ホコリと勘違い? 白い塊はクモの卵嚢かも!? 産卵シーズンを迎える秋に知っておきたい対処法

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9月中旬から下旬にかけては、秋雨の時期を過ぎて天気が回復し、秋らしい空を感じられる日も増えてきます。

この時季、家の周囲の植栽や室内で、白い綿状の塊を見かけることはないでしょうか。ホコリや植物の一部と思いがちですが、実はクモと関わりがあるかもしれません。放っておくと、思わぬ虫の発生につながる可能性もあります。

白い綿状の塊の正体と、見つけたときの対処法について、虫ケア用品最大手のアース製薬に教えていただきます。

秋はクモの産卵シーズン?

ホコリと思っていた白い塊がクモの卵嚢(らんのう)かもしれないとは驚きです。秋は、クモが産卵する時季なのでしょうか。

「クモの種類によって異なりますが、秋に産卵期を迎える種が多く存在します。

クモの卵は、糸で包まれた白い綿状、あるいは丸いまゆ状の袋である『卵嚢』に保護されています。

家の中によく出現するアシダカグモは、お母さんクモが円盤状の卵嚢を口にくわえて活動し、孵化するまで約1ヵ月間、絶食状態で献身的に卵を守るという習性を持っています。

また、毒グモとして知られるセアカゴケグモの雌は、直径1cm程度の淡褐色の球形の卵嚢を3〜4個作り、その中に60〜200個もの卵を産みます。

なお、セアカゴケグモで毒を持つのはメスだけです。体長は約1cm(足を伸ばすと2〜3cmほど)で、光沢のある黒い体に、背中の赤い帯と腹側の赤い砂時計模様が特徴です。

おとなしく、刺激しなければ積極的に攻撃しませんが、青森県を除く46都道府県で確認され、身近な場所に定着しています」

どこが危ない!? 卵嚢を見かける場所

クモはどのような場所に卵を産むのでしょうか。

「家の中なら、キッチンの四隅やシンクの下、観葉植物の周囲など、エサであるコバエやチャバネゴキブリなどが発生しやすい場所が比較的多いです。

また、ベランダ、軒下、雨樋や側溝のふたの裏など、日当たりがよく隙間がある屋外スペースも要注意です。

特にセアカゴケグモは日当たりが良く暖かくエサが集まる人工物の隙間を好むため、屋外に置きっぱなしのサンダルや自転車の隙間、ブロックの隙間なども触る前に目視で確認することが大切です」

卵嚢を放置するとどうなるでしょうか。

「卵嚢が破れると、中から数百匹もの子グモが一気に這い出してきます。生まれたばかりの子グモは集団で集まる『団居(まどい)』という塊を作ってしばらく静止しますが、少しでも刺激を与えると、一斉に四方八方へ『蜘蛛の子を散らすように』逃げ広がり、室内やベランダがクモだらけになってしまいます。

不快な遭遇を防ぐためにも、見つけた段階で早めに対処することをおすすめします」

卵嚢を見つけた場合の正しい対処法

「クモは殺してはいけない」という話も聞きますが、家の中で遭遇するのは避けたいところです。

「アシダカグモがゴキブリを食べたり、ハエトリグモが蚊を食べるなど、クモのほとんどは益虫です。しかし、室内で増えてしまうのは困ります。卵嚢を見つけたら、卵がふ化する前に対処しましょう。

クモの卵嚢は頑丈な糸で覆われているため、一般的な殺虫スプレーでは中の卵まで薬剤が届きにくいことがあります。クモ専用のスプレー剤を、卵嚢が濡れる程度に直接噴射することで駆除効果を発揮します。

もし卵嚢だけでなく毒を持つセアカゴケグモなどの成虫に直接遭遇した場合は、絶対に素手で触らないでください。クモ専用スプレーはもちろん市販の一般的な不快害虫用スプレーで駆除できるほか、スプレーがない場合は60℃以上のお湯をかけるか、靴を履いている状態で確実に踏みつぶすのも有効です。

ただし、棒などで突っついて刺激すると『死んだふり』をして静止することがあるため、動かなくなっても素手で触らず、トング等を使用するかスプレー剤で確実に死んだことを確認してください」

クモの侵入を防ぐには?

クモを家に寄せ付けない、室内に侵入させない対策も有効だといいます。

「クモの巣が張られやすい軒下やベランダなどに、あらかじめクモ専用のスプレー剤などを噴射しておくと、配合成分による、ツルツル滑るコーティング効果で、クモの巣張りを防ぎ、忌避効果が望めます。

また、根本的な対策として、クモのエサとなる小さな害虫の駆除もおすすめです。クモが頻出する家には『エサとなるコバエやダニ、ゴキブリなどの小さな虫が多い』という共通点があります。

家の中を清潔に保ち、同時にクモのエサとなる他の害虫を駆除しておくことが、最も効果的なクモの侵入・発生予防策となります。

万が一、セアカゴケグモにかまれてしまった場合は、速やかに応急処置を行ってください。直ちに傷口を清潔な水や温水で洗い流して表面の毒や雑菌を流し、保冷剤等で冷やすことで激しい痛みを和らげ、毒が全身へ回るのを遅らせることができます。

かまれた瞬間はチクッとした痛みですが、時間とともに痛みが増し、進行すると吐き気、嘔吐、動悸、頭痛などの全身症状が現れることがあります。放置せず速やかに皮膚科や救急外来を受診し、その際は咬んだクモの死骸を持参するかスマホで撮影しておくと受診の際に役立ちます」

クモについて知り、正しく予防することで、うまく共存していきましょう。
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