気温が下がる夜は生乾き臭のリスクも!? 知っておきたい“夜干し”の落とし穴

2026-05-29 05:10 ウェザーニュース

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暖かい太陽光の下で洗濯をしようと思っても、独り暮らしや共働きで時間が取れなかったり、季節の変わり目の不安定な気象状況下では、やむなく洗濯物が「夜干し」になることがあります。

ウェザーニュースが実施した「夜の洗濯、どこに干す?」というアンケートでは、「部屋に干す」と回答した人が全体の約7割を占め、最も多い結果となりました。
一方で、「外に干す」と答えた人も約2割にのぼり、夜間でも屋外干しを選ぶ人が一定数いることがうかがえます。地域別に見ると、西日本では「外に干す」と回答した割合が比較的高い傾向が見られました。

「昼干し」に比べてどうしても乾きが遅く、生乾き臭が残りがちな夜干しについて詳しく見ていきましょう。

夜干しによる臭いの原因などデメリット、一方でメリットはあるのかなどについて、NPO法人クリーニング・カスタマーズサポート(福島県須賀川市)の鈴木和幸代表に伺いました。

乾きにくい夜干し、生乾き臭の原因に?

洗濯物の夜干しは昼干しに比べて乾きが遅いのは、“日光が当たらず気温が低いから”と何となくは感じられますが、理由はそれだけなのでしょうか。
「夜干しが乾きにくい理由には、洗濯物の周りの空気の『相対湿度』が大きく関係しています。相対湿度は天気予報で『湿度50%』などと示される数値をいい、空気中に含まれる水蒸気の割合を表しています。

空気には気温によって水蒸気を含むことができる量の限界が決まっていて、これを『飽和水蒸気量(ほうわすいじょうきりょう)』といいます。飽和水蒸気量は気温が上がると増加し、下がると減少します。

洗濯物が乾くのは、衣類に含まれる水分が周囲の空気中へ『蒸発』していく現象によるものです。相対湿度が同じであっても、気温が高い昼間は空気中に取り込める水蒸気量に余裕があるため、水分が蒸発しやすく、洗濯物も乾きやすくなります。

一方、夜間は気温が下がって空気に含むことのできる水蒸気量が少なくなるうえ、湿度も高くなりやすいため、水分が蒸発しにくくなります。さらに風が弱まることも多く、夜干しは昼干しに比べて乾きにくくなるのです」(鈴木さん)
夜干しの後に生乾き臭が残るのはなぜなのでしょうか。

「生乾き臭の主な原因は、雑菌の一種である『モラクセラ菌』が増殖する際に発生させる臭い成分です。

モラクセラ菌は、洗濯物の水分が蒸発しにくく乾燥に時間がかかる環境で繁殖しやすく、特に気温20〜25℃前後で活発になるとされています。こうした条件は、今の時季の夜干し環境と重なりやすいため、生乾き臭が発生しやすくなるのです。

モラクセラ菌の増殖を防ぐには、なるべく洗濯物が風に当たる場所で隙間を空けて干し、風通しをよくするよう心掛けてください」(鈴木さん)

その他にも知っておきたい、夜干しの落とし穴

夜干しのデメリットとして、他にどんなものが挙げられますか。

「洗剤や柔軟剤の残り香や、明るい色の衣類に誘われて虫が集まり、糞をしたり卵を産み付けたりする可能性が増すことです。特に近くに庭木があったり森林や公園など樹木の多い場所が近くにあったりする家屋では、注意が必要です。

目が届きにくい夜干しは、にわか雨や突風、寒暖差による夜露の発生といった急な天候悪化はもとより、防犯の面でも不安が生じます。衣類そのものの盗難はもちろん日中は不在がちであることが分かってしまうため、空き巣に狙われる可能性も高まります。

夜間の洗濯という面では、洗濯機を動かす際の騒音が“近所迷惑”とされ、近隣トラブルの原因となってしまう可能性も考慮してください」(鈴木さん)

夜干し向き・不向きの日は?

逆に夜干しの“メリット”はありますか。

「直射日光が当たらないことで、衣類の日焼けや色あせ、変色などのリスクが予防できるという効果はあります。近くに工場や車の通りが多い道路があれば、それらによる汚れは少なくなります。

洗濯の面では衣類を脱いですぐに洗えること、風呂の残り湯が36~37℃程度で洗剤の効果が高まりやすく、雑菌の繁殖も少ない状態で使えること、朝に比べて時間に比較的余裕がもてること。契約プランによっては夜間の電気代が安い場合があることもメリットとして挙げられます」(鈴木さん)
夜干しに向いた日、逆に避けたいケースは。

「気温が高くて湿度が低く、適度な風が吹いている夜は、昼干しよりも乾きがいい場合もあります。これらと逆の気象条件の場合や、降雨の予報が出ている場合は当たり前ですが、夜干しを避けて部屋干しにしてください」(鈴木さん)

夜干しのデメリットとメリットをしっかり把握し、天気予報もこまめにチェックしながら梅雨どきの暮らしを少しでも快適に過ごしていきましょう。
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