水星が西方最大離角
9月5日(木)に「水星」が西方最大離角(※)を迎えます。前後数日は、明け方の東の低空で水星が普段よりも見やすくなります。それでも日の出45分前の水星の高度は約8度と低いため、東の空が開けたところからお楽しみください。
西方最大離角を迎える5日(木)は、地平線付近にしし座の1等星「レグルス」があり、10日(火)頃には水星とレグルスが大接近します。また、西方最大離角を迎える前の2日(月)には、とても細い月と水星が並びます。
▼5日(木)の昇る時刻(東京)
水星 3:49 太陽 5:16
(※)西方最大離角
地球から見て水星が太陽から西側に最も離れる現象のこと。
地球の内側を公転する水星は、見かけ上では太陽から大きく離れることがなく、日の入り後の西の低空か、日の出前の東の低空にしか見えません。太陽から最も離れる最大離角の際は、普段よりも空高くまで昇るため観測チャンスとなります。
西方最大離角を迎える5日(木)は、地平線付近にしし座の1等星「レグルス」があり、10日(火)頃には水星とレグルスが大接近します。また、西方最大離角を迎える前の2日(月)には、とても細い月と水星が並びます。
▼5日(木)の昇る時刻(東京)
水星 3:49 太陽 5:16
(※)西方最大離角
地球から見て水星が太陽から西側に最も離れる現象のこと。
地球の内側を公転する水星は、見かけ上では太陽から大きく離れることがなく、日の入り後の西の低空か、日の出前の東の低空にしか見えません。太陽から最も離れる最大離角の際は、普段よりも空高くまで昇るため観測チャンスとなります。
細い月と金星が大接近
9月は「金星(宵の明星)」を日の入り後の西から南西の低空に見ることができます。金星はマイナス3.9等と非常に明るいため、目を引きそうです。
9月5日(木)夕方には、金星が細い月と大接近します。金星と、地球照を伴った細い月との共演は見物です。特に今回は金星と月の間隔が2度未満と非常に近づくため、一段と幻想的な光景を見ることができます。
日の入り30分後の高度は5度前後とかなり低いため、西の空が開けたところからお楽しみください。
▼5日(木)の沈む時刻(東京)
金星 19:09 月 19:01 太陽 18:03
9月5日(木)夕方には、金星が細い月と大接近します。金星と、地球照を伴った細い月との共演は見物です。特に今回は金星と月の間隔が2度未満と非常に近づくため、一段と幻想的な光景を見ることができます。
日の入り30分後の高度は5度前後とかなり低いため、西の空が開けたところからお楽しみください。
▼5日(木)の沈む時刻(東京)
金星 19:09 月 19:01 太陽 18:03
土星がみずがめ座で「衝」
9月8日(日)に「土星」がみずがめ座で「衝(しょう)」となり見頃を迎えます(赤道座標系では9日)。
衝とは、太陽系の天体が地球から見て太陽とちょうど反対側になる瞬間のことです。衝を迎えた土星は、日の入りの頃に東の空から現れて、真夜中に南の空高くに昇り、日の出の頃に西の空に沈むため、一晩中見ることができます。
土星は0.6等の明るさです。周囲に明るい星が少なく見つけやすいため、晴れた日は土星を探して夜空を見上げてみてください。
地球から見た土星の環の傾きは、約15年の周期で変化します。2025年に見かけ上で環が見えなくなる環の消失現象を控え、今年は環が非常に細く見えます。
▼8日(日)の時刻(東京)
土星が昇る時刻 18:00
太陽が沈む時刻 17:58
衝とは、太陽系の天体が地球から見て太陽とちょうど反対側になる瞬間のことです。衝を迎えた土星は、日の入りの頃に東の空から現れて、真夜中に南の空高くに昇り、日の出の頃に西の空に沈むため、一晩中見ることができます。
土星は0.6等の明るさです。周囲に明るい星が少なく見つけやすいため、晴れた日は土星を探して夜空を見上げてみてください。
地球から見た土星の環の傾きは、約15年の周期で変化します。2025年に見かけ上で環が見えなくなる環の消失現象を控え、今年は環が非常に細く見えます。
▼8日(日)の時刻(東京)
土星が昇る時刻 18:00
太陽が沈む時刻 17:58
中秋の名月
今年は9月17日(火)に「中秋の名月」を迎えます。年によって中秋の名月と満月の日は重ならないことがあります。ここ数年は中秋の名月と満月は同じ日でしたが、今年は1日ずれて翌日の18日(水)が満月です。
中秋の名月とは、月の満ち欠けをもとに1か月の日付を決める太陽太陰暦(旧暦)の8月15日の夜に見える月のことです。
中秋の名月を愛でる習慣は平安時代に中国から伝わったとされており、日本では中秋の名月は農業の行事と結びついて「芋名月」と呼ばれることもあります。
次に中秋の名月がちょうど満月となるのは、2030年9月12日になります。
中秋の名月とは、月の満ち欠けをもとに1か月の日付を決める太陽太陰暦(旧暦)の8月15日の夜に見える月のことです。
中秋の名月を愛でる習慣は平安時代に中国から伝わったとされており、日本では中秋の名月は農業の行事と結びついて「芋名月」と呼ばれることもあります。
次に中秋の名月がちょうど満月となるのは、2030年9月12日になります。
中秋の名月と土星が大接近
9月17日(火)夕方から18日(水)明け方には「中秋の名月」と「土星」が大接近します。
8日(日)に衝を迎えて見頃の土星と、満月間近の月が隣り合う姿は見物です。
▼17日(火)に昇る時刻(東京)
土星 17:23 月 17:24
8日(日)に衝を迎えて見頃の土星と、満月間近の月が隣り合う姿は見物です。
▼17日(火)に昇る時刻(東京)
土星 17:23 月 17:24
9月の満月、英語で“Harvest Moon”
9月の月は、18日(水)11時34分頃に満月の瞬間を迎えます。
アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前を、動物や植物、季節のイベントなど実に様々につけていました。農事暦(The Old Farmer's Almanac)によると、アメリカでは9月の満月を「ハーベストムーン(Harvest Moon/収穫月)」と呼ぶようです。
農産物を収穫する秋にちなんで、この名前がつけられたと言われています。同じまるい月でも、季節感が感じられますね。
アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前を、動物や植物、季節のイベントなど実に様々につけていました。農事暦(The Old Farmer's Almanac)によると、アメリカでは9月の満月を「ハーベストムーン(Harvest Moon/収穫月)」と呼ぶようです。
農産物を収穫する秋にちなんで、この名前がつけられたと言われています。同じまるい月でも、季節感が感じられますね。
月と木星・火星が接近
9月は「木星」と「火星」が夜遅くに東の空から現れて、日の出前には南東の空の高いところに昇ります。
9月23日(月)から26日(木)にかけては、月が木星と火星のそばを通過していきます。月は24日(火)に木星と接近したあと、25日(水)には下弦となり、26日(木)には火星に接近します。
マイナス2.4等の木星と月の共演は見物です。火星は0.5等で木星と比べて穏やかな明るさのため、月や木星を目印にして探してみてください。
▼昇る時刻(東京)
24日(火) 木星 21:34 火星 23:00 月 21:50
26日(木) 木星 21:27 火星 22:57 月 23:54
9月23日(月)から26日(木)にかけては、月が木星と火星のそばを通過していきます。月は24日(火)に木星と接近したあと、25日(水)には下弦となり、26日(木)には火星に接近します。
マイナス2.4等の木星と月の共演は見物です。火星は0.5等で木星と比べて穏やかな明るさのため、月や木星を目印にして探してみてください。
▼昇る時刻(東京)
24日(火) 木星 21:34 火星 23:00 月 21:50
26日(木) 木星 21:27 火星 22:57 月 23:54
中秋の名月写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
さ〜こさん
出典・参考
国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/
国立天文台「暦計算室」https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/
アストロアーツ「星空ガイド」 https://www.astroarts.co.jp/
The Old Farmers' Almanac