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お買い得だった野菜に変化?酷暑の影響は 8月の野菜予報

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2024/08/02 05:05 ウェザーニュース

厳しい暑さに局地的な激しい雨や雷雨など、夏本番の天気が続いています。熱中症などに注意して身を守っていかなければなりませんが、農作物への影響も心配です。

ここのところ野菜の値段は全体に落ち着いていましたが、スーパーマーケット「アキダイ」(本社・東京都練馬区)の秋葉弘道社長は「天気、特に高温の影響が大きい」と心配します。8月の野菜の価格動向について教えていただきましょう。

8月にお買い得になる野菜は?

「レンコンが非常にいいです。レンコンはあまり雨の影響がなく、日照不足、低温の心配もありません。ここ2、3年夏が非常に暑かったのですが、レンコンはずっといいですね。この10年でみると去年は3割安でしたが、今年も3割安程度になると思います。

キャベツもよいでしょう。主産地になる嬬恋(つまごい・群馬県)で30℃を超えるようになると状況が変わりますが、8月中は大丈夫だと思います。

ピーマンは、高温により花落ちした影響で今は上がっていますが、8月は下がってくるでしょう。

オクラやゴーヤなどの夏野菜は、ここのところ西日本の雨の影響で少し高めでしたが、平年並みになります」(秋葉社長)

求めやすくなる一方で不安もあるのがジャガイモ、タマネギです。

「夏は学校給食もなく需要も減るので、8月は基本的に下がってくるはずですが、主産地である北海道の天候次第なところがあります」(秋葉社長)

8月に値上がりしそうな野菜は?

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そうめんやそば、冷奴など、夏のメニューに欠かせない薬味はどうでしょうか。

「4大薬味と言われているショウガ、ミョウガ、大葉、小ネギは、高値で推移しそうです。全般的に2割ぐらい高いのがお盆休みくらいまで、落ち着いてくるのは8月後半にかけてです。

ショウガはもう出来上がっているものなので、需要が減らない限り下がらないでしょう。大葉は、夜も続く高温の影響で2倍くらいの値段になっていますが、多少は落ち着いてきます。

レタスなど葉菜類も上がってくるでしょう。雨のあと高温になってしまったのがよくないのです。平年なら20℃のところ30℃になる日が続くと耐えられません。

トマトは今順調に出回っていて、例年8月は値下がりするのですが、今年はあまり下がらないと思います。少し高温障害が出ているのと、夏は需要が高いからです。

ダイコンは今まで大きいのが出回っていましたが、小ぶりになり少し値段も上がると思います。産地で雨が少なかった影響です。物流の2024年問題で運賃が上がっていることも懸念材料です」(秋葉社長)

ここのところ求めやすかった野菜にも変化がありそうです。

「トウモロコシは、7月はスタートダッシュですごくよかったですね。ただ一気に出回ってしまったのと、夏祭りなどで需要が増えるのに供給量が減ってしまうので、この後は品薄になり値段も上がっていくでしょう。

枝豆もこれまでよかったのですが、主産地が関東から山形に移るので、これから上がるかもしれません。まだ、東北の大雨の影響がどこまであるのか心配です。

果物も、モモが福島産を中心にこれまでよかったですが、山形産に変わりはじめるので天候の影響が価格に出てくるかもしれません」(秋葉社長)

厳しい暑さや大雨などは野菜の出来や値段に大きく影響します。上手によい野菜を手に入れ、おいしく食べていきたいものです。

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取材協力
スーパーマーケット「アキダイ」(本社・東京都練馬区)