相次ぐ秋雨前線の大雨 「貿易風」の弱まりが遠因か
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本来この時期に卓越するはずの南西モンスーンがベンガル湾や南シナ海で強い西風に変化し、インド洋からの膨大な水蒸気(大気の川)が太平洋へとダイレクトに流れ込んでいます。
さらに太平洋高気圧の縁辺流と合流して日本付近へ北上しやすい気圧配置となっており、その背景には熱帯域の「貿易風」の弱まりやスーパーエルニーニョが関係しているとみられます。
さらに太平洋高気圧の縁辺流と合流して日本付近へ北上しやすい気圧配置となっており、その背景には熱帯域の「貿易風」の弱まりやスーパーエルニーニョが関係しているとみられます。
大気循環の異変と「大気の川」の北上
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)の再解析データ「ERA5」による解析(2026年9月1〜3日平均)によると、ベンガル湾から南シナ海にかけて顕著な西風偏差(図の赤色で表示)が確認されています。
本来、この時期の南アジアから東南アジア周辺では南西からの季節風(南西モンスーン)が卓越しますが、今年はほぼ真西からの強い風が持続しています。この風に乗って、インド洋の多湿な空気が「大気の川(大気中の大量の水蒸気が帯状に流れる現象)」となって太平洋側へと直接流れ込んでいます。
さらに、太平洋高気圧の縁を回る暖湿気(縁辺流)と合流することで、膨大な水蒸気が日本付近へとまっすぐ北上する大気の通り道が形成されています。
風レーダーレーダー 風モード(ウィンドフロー)
本来、この時期の南アジアから東南アジア周辺では南西からの季節風(南西モンスーン)が卓越しますが、今年はほぼ真西からの強い風が持続しています。この風に乗って、インド洋の多湿な空気が「大気の川(大気中の大量の水蒸気が帯状に流れる現象)」となって太平洋側へと直接流れ込んでいます。
さらに、太平洋高気圧の縁を回る暖湿気(縁辺流)と合流することで、膨大な水蒸気が日本付近へとまっすぐ北上する大気の通り道が形成されています。
風レーダーレーダー 風モード(ウィンドフロー)
貿易風の弱まりでスーパーエルニーニョに
今回の大気循環の異変を読み解く上で鍵となるのが、熱帯域を吹き抜ける「貿易風」です。
貿易風とは、赤道を挟んだ低緯度地域で年間を通じて東から西に向かって定常的に吹く風(北半球では北東貿易風)を指します。通常、この強い東風によって赤道付近の暖かい海水はフィリピンなど西太平洋側へと吹き寄せられ、東太平洋では深海から冷たい海水が湧き上がるため、東西の水温バランスが保たれています。
しかし現在、太平洋赤道域ではこの東寄りの貿易風が大きく弱まり、平年よりも西寄りの風(西風偏差)が優勢となっています。
現在、貿易風の弱まりに伴いエルニーニョが発生しています。エルニーニョは熱帯域の暖かい海水が東太平洋に広がる現象で、普段とは異なる場所で対流活動が活発になることで貿易風をさらに弱める相乗効果もあります。エルニーニョは今後さらに進行し、スーパーエルニーニョと呼ばれるような顕著な高温に発展する可能性が高まっています。
さらに日本近海や北太平洋でも平年を上回る高水温が広範に観測されており、大気中へ供給される水蒸気量をさらに押し上げる要因となっているとみられます。
貿易風とは、赤道を挟んだ低緯度地域で年間を通じて東から西に向かって定常的に吹く風(北半球では北東貿易風)を指します。通常、この強い東風によって赤道付近の暖かい海水はフィリピンなど西太平洋側へと吹き寄せられ、東太平洋では深海から冷たい海水が湧き上がるため、東西の水温バランスが保たれています。
しかし現在、太平洋赤道域ではこの東寄りの貿易風が大きく弱まり、平年よりも西寄りの風(西風偏差)が優勢となっています。
現在、貿易風の弱まりに伴いエルニーニョが発生しています。エルニーニョは熱帯域の暖かい海水が東太平洋に広がる現象で、普段とは異なる場所で対流活動が活発になることで貿易風をさらに弱める相乗効果もあります。エルニーニョは今後さらに進行し、スーパーエルニーニョと呼ばれるような顕著な高温に発展する可能性が高まっています。
さらに日本近海や北太平洋でも平年を上回る高水温が広範に観測されており、大気中へ供給される水蒸気量をさらに押し上げる要因となっているとみられます。
今後も大雨への備えを
インド洋からの持続的な水蒸気供給(大気の川の流入)と、日本近海の記録的な高水温が重なることで、秋雨前線の活動活発化による局地的な大雨や、台風が発生した際の急速な発達・勢力維持につながるおそれがあります。
しばらくは秋雨前線が日本付近に停滞するとみられ、9月は台風シーズンでもありますので、今後も大雨に対する備えが欠かせません。
長期予報 この先3か月の天候見解
しばらくは秋雨前線が日本付近に停滞するとみられ、9月は台風シーズンでもありますので、今後も大雨に対する備えが欠かせません。
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