注意な理由
さらに、梅雨入り前に夏日や真夏日が続いて暑熱順化が進んでいたとしても、梅雨どきの気温低下や活動量の低下によって、暑熱順化が弱まってしまう可能性もあります。
具体的には、暑熱順化にはおおむね2週間ほどかかるとされている一方で、暑さにさらされない期間が続くと数日で順化の効果が薄れ始め、2~3週間ほどで失われるとされており、梅雨どきの気温低下が続くと再び暑さに弱い状態になってしまう可能性があるのです」(山口先生)
気象庁の観測データをもとに東京の7月平均気温を10年平均でみると、1976~1985年の25.22℃に対し、2016~2025年は26.85℃と、50年間で約1.6℃上昇しています。こうした温暖化による平均気温の上昇も、梅雨の晴れ間の熱中症リスクを高める要因の一つと考えられます。
具体的には、暑熱順化にはおおむね2週間ほどかかるとされている一方で、暑さにさらされない期間が続くと数日で順化の効果が薄れ始め、2~3週間ほどで失われるとされており、梅雨どきの気温低下が続くと再び暑さに弱い状態になってしまう可能性があるのです」(山口先生)
気象庁の観測データをもとに東京の7月平均気温を10年平均でみると、1976~1985年の25.22℃に対し、2016~2025年は26.85℃と、50年間で約1.6℃上昇しています。こうした温暖化による平均気温の上昇も、梅雨の晴れ間の熱中症リスクを高める要因の一つと考えられます。
また、梅雨の晴れ間は、梅雨入り前の晴天に比べて蒸し暑くなりがちです。
気象庁の平年値(1991~2020年)によると、東京の月平均相対湿度は5月の68%に対し、6月と7月はいずれも77%と、梅雨どきは1年のうちでも特に湿度が高い時期です。日によっては湿度が80~90%に達することもあります。
「湿度の高さも熱中症に影響します。湿度が80%を超えると汗が蒸発しにくくなり、体温調節がうまく働かず、熱中症のリスクが高まります。梅雨の晴れ間で気温が上がる日は湿度も高くなりやすいため、特に警戒が必要です」(山口先生)
気象庁の平年値(1991~2020年)によると、東京の月平均相対湿度は5月の68%に対し、6月と7月はいずれも77%と、梅雨どきは1年のうちでも特に湿度が高い時期です。日によっては湿度が80~90%に達することもあります。
「湿度の高さも熱中症に影響します。湿度が80%を超えると汗が蒸発しにくくなり、体温調節がうまく働かず、熱中症のリスクが高まります。梅雨の晴れ間で気温が上がる日は湿度も高くなりやすいため、特に警戒が必要です」(山口先生)
「梅雨明け直後」は熱中症搬送者数が急増
梅雨明け前後に熱中症による救急搬送者が増えるのは、なぜなのでしょうか。
「梅雨の晴れ間と同様に、体が暑さに慣れきっていない中で急激に蒸し暑くなるからです。
神奈川県川崎市のデータでは、2013~22年の10年間で、熱中症による救急搬送者は梅雨明け直前の1週間が計100人台だったのに対し、直後の1週間は計624人と急増しました。
「梅雨の晴れ間と同様に、体が暑さに慣れきっていない中で急激に蒸し暑くなるからです。
神奈川県川崎市のデータでは、2013~22年の10年間で、熱中症による救急搬送者は梅雨明け直前の1週間が計100人台だったのに対し、直後の1週間は計624人と急増しました。
一方で、7月後半と同程度かそれ以上の暑さとなる8月前半は搬送者数が少なく、8月後半も減少傾向を示しました。
猛暑の続く8月よりも、梅雨明け直後の7月のほうが熱中症のリスクが高いことが分かります。環境省は、7月後半に多くの人が汗をかくことで暑熱順化が進み、8月の暑さに耐えられる体になったためと考えています」(山口先生)
猛暑の続く8月よりも、梅雨明け直後の7月のほうが熱中症のリスクが高いことが分かります。環境省は、7月後半に多くの人が汗をかくことで暑熱順化が進み、8月の暑さに耐えられる体になったためと考えています」(山口先生)
猛暑に対応できる体づくりを心がける
梅雨どきの熱中症対策として、注意したいポイントはどのようなことでしょうか。
「いまのうちから梅雨明けの猛暑に対応できる体づくり(暑熱順化)を意識しましょう。無理のない範囲の軽い運動や半身浴などで、積極的に汗をかくようにしてください。
「いまのうちから梅雨明けの猛暑に対応できる体づくり(暑熱順化)を意識しましょう。無理のない範囲の軽い運動や半身浴などで、積極的に汗をかくようにしてください。
熱中症対策としては、こまめな水分補給が最も大切です。人間の体の60%は水分で形成されており、2%が失われると強いのどの渇きを感じ、6%を失うと体温の上昇や頭痛といった脱水症状が現れます。熱中症につながる症状の予防には、1日あたり1.5Lの水分補給が必要とされています。
寝ている間にコップ1杯、約200mlの汗をかくとされていますので、就寝前と起床時にそれぞれコップ1杯の水を飲んでください。入浴前にもコップ1杯、水を飲んでおくのがいいでしょう。
寝ている間にコップ1杯、約200mlの汗をかくとされていますので、就寝前と起床時にそれぞれコップ1杯の水を飲んでください。入浴前にもコップ1杯、水を飲んでおくのがいいでしょう。
体調が優れない日や、気温や湿度、日差しなどをもとに熱中症の危険度を示す『暑さ指数(WBGT)』が高い日は、できるだけ外出を控えてください。
室内で過ごしていても熱中症の可能性は少なくありません。扇風機やエアコンを調節して室温が高くならないよう注意してください」(山口先生)
梅雨の晴れ間と梅雨明け前後の時期は十分な対策を取って、熱中症の予防に努めましょう。
熱中症情報 暑さ指数(WBGT)を確認
各地の梅雨入り 梅雨明け
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室内で過ごしていても熱中症の可能性は少なくありません。扇風機やエアコンを調節して室温が高くならないよう注意してください」(山口先生)
梅雨の晴れ間と梅雨明け前後の時期は十分な対策を取って、熱中症の予防に努めましょう。
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