熱帯低気圧が台風に発達する予想 発生すると“台風22号”に
2024/11/03 10:01 ウェザーニュース
11月3日(日)9時にカロリン諸島で発生した熱帯低気圧について、気象庁は「12時間以内に台風に発達する見込み」と発表しました。次に台風が発生すると台風22号と呼ばれることになります。
▼熱帯低気圧 10月24日(木)9時
中心位置 カロリン諸島
移動 西北西 30 km/h
中心気圧 1004 hPa
最大風速 15 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 23 m/s
フィリピンの東に進む見込みですが、その後の進路はまだ不確実です。南シナ海方面に進む可能性が高いものの、沖縄方面に北上する可能性も否定は出来ないため、進路が確実になるまでしばらくは注視が必要です。
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フィリピンの東に進んだあとの進路は不確実
24日(木)朝に発生したこの熱帯低気圧は、今後勢力を強めて台風に発達する可能性が高くなってきました。
進路を見ると、しばらくは西寄りに進んでフィリピンの東に向かう予想となっています。その後の進路は不確実で、転向して沖縄の南から日本の南を北東に進む可能性も考えられる状況です。もしそうなった場合には沖縄・奄美や伊豆諸島などで台風の影響が大きくなるため、今後の進路の情報に注意してください。
また、来週は本州付近に秋雨前線が停滞する予想で、この熱帯低気圧からの湿った空気が流れ込むと活動が活発になることも想定されます。特に29日(火)〜31日(木)頃にかけては前線上を低気圧が進む可能性があり、大雨になる可能性も考えられるため、台風そのものの進路から離れた地域も情報の注視が必要です。
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参考 世界各国の気象機関が計算した進路の数値シミュレーション結果
この図の細い線1本1本は、世界各国の気象機関が計算した数値シミュレーションの結果をあらわします。アンサンブル予報という手法による低気圧中心の計算結果で、初期値に意図的な誤差を与えることで予報の確実性などを検討する材料になります。
これらを比較すると、本州の南に北上する傾向は概ね揃っていて、日本に影響が出る可能性がかなり高くなっているといえます。予報期間を考えるとばらつきは比較的小さいとはいえ、近畿よりも西を通るコースから関東付近を通るコースまで考えられ、地域を絞り込んで影響を予測するのは難しくなっています。
わずかな進路の違いでも影響が出る地域や影響の程度に大きな差がでてきますので、予報の変化に注視が必要です。日がたつにつれて誤差は縮小する見込みですので、今後の情報にご注意ください。
台風の暴風域に入る確率
5日先までに台風の暴風域に入る確率は以下の通りです。(気象庁)
奄美地方 3 %
沖縄本島地方
本島北部・中南部 4 %
慶良間・粟国諸島 3 %
久米島 3 %
大東島地方 4 %
宮古島地方 4 %
八重山地方
石垣島地方 4 %
与那国島地方 2 %
台風のシーズンはまだ続く
平年の台風発生数
次に台風が発生すると、10月25日(金)に発生した台風21号以来で、およそ10日ぶりです。今月に入ってからは1つめです。11月の台風発生数の平年値は2.2個で、まだ台風の発生は珍しくない時期です。
例年11月以降になると台風の接近・上陸は少なくなってきますが、過去には11月末に本州に上陸した台風も記録にあり、まだ油断はできません。
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