千葉県で500mm超の記録的大雨
「過去ならほぼ起こり得ない規模」の発生確率が温暖化で2倍以上に
大気の状態が不安定になったメカニズム
過去の気候ではほぼ起こり得ない
ウェザーニューズが24時間の解析雨量を分析したところ、千葉市緑区から市原市東部にかけての地域で500mmを超える雨量になったとみられます。
ウェザーニューズの気候テックチームでは、この地域を含めた千葉県内の24時間の解析雨量について、過去の気候(※1)を再現したシミュレーションデータを使い、今回のような大雨がどの程度の頻度(※2)で起こり得るのかを調べました。
ウェザーニューズの気候テックチームでは、この地域を含めた千葉県内の24時間の解析雨量について、過去の気候(※1)を再現したシミュレーションデータを使い、今回のような大雨がどの程度の頻度(※2)で起こり得るのかを調べました。
千葉市緑区から市原市東部では、574.2mmの雨量となりました。過去の気候では、この規模の大雨が起こる確率は0.001%ほどで、頻度にすると1万年を大きく超える規模に相当します。統計上、ほぼ起こり得ないレベルの大雨だったとみられます。
また、東金・大網白里付近の373.0mmは約1,182年に1度、千葉市中央区から若葉区付近の362.3mmは約574年に1度、茂原市付近の327.5mmは約277年に1度に相当しました。これらの地域でも、一般的な生活の中では経験する機会がほとんどない、極めて稀な規模の大雨だったと考えられます。
このほか、市原市中部、八千代・佐倉付近、長南・長柄付近、野田・流山付近でも、80年から150年に1度程度に相当する大雨が確認されました。
※1.1995年を中心とする約39年間の気候シミュレーションデータに基づく
※2.「どの程度の頻度」とは、統計的に見て、その規模の雨が平均して何年に1度起こると考えられるかを示したもの
また、東金・大網白里付近の373.0mmは約1,182年に1度、千葉市中央区から若葉区付近の362.3mmは約574年に1度、茂原市付近の327.5mmは約277年に1度に相当しました。これらの地域でも、一般的な生活の中では経験する機会がほとんどない、極めて稀な規模の大雨だったと考えられます。
このほか、市原市中部、八千代・佐倉付近、長南・長柄付近、野田・流山付近でも、80年から150年に1度程度に相当する大雨が確認されました。
※1.1995年を中心とする約39年間の気候シミュレーションデータに基づく
※2.「どの程度の頻度」とは、統計的に見て、その規模の雨が平均して何年に1度起こると考えられるかを示したもの
温暖化で大雨が起こる確率は2倍以上に
今回の大雨については、過去の気候だけでなく、2030年ごろを中心とした約40年間の気候シミュレーションデータを使った分析も行いました。
その結果、今回最も雨量が多かった千葉市緑区から市原市東部の570mm級の大雨は、過去の気候ではほぼ起こり得ない規模だった一方、2030年ごろの気候では、その発生確率が過去の気候と比べて2倍以上に高まっているとみられます。
今回の分析で用いたのは「SSP2-4.5」と呼ばれる気候変動のシナリオです。これは、今後も温室効果ガスの排出が続くことを想定した、複数ある将来の気候シナリオの一つで、近年の社会状況に比較的近いとされるシナリオです。
つまり、過去には統計的にほとんど起こり得なかったような極端な大雨が、温暖化した気候では少しずつ起こりやすくなっています。
その結果、今回最も雨量が多かった千葉市緑区から市原市東部の570mm級の大雨は、過去の気候ではほぼ起こり得ない規模だった一方、2030年ごろの気候では、その発生確率が過去の気候と比べて2倍以上に高まっているとみられます。
今回の分析で用いたのは「SSP2-4.5」と呼ばれる気候変動のシナリオです。これは、今後も温室効果ガスの排出が続くことを想定した、複数ある将来の気候シナリオの一つで、近年の社会状況に比較的近いとされるシナリオです。
つまり、過去には統計的にほとんど起こり得なかったような極端な大雨が、温暖化した気候では少しずつ起こりやすくなっています。
極端な大雨ほど温暖化の影響が大きい可能性
千葉県内の各地域について、過去の気候と2030年ごろの気候を比べると、大雨が起こる確率の変化は平均で1.56倍、最大で2.13倍となりました。
特徴的なのは、もともとの雨量が多い地域ほど、変化が大きくなる傾向がみられたことです。
570mm超の地域では2.13倍だったのに対し、370mm超の地域では1.63倍、280mm超の地域では1.36倍となりました。
この結果からは、今回のような極端な大雨ほど、温暖化の影響を強く受けて、起こりやすくなっている可能性がうかがえます。
ただ、数字は気候シミュレーションと統計的な分析から算出したもので、個々の大雨がそのまま「2倍」や「1.56倍」になったことを示すものではありません。
| 24時間雨量の目安 | 発生確率の変化倍率 |
|---|---|
| 570mm超の地域 | 2.13倍 |
| 370mm超の地域 | 1.63倍 |
| 280mm超の地域 | 1.36倍 |
| 千葉県全体の平均 | 1.56倍 |
特徴的なのは、もともとの雨量が多い地域ほど、変化が大きくなる傾向がみられたことです。
570mm超の地域では2.13倍だったのに対し、370mm超の地域では1.63倍、280mm超の地域では1.36倍となりました。
この結果からは、今回のような極端な大雨ほど、温暖化の影響を強く受けて、起こりやすくなっている可能性がうかがえます。
ただ、数字は気候シミュレーションと統計的な分析から算出したもので、個々の大雨がそのまま「2倍」や「1.56倍」になったことを示すものではありません。
「これまでこの地域では大丈夫だった」という経験だけでは、今後の大雨の危険性を判断できないケースも増えていくと考えられます。
大雨の際は、雨の強さだけでなく、今後どれだけ雨が続くのか、周辺の河川や道路の状況はどうなっているのかなど、最新の情報をこまめに確認してください。
大雨が予想される場合は、危険が迫ってからではなく、早めに安全な場所へ移動するなど、余裕を持った行動を心がけるようにしてください。
関連記事「【気候変動特集】ウェザーニュースと考える地球の未来」
大雨の際は、雨の強さだけでなく、今後どれだけ雨が続くのか、周辺の河川や道路の状況はどうなっているのかなど、最新の情報をこまめに確認してください。
大雨が予想される場合は、危険が迫ってからではなく、早めに安全な場所へ移動するなど、余裕を持った行動を心がけるようにしてください。
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参考
【再現期間の算出に使っているデータ】
・NASA NEX-GDDP-CMIP6
・国立環境研究所 CMIP6をベースにしたCDFDM手法による日本域バイアス補正気候シナリオデータ(NIES2020)
【シナリオ】
過去:1995年を中央にした39年間のデータ
将来(SSP2-4.5):2030年を中央にした39年間のデータ
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