衣替えでカビを発見…その服は着ても大丈夫? 正しい対処法は?

2026-04-29 05:20 ウェザーニュース

シェアする
x_shareline_share
copy_share
シェアする
x_shareline_share
copy_share
4月にもかかわらず各地で夏日が観測され、すでに衣替えを始めた人も少なくないようです。

久しぶりに衣装ケースから取り出したTシャツなどの夏服に、カビが生えていた…、そんな経験がある人も多いのではないでしょうか。

ウェザーニュースで「衣類にカビが生えた経験は?」というアンケート調査を実施したところ、「経験あり」と答えた人は全国で53%と過半数にのぼりました。
地域別では東北が62%と最も高く、次いで九州、関東、北陸と続き、各エリアでおおむね半数前後という結果に。

多くの人が一度は悩まされている衣類のカビ。身近な問題だからこそ、その原因や対策を知っておくことが大切です。

カビが生えた服を着用することのリスクや捨てるか残すかの判断基準、カビを安全に除去する方法などについて、除カビ・防カビの専門会社のハーツリッチ株式会社代表取締役の穂苅英樹さんに解説して頂きました。

カビが生えた服を着用するリスクとは

服にカビが生えていたら、「この服、着ても大丈夫?」との不安は拭えません。衣類のカビにはどんな「リスク」が潜んでいるのでしょうか。

「まず、『カビが付いた服はそのまま着用しない』ことを心がけてください。カビ臭と呼ばれる特有の酸っぱい異臭が衣類に定着すると、洗濯や除菌を施しても除去しきれない場合も多く、着用時に不快感を覚えます。

カビが繊維の奥深くまで侵食していると、生地の変色や風合いの劣化を起こします。特にシルクやウール、麻といった天然素材は劣化で破れやすくなってしまいます」(穂苅さん)

着用者の健康面への悪影響も心配です。

「カビの付いた衣類が肌に触れると、かゆみや湿疹など、皮膚にトラブルが生じます。また、カビは目に見えない胞子を空気中に放出しています。これを吸い込むとアレルギー反応や喘息など呼吸器系のトラブルが引き起こされます。

胞子がクローゼット内の他の衣類に付着してさらなるカビの発生を招いたり、家中の空間に拡散して悪影響を及ぼすことがあります」(穂苅さん)

衣類に生じる代表的なカビは?

衣類によく発生するのは、白カビと黒カビ
衣類のカビにはどんな種類がありますか。

「代表的なカビとして、白カビと黒カビが挙げられます。

白カビは比較的乾いた環境でも繁殖する『好乾性カビ』の一種です。白い綿状やホコリのような微粒子で、胞子が繊維の表面に溜まると白い粉状や点状に見えます。臭いは強くありません。

黒カビは湿度の高い場所を好み、浴室のタイルや窓枠などによく見られますが、衣類に発生することもあります。衣類の黒カビは繊維の奥まで菌糸が侵入しやすいため、一度定着するとシミ状に残り、除去が難しくなります」(穂苅さん)

カビが生えた服は捨てる? 残す?

カビが生えてしまった服は、捨ててしまうしかないのでしょうか。

「いきなり捨ててしまうのではなく、カビの状態や服の素材を確認し、修復できるかどうかを見極めましょう。

斑点状に広範囲へ広がっている黒カビは、完全に落とすのが難しいといえます。特にウールやシルクなどのデリケート素材はダメージが深刻になりやすく、すでに生地が薄くなっていたり変色したりしている場合は、修復が難しいと判断されます。

高価なコートやドレスなど、“費用を掛けてでも残したい”と思われる衣類は、早めにクリーニング店に依頼しましょう。ただし、代金が購入価格に近かったり上回ったりするようでしたら、買い替えたほうが合理的といえます。

処分すると決めたらできる限り速く、胞子が飛び散らないようビニール袋に入れてしっかり密封し、そのまま屋外に廃棄するようにしましょう。

部分的で軽度な早期の白カビであれば、自宅で処置できる可能性もあります」(穂苅さん)

Tシャツに生えた白カビを安全に除去する方法

これから着る機会の多いTシャツの白カビを除去するための、具体的な方法を教えてください。

「素材によっては間違った方法で処理すると、色落ちや型崩れ、生地の劣化につながる恐れがあります。

作業を始める前に、水洗いや漂白が可能かどうかの洗濯表示を確認し、目立たない箇所で色落ちテストをしてください。そのうえで、換気を徹底してマスクとゴム手袋を着用しましょう。

白カビの除去には消毒用エタノールが、色柄物も含めて多くの素材に対応できます。ただし、揮発性が高く引火の危険があるため、火気の近くでは使用しないでください。消毒用エタノールの濃度は70〜80%、マスクとゴム手袋の他に衣類用ブラシと柔らかい布を用意します。

まずブラシでカビを軽く払い落とし、消毒用エタノールを全体にまんべんなく吹き掛けます。少しなじませたら柔らかい布で、こすらずやさしく叩くように拭き取ります。その後は通常どおりの洗濯を行います」(穂苅さん)
酸素系漂白剤で浸け置きし、奥の汚れやカビ菌を浮かせて除去する(資料提供/ハーツリッチ株式会社)
白カビが広範囲に広がっている場合に、適切な方法はありますか。

「洗濯表示で漂白可能なTシャツであれば、粉末タイプの酸素系漂白剤を使った浸け置き洗いが効果的です。発泡力があって、繊維の奥に入り込んだ汚れやカビの菌を浮かせて落とす作用があるからです。

色柄物の場合は表示どおりの分量を守り、浸けすぎにも注意が必要です。金属パーツのついたTシャツには使用できません。

マスクと手袋を着用し、酸素系漂白剤を表示どおりの分量で、40~50℃のお湯にしっかり溶かします。桶に白カビが付いたTシャツを入れて、20分ほど浸け置きます。時間は状態を見ながら調整してください。軽くもみ洗いをして汚れを浮かせ、水でしっかりすすいで漂白剤を落とします。その後は通常どおりの洗濯をします。

エタノールや酸素系漂白剤を使う場合でも、ほかの衣類とは分けて洗うのが安心です。湿気が残るとカビの再発につながるため、できるだけ早く、直射日光や風通しのよい場所でしっかり乾かしましょう。部屋干しの場合は、扇風機やエアコンのドライ機能を使い、衣類の間隔をあけて風が通るようにするのがポイントです」(穂苅さん)

この先も高温多湿の日が続く見込みです。カビを取り除いたTシャツなどは、保管場所の換気を意識し、再発防止に努めましょう。
お天気ニュース記事一覧お天気ニュース 記事一覧
シェアする
x_shareline_share
copy_share

お天気ニュース

各エリアの天気予報

アクセスランキング

アメダスランキング

気温

降水量

降雪量

湿度

  • 順位

    地点

    観測値

    ()

    ()

    ()

    ()

    ()

    ()

警報・注意報の履歴

お天気ニュース

ウェザーニュース公式SNS
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_facebook.svg
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_x.svg
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_line.svg
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_youtube.svg
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_insta.webp
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_tiktok.svg