地球温暖化のウソ? ホント?(27)地球温暖化問題には「格差」があるって、本当?
Q1/中国、アメリカ、インドの3ヵ国だけで、世界の二酸化炭素の半分以上を排出しているって、本当?
◆A/本当です。先進国や新興国が二酸化炭素をたくさん排出しています。
世界の国別の二酸化炭素排出量(エネルギー起源)は、1位中国、2位アメリカ(米国)、3位インド、4位ロシア、5位日本となっています。
中国・アメリカ・インドの上位3ヵ国だけで、世界の約半分を、上位10ヵ国で世界の7割近くを占めています。
世界の国別の二酸化炭素排出量(エネルギー起源)は、1位中国、2位アメリカ(米国)、3位インド、4位ロシア、5位日本となっています。
中国・アメリカ・インドの上位3ヵ国だけで、世界の約半分を、上位10ヵ国で世界の7割近くを占めています。
Q2/地球温暖化の影響をよりひどく受けているのは先進国? 発展途上国?
Q3/発展途上国の人たちは、どうして地球温暖化の影響を大きく受けてしまうの?
◆A/防災のインフラや制度が整備されていないことなどが背景にあります。
「経済的、技術的、能力的な限界により、防災のインフラや制度が整備されていないことや、自然を相手にする一次産業に従事する人の割合が多いことが挙げられると思います。
スラム街のようなところで、そもそも災害がなくても衣食住が十分でない暮らし方をしている人たちも多いでしょう。
加えて、低緯度の高温域・多雨域、乾燥地域、小島嶼といった、地理的に見ても被害を受けやすい地域に発展途上国が多いことも指摘できます」(江守さん)
「経済的、技術的、能力的な限界により、防災のインフラや制度が整備されていないことや、自然を相手にする一次産業に従事する人の割合が多いことが挙げられると思います。
スラム街のようなところで、そもそも災害がなくても衣食住が十分でない暮らし方をしている人たちも多いでしょう。
加えて、低緯度の高温域・多雨域、乾燥地域、小島嶼といった、地理的に見ても被害を受けやすい地域に発展途上国が多いことも指摘できます」(江守さん)
Q4/国土そのものが沈む危険がある国があるって、本当?
◆A/見解は分かれますが、沈む危険のある国は確かに存在します。
海面の上昇によって、南太平洋にあるキリバス、ツバル、インド洋にあるモルディブなどは、国土そのものが沈む危険性すらあると指摘する専門家もいます。
海面の上昇によって、南太平洋にあるキリバス、ツバル、インド洋にあるモルディブなどは、国土そのものが沈む危険性すらあると指摘する専門家もいます。
Q5/日本などの先進国に住む人たちはどうしたらいいの?
◆A/より弱い立場の人たちがより深刻な被害を受けていることを、まずは知ることが大切です。
「小島嶼国をはじめ、多くの発展途上国の人たちは、気候変動の原因となる温室効果ガスをほとんど出していないにもかかわらず、気候変動による深刻な影響を受けています。その原因を作ってきたのは先進国や新興国の人たちです。
もし『日本がこれから沈没することがわかりました。それは日本人のせいではなく、外国の人たちのせいです』と言われたらどう思うか、ぜひ想像してみてほしいです。
『そんな理不尽な話があってたまるか』と皆さん、怒るのではないでしょうか。それが実際に起きている国々がある、ということです。
そう考えると、気候変動は止めなくてはいけない問題だということを改めて感じていただけるのではないでしょうか。
「小島嶼国をはじめ、多くの発展途上国の人たちは、気候変動の原因となる温室効果ガスをほとんど出していないにもかかわらず、気候変動による深刻な影響を受けています。その原因を作ってきたのは先進国や新興国の人たちです。
もし『日本がこれから沈没することがわかりました。それは日本人のせいではなく、外国の人たちのせいです』と言われたらどう思うか、ぜひ想像してみてほしいです。
『そんな理不尽な話があってたまるか』と皆さん、怒るのではないでしょうか。それが実際に起きている国々がある、ということです。
そう考えると、気候変動は止めなくてはいけない問題だということを改めて感じていただけるのではないでしょうか。
このように、気候変動問題を巡って生じる不公平・不公正を是正しようという考え方を『気候正義(Climate Justice)』といいます。ここでいう『正義』は『正義か悪か』というような意味ではなく、『公正であること』です。
今回見てきた国家間の問題だけではなく、将来世代ほど深刻な被害を受けるという世代間の問題もあるし、日本で今生きている人たちの中でも、より弱い立場の人ほど深刻な被害を受けるという問題もあります。
自分が理不尽な被害に遭わないためにも、誰かに理不尽な被害を及ぼさないためにも、気候変動を止める必要があります」(江守さん)
今回見てきた国家間の問題だけではなく、将来世代ほど深刻な被害を受けるという世代間の問題もあるし、日本で今生きている人たちの中でも、より弱い立場の人ほど深刻な被害を受けるという問題もあります。
自分が理不尽な被害に遭わないためにも、誰かに理不尽な被害を及ぼさないためにも、気候変動を止める必要があります」(江守さん)
地球温暖化問題には、世界的な差や不公平の問題もあることがわかりました。
「温暖化によって、沈んでなくなってしまうかもしれない国がある」ことなどを知るのも、個人ができる気候変動対策の第一歩です。
ウェザーニュースでは、気象情報会社の立場から地球温暖化対策に取り組むとともに、さまざまな情報をわかりやすく解説し、皆さんと一緒に地球の未来を考えていきます。
特集 ウェザーニュースと考える地球の未来
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監修/江守正多 東京大学 未来ビジョン研究センター 教授(@seitaemori)
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