コウテイペンギンが絶滅危惧種に? 南極地域観測隊が追う南極の変化と生態系への影響
地球環境の変化を捉える観測
日本から約1万4000km離れた東南極に、日本の南極地域観測隊が拠点としている昭和基地があります。
なぜ、南極でペンギン観測?
生物調査の1つにペンギンの観測があります。南極地域には、最大のペンギンであるコウテイペンギン、中形のアデリーペンギン、泳ぐスピードが速いことで知られるジェンツーペンギンが生息しています。
日本のペンギンチームが調査対象としているのは昭和基地近くに、たくさんのペンギンが集って繁殖するルッカリー(営巣地)があるアデリーペンギンです。
「観測隊が昭和基地周辺のアデリーペンギンのルッカリーを訪れて個体数調査を行います。
その他、主に南極の夏季には、動物に装着する小型の行動記録計(データロガー)を用いた調査を実施しています。これにより、ペンギンの生態や海洋環境の実態、さらに海洋環境の変化が生態系全体にどのように影響していくのかを明らかにしています」(熊谷さん)
日本のペンギンチームが調査対象としているのは昭和基地近くに、たくさんのペンギンが集って繁殖するルッカリー(営巣地)があるアデリーペンギンです。
「観測隊が昭和基地周辺のアデリーペンギンのルッカリーを訪れて個体数調査を行います。
その他、主に南極の夏季には、動物に装着する小型の行動記録計(データロガー)を用いた調査を実施しています。これにより、ペンギンの生態や海洋環境の実態、さらに海洋環境の変化が生態系全体にどのように影響していくのかを明らかにしています」(熊谷さん)
昭和基地周辺のアデリーペンギンは、抱卵期(ほうらんき)から雛を育てる間、交代でエサを取りに出かけます。春の抱卵期には2〜3週間かけて数百km、夏の雛を育てる時期は半日〜1日で数〜十数kmの範囲を回遊します。
「ルッカリーでペンギンにデータロガーを付けて行動や環境を計測し、 帰ってきたところでデータロガーを回収するのです。
調査からは、ペンギンの行動だけではなく環境についての貴重なデータも得られます。人が直接観測することが難しい海の中の様子をペンギンの力を借りて調べているのです。
ほかに遠隔操作型水中探査機を付近の海氷下に入れて、餌となるオキアミや魚の分布などと気温や海氷など他の観測結果と組み合わせて、海氷や海流の影響が南極沿岸の生態系とどのように関わっているのかを明らかにしようとしています」(熊谷さん)
「ルッカリーでペンギンにデータロガーを付けて行動や環境を計測し、 帰ってきたところでデータロガーを回収するのです。
調査からは、ペンギンの行動だけではなく環境についての貴重なデータも得られます。人が直接観測することが難しい海の中の様子をペンギンの力を借りて調べているのです。
ほかに遠隔操作型水中探査機を付近の海氷下に入れて、餌となるオキアミや魚の分布などと気温や海氷など他の観測結果と組み合わせて、海氷や海流の影響が南極沿岸の生態系とどのように関わっているのかを明らかにしようとしています」(熊谷さん)
南極地域にも気候変動の影響?
南極地域で最も大きな変化として挙げられているのは、南極の氷床の縮小です。
「現在、南極氷床は年間およそ135Gt(ギガトン)のペースで減少していると推定されています。氷床が融解したり海へ流出したりすると、その分だけ海水量が増え、結果として海面上昇を引き起こします。
もし南極の氷床がすべて融ける、あるいは海へ流れ出した場合、海面は約58mも上昇すると見積もられており、その影響で世界の多くの沿岸都市が水没する可能性があります。
また、氷床は長い年月をかけて降り積もった雪が圧縮されてできた淡水の塊であるため、これが大量に海へ流れ込むことで海水の性質が変化し、海洋生態系や深層海流といった海の循環システムにも大きな影響を及ぼすと考えられています。
その結果、海を介して地球全体の環境にも深刻な変化が広がるおそれがあるとされています」(熊谷さん)
「現在、南極氷床は年間およそ135Gt(ギガトン)のペースで減少していると推定されています。氷床が融解したり海へ流出したりすると、その分だけ海水量が増え、結果として海面上昇を引き起こします。
もし南極の氷床がすべて融ける、あるいは海へ流れ出した場合、海面は約58mも上昇すると見積もられており、その影響で世界の多くの沿岸都市が水没する可能性があります。
また、氷床は長い年月をかけて降り積もった雪が圧縮されてできた淡水の塊であるため、これが大量に海へ流れ込むことで海水の性質が変化し、海洋生態系や深層海流といった海の循環システムにも大きな影響を及ぼすと考えられています。
その結果、海を介して地球全体の環境にも深刻な変化が広がるおそれがあるとされています」(熊谷さん)
南極では、生き物への影響も指摘されています。
「コウテイペンギンについては、国際自然保護連合のレッドリストでも、地球温暖化による海氷の減少が主な要因となり、このまま温暖化が進めば2080年頃までに個体数が半減するおそれがあるとされています。そのため、個体数の減少を抑えるには温室効果ガスの排出削減が重要だと指摘されています。
一方で、温暖化の影響は一様ではなく、地域や種によって現れ方が異なることも分かってきています。たとえば南極に広く分布するアデリーペンギンでは、特に温暖化の影響が強い南極半島では個体数が減少している一方で、昭和基地を含む東南極では増加傾向が見られるケースもあります。
こうした違いから、気候変動が生態系にどのように影響し、その影響が餌の確保や繁殖、生存率にどうつながっていくのかを、種や地域ごとに細かく見ていく必要があると考えています」(熊谷さん)
「コウテイペンギンについては、国際自然保護連合のレッドリストでも、地球温暖化による海氷の減少が主な要因となり、このまま温暖化が進めば2080年頃までに個体数が半減するおそれがあるとされています。そのため、個体数の減少を抑えるには温室効果ガスの排出削減が重要だと指摘されています。
一方で、温暖化の影響は一様ではなく、地域や種によって現れ方が異なることも分かってきています。たとえば南極に広く分布するアデリーペンギンでは、特に温暖化の影響が強い南極半島では個体数が減少している一方で、昭和基地を含む東南極では増加傾向が見られるケースもあります。
こうした違いから、気候変動が生態系にどのように影響し、その影響が餌の確保や繁殖、生存率にどうつながっていくのかを、種や地域ごとに細かく見ていく必要があると考えています」(熊谷さん)
地球規模で気候変動が進む中、南極地域観測隊は多様な観測を通じて、氷床をはじめとする南極の環境変化やその影響の解明に取り組んでいます。南極で起きている変化が、私たちの身近な環境とどう関わっているのか注目していくことも大切です。
ウェザーニュースでは、気象情報会社の立場から地球温暖化対策に取り組むとともに、さまざまな情報をわかりやすく解説し、皆さんと一緒に地球の未来を考えていきます。
特集 ウェザーニュースと考える地球の未来
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※取材協力/国立極地研究所(https://www.nipr.ac.jp/antarctic/70th/)
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