パナマ運河、再び通航制限 2023年の物流混乱は繰り返されるか
ウェザーニュース
シェアする
パナマ運河で再び通航制限が強まっています。背景にあるのは、運河を支える水の不足です。2023年には深刻な水不足によって船の通航が滞り、世界の物流や輸送コストに大きな影響が出ました。
エルニーニョ現象が続く2026年も少雨が懸念されるなか、今回は2023年のような物流混乱につながるのか、現在の状況と今後のリスクを見ていきます。
ウェザーニューズ航海気象 記事一覧
エルニーニョ現象が続く2026年も少雨が懸念されるなか、今回は2023年のような物流混乱につながるのか、現在の状況と今後のリスクを見ていきます。
ウェザーニューズ航海気象 記事一覧
雨不足で水位低下 パナマ運河の制限強まる
2023年は物流に大きな影響
2023年には、エルニーニョ現象の影響などで雨が少ない状態が続き、運河周辺で深刻な水不足となりました。
通過できる船の数や積み荷が制限されたことで、運河周辺で船が待機する時間が長くなり、一部の船はスエズ運河や喜望峰を回るルートに変更。輸送期間やコストが増加し、LPG(液化石油ガス)や農産物などにも影響が及びました。
実際、AIS(船舶自動識別装置)のデータでは、2023年7月に1,450隻だった通航船舶数が、2024年2月には1,054隻まで減少しています。もっとも、この減少には季節的な需要や別ルートへの変更など、複数の要因が含まれます。
通過できる船の数や積み荷が制限されたことで、運河周辺で船が待機する時間が長くなり、一部の船はスエズ運河や喜望峰を回るルートに変更。輸送期間やコストが増加し、LPG(液化石油ガス)や農産物などにも影響が及びました。
実際、AIS(船舶自動識別装置)のデータでは、2023年7月に1,450隻だった通航船舶数が、2024年2月には1,054隻まで減少しています。もっとも、この減少には季節的な需要や別ルートへの変更など、複数の要因が含まれます。
2026年は今のところ影響は限定的
では、エルニーニョ現象が発生している2026年も、2023年のような物流混乱につながるのでしょうか。
現時点では、影響はまだ限定的です。2026年7月の通航船舶数は1,490隻で、2023年7月の1,450隻をやや上回っています。また、沖合で船が待機する時間は、7月の平均で約40時間でした。2023年のピーク時の約93時間と比べると、大幅に短くなっています。
一方、雨と水位には注意が必要です。2026年4月以降の降水量は平年より3割前後少ない状態が続き、水位も低下しています。現在は2023年ほど深刻ではないものの、今後も低下する傾向が予想されています。
現時点では、影響はまだ限定的です。2026年7月の通航船舶数は1,490隻で、2023年7月の1,450隻をやや上回っています。また、沖合で船が待機する時間は、7月の平均で約40時間でした。2023年のピーク時の約93時間と比べると、大幅に短くなっています。
一方、雨と水位には注意が必要です。2026年4月以降の降水量は平年より3割前後少ない状態が続き、水位も低下しています。現在は2023年ほど深刻ではないものの、今後も低下する傾向が予想されています。
今後の焦点は「雨」と「水位」
エルニーニョ現象が発生していても、それだけで運河の混乱が決まるわけではありません。実際の降水量や湖に蓄えられた水の量によって、制限の必要性は変わります。
ウェザーニューズでは、9月から11月の降水量は平年より少なくなると予想しています。パナマではこの時期は本来、雨の多い季節ですが、エルニーニョ現象が強まると雨が少なくなる傾向があります。さらに、複数の長期予測でも少雨が予想されており、今後の雨の少なさが懸念されます。
ウェザーニューズでは、9月から11月の降水量は平年より少なくなると予想しています。パナマではこの時期は本来、雨の多い季節ですが、エルニーニョ現象が強まると雨が少なくなる傾向があります。さらに、複数の長期予測でも少雨が予想されており、今後の雨の少なさが懸念されます。
日本の物流や価格にも影響する可能性
パナマ運河はアメリカとアジアを結ぶ重要な航路で、日本を発着する貨物も通航貨物全体の約14.5%を占めます。
制限が長期化すれば、船が積める荷物の量が減ったり、別のルートへ変更したりすることで、輸送に時間やコストがかかる可能性があります。特に、アメリカからアジアへ運ばれるLPGはパナマ運河への依存度が高く、2023年には日本向けの輸送でも迂回による輸送期間の長期化が起きました。
現時点では2023年のような大きな物流混乱は確認されていません。ただ、少雨が続いて水位がさらに下がれば、通航制限が一段と強化される可能性があります。2026年後半は、パナマの「雨」と「湖の水位」が、世界の物流や日本のエネルギー・食品価格を左右する重要なポイントになると考えられます。
制限が長期化すれば、船が積める荷物の量が減ったり、別のルートへ変更したりすることで、輸送に時間やコストがかかる可能性があります。特に、アメリカからアジアへ運ばれるLPGはパナマ運河への依存度が高く、2023年には日本向けの輸送でも迂回による輸送期間の長期化が起きました。
現時点では2023年のような大きな物流混乱は確認されていません。ただ、少雨が続いて水位がさらに下がれば、通航制限が一段と強化される可能性があります。2026年後半は、パナマの「雨」と「湖の水位」が、世界の物流や日本のエネルギー・食品価格を左右する重要なポイントになると考えられます。
参考・出典
・Reuters:Panama Canal again tightens draft limits as water levels under pressure
・N-avigation:水が足りない!?パナマ運河の渇水状況
・CANAL DE PANAMA:Beyond Scarcity How the Canal Manages the Fresh Water Challenge、The driest month of October since 1950、The Panama Canal Responds to the Risk of El Niño with Foresight and Maintains Operational Stability
・ウェザーニュース:冬にかけてエルニーニョ現象が継続 過去最大の偏差予想(エルニーニョ監視速報)
・気象庁:エルニーニョ/ラニーニャ現象
・外務省:上川外務大臣のパナマ運河視察
・プラスチックパレット株式会社:【2026年7月版】中東依存を10年前に脱していたLPGがなぜ過去最高値になったのか、米国産への需要集中とパナマ運河が示す代替調達の限界(https://plastic-pallet.co.jp/lpg-diversification-price-limit-20260719/)
※船舶位置情報はKpler社が提供するMarine Trafficデータを利用しています。
シェアする
お天気ニュース
各エリアの天気予報
アクセスランキング
アメダスランキング
気温
降水量
風
湿度
順位
地点
観測値



