冬タイヤ未交換のまま雪シーズンへ 初冬の降雪日は事故が約1.8倍に

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2026年10月下旬、北海道から東北にかけて寒気が流れ込み、各地で初雪や積雪が観測されました。

ウェザーニューズが過去のデータを分析したところ、北海道・東北では初雪の時期でも冬タイヤ未交換の人が多いことが分かりました。東北の高速道路では、初冬の降雪日の事故件数が通常期の約1.8倍となった実績もあります。

スリップ事故は人的被害だけでなく、車両の損傷や交通の停滞など、社会・経済的な損失にもつながる可能性があります。
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初雪の時期でも北海道は6割以上が未交換

ウェザーニューズが北海道と東北の過去5年間を調査したところ、初雪や降雪が始まる時期に多くの車が夏タイヤのまま走っている実態が分かりました。

北海道では、2022~2024年の11月上旬から中旬にかけての冬タイヤ交換済み率は約6割でした。ただ、10月下旬に目を向けると状況は大きく異なります。2025年10月24日~25日時点の交換済み率は31%、2026年10月25日~26日時点でも37%にとどまりました。

このことから、10月下旬の段階では未交換の人が6割以上を占めていたことになります。季節の変わり目に突然寒気が流れ込んでも、タイヤの準備が追いついていない実情が浮き彫りとなっています。
寒気の流れ込み予想

9割が未交換の東北 初雪と重なる危険なタイムラグ

東北では、タイヤの交換がさらに遅れる傾向がみられます。2022~2024年の11月上旬における交換済み率は13~30%にとどまり、2025年11月15日時点でも41%でした。

2026年は10月25~26日時点で交換済み率がわずか9%でした。91%が未交換という状況のなか、28日に青森で初雪を観測しました。

このように北海道や東北では、タイヤ交換率が低い時期に初雪や積雪が発生することがあります。急な冷え込みで一度でも路面が凍結すれば、夏タイヤでは制御を失う危険性が高まります。積雪や凍結によるスリップ事故を防ぐためにも、初冬の早い段階での冬タイヤ交換が重要になります。
路面凍結予報(要ログイン)

初冬の降雪日は事故が通常期の1.8倍に急増

冬タイヤへの交換が進まない時期の降雪は、事故のリスクを大きく高めます。

NEXCO東日本が公表した2016~2022年の東北の高速道路の事故実績では、シーズン初めの積雪を伴う降雪日の事故件数は平均12.0件でした。各年の5~10月の日平均事故件数は約6.6件で、約1.8倍に達しています。

国土交通省北海道開発局の過去の研究では、冬季の北海道で日平均気温が0℃未満の日は、0℃以上の日と比較して人身事故件数が約1.30倍、物損事故件数が約1.58倍となっていました。

これらの事例は、初雪の時期に交換が遅れたまま路面積雪や凍結を迎えると、スリップ事故が急増する危険を示しています。
積雪レーダー積雪レーダー

5年で約45億円規模の損失も 暮らしと経済を揺るがすスリップ事故

スリップ事故の影響は怪我や車両の損傷にとどまりません。道路の通行規制や渋滞を招き、物流の遅れや業務活動の停滞など社会や経済にも広範な損失をもたらす可能性があります。

北海道警察の公表資料によると、2019~2023年度の冬季スリップ人身事故は5年間で2,790件に上ります。内閣府の金銭的損失原単位を参考に事故1件につき死傷者1人と仮定して試算したところ、5年間の事故は約45億円規模の経済損失に相当します。

これは一定の仮定に基づくWNI独自算定の参考推定値であり、確定値ではありません。しかし、事故を防ぐことは人命の保護だけでなく、地域社会の活動を停滞させないためにも重要です。
ドライブリスク予報

早めのタイヤ交換と速度抑制を

11月6日(金)夜から8日(日)にかけて冬型の気圧配置が強まり、北日本にはこの時期としては強い寒気が流れ込む予想です。

北海道では日本海側を中心に強雪や強風、山沿いでは大雪となるおそれがあります。平野部でも雪が積もる所があり、吹雪による視界不良や路面状況の悪化に注意が必要です。東北や新潟県でも山間部を中心に雪となる見込みです。

冬タイヤ未交換の車が多く残るなか、積雪や路面凍結によるスリップ事故への警戒が必要です。まだ交換していない場合は、早めに冬タイヤへの交換を済ませておきましょう。

冬タイヤを装着していても過信せず、雪道では速度を控え、十分な車間距離を確保してください。出発前には最新の気象情報や道路情報を確認し、時間に余裕を持って行動することも大切です。
雨雪レーダー雨雪レーダー
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◼︎算出根拠・留意点
・冬タイヤ交換率: ウェザーニュースアプリのアンケート調査。調査日と初雪・降雪日は必ずしも一致せず、各年の調査時期も異なります。
・事故件数の比較: NEXCO東日本の2016~2022年の東北の高速道路事故実績。初冬の積雪を伴う降雪日平均12.0件 ÷ 通常期の日平均約6.6件 ≒ 1.8倍。交通量による補正は行っていません。
・北海道の事故実績: 北海道警察の2019~2023年度冬季スリップ人身事故2,790件(死亡事故40件、負傷事故2,750件)。
・経済損失の参考試算: 事故1件につき死傷者1人と仮定し、内閣府の金銭的損失原単位(死亡約2,004万円、負傷約134万円)を適用。40件×2,004万円+2,750件×134万円=約44.9億円。実際の死傷者数や損害額を反映した確定値ではありません。

◼︎主な出典・引用元
・NEXCO東日本東北支社:東北の高速道路における初冬の積雪を伴う降雪日の事故実績
・気象庁:北海道・東北の初雪観測情報
・国土交通省北海道開発局:冬季の気温と交通事故に関する研究
・北海道警察本部交通企画課:「スリップが要因となる交通事故実態」
・内閣府:「令和4年度交通事故の被害・損失の経済的分析に関する調査」(2023年3月)

◼︎写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
Orionさん
ちびちゃんさん

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