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週刊地震情報 2024.10.27
和歌山県北部で一日に9回の有感地震 最大震度3も

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2024/10/27 10:17 ウェザーニュース

この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前の週に比べると若干多い水準です。九州から北海道で幅広く地震が起きていて、和歌山県では23日(水)に地震が多発しました。震度3以上の地震は全国で2回発生しています。(10月21日~27日10時の集計)

国内:和歌山県北部の浅い震源で地震多発

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和歌山県北部の地震
23日(水)7時08分頃、和歌山県北部を震源とするマグニチュード4.0、深さ5kmと推定される地震が発生しました。

この地震で和歌山県和歌山市と紀の川市で最大震度3を観測しています。和歌山県北部を震源とする震度3以上の地震は今年2月以来です。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。

震度3の地震が起きた後、夜にかけて断続的に地震が発生し、1日で9回の有感地震を観測しました。

今回の震源周辺では知られている活断層はないものの、フィリピン海プレートの沈み込む角度の違いや地質の影響などで、地震活動が活発な地域です。マグニチュード5前後が頻繁に発生し、今回の地震のように震源の深さが10km未満と非常に浅いため、揺れが大きくなることがあります。

最近では2021年の2月から3月にかけて50回近い有感地震が発生しました。同年の3月15日にはマグニチュード4.6、最大震度5弱の地震が起きています。

国内:岐阜県美濃中西部で震度3

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岐阜県美濃中西部の地震
21日(月)15時19分頃、岐阜県美濃中西部を震源とするマグニチュード3.8、深さ17kmと推定される地震が発生しました。

この地震で愛知県一宮市で最大震度3、愛知県西部や岐阜県美濃地方で震度2を観測しています。岐阜県美濃中西部が震源の震度3以上の地震は今年3月以来です。

岐阜県には多くの活断層が分布しています。県の南西部には養老−桑名−四日市断層帯が伸びていますが、今回の震源は断層帯から若干離れています。

世界:カムチャッカ半島の南でM6.2の地震

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世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しています。最も大きな地震はカムチャッカ半島の南で発生したマグニチュード6.2です。

日本時間の23日(水)深夜、カムチャッカ半島の南の海域を震源とするマグニチュード6.2、深さ約49kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

カムチャッカ半島の南から千島列島にかけては太平洋プレートが北米プレートに沈み込むことで地震が多い領域です。2020年には今回の震源の近くでマグニチュード7.5が発生しました。この地震では千島列島で最大0.5mの津波を観測しています。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。