晴れていても油断禁物 頭痛などの天気痛・気象病に注意を
2024/03/22 09:02 ウェザーニュース
今日22日(金)は移動性の高気圧がやってきて、気圧は緩やかに上昇していきます。
天気が良くても身体の不調は油断はできず、ウェザーニュース発表の天気痛予報では、広範囲で「警戒」ランクとなっています。頭痛などの天気痛・気象病の症状が出やすい方はご注意下さい。
大気潮汐の影響か
東京では昨日9時から今朝8時までの1日で10.0hPaの気圧上昇が観測されました。各地で気圧が上昇に転じています。
気圧の急激な変化はないですが、今日は大気潮汐の影響が心配です。
大気潮汐とは、毎日決まった時間に起こる気圧変化の変動のことで、今日はいつもより変動の影響が大きくなる予想となっています。
これらの影響で、個人差はあるものの頭痛や関節痛などの天気痛の症状がでる可能性があります。
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この先も「注意」や「やや注意」が続く
天気痛は「気圧」がポイント
晴れや雨などの天気の変化だけでなく、気温や湿度のほか気圧なども大きく関係していると言われています。
特に気温・湿度については、「暑い・寒い」、「湿っている・乾燥している」など、日々の体感で変化を感じられますが、気圧の変化についてはなかなか体感で感じることができません。
ウェザーニュースの天気痛予報は、原因となる気象要素の中でも、肌で実感しにくい気圧の変化に着目して天気痛の予測ロジックを組み立てています。
(2)1日2回、ほぼ決まった時間で繰り返す気圧のアップダウン(大気潮汐)
一方で、天気図には明瞭に表現されることがないが天気痛を感じるパターンがあります。これは「大気潮汐」が関係している可能性があると考えられています。
大気潮汐を分かりやすく説明すると、昼間に太陽光で大気が温められることや日没後に冷やされることなどよって発生する周期的な気圧変化の事を指し、図のように1日2回、気圧のアップダウンを繰り返す半日サイクルの変動の気圧変化となります。
この周期はヒトの生体リズムの周期と一致している可能性があり、(1)の天気図レベルの気圧変動と比較すると1/1000レベルの変化となっていますが、天気痛の引き金となります。
この変化は一般的に9時頃と21時頃に高く、3時頃と15時頃に低くなります。低気圧や台風などが存在しない時でも気圧の変動幅は数hPa程度あるようです。
このアップダウンの変動の幅が平均的な状態より大きくなった時にも天気痛発症のリスクが高まるということもこれまでの調査から分かっています。
(3)周期性のある小さな気圧変動
最後に、微気圧変動と呼ばれるもので先ほどの大気潮汐よりも小さな変化となり、(1)の天気図レベルの気圧変動と比較すると1/10000レベルのごく微小な変化に相当するものです。
微気圧変動の例としては、低気圧接近時や積乱雲の発生時、山越えの気流の影響で発生します。
微気圧変動に伴う気圧変化量1hPa以下で、継続時間は数分から数十分程度と短いですが、発生すると1日に複数回押し寄せるパターンが多いです。
上記2パターンよりも小さく細かい振動ですが、天気痛に敏感なセンサーをもった方はこのような微小な変化でも影響があると考えられています。