桜の健康診断結果 全国的に前年より悪化し健康度は過去最低に

2026-06-12 10:25 ウェザーニュース

シェアする
x_shareline_share
copy_share
シェアする
x_shareline_share
copy_share
ウェザーニュースでは毎年、美しい姿で私たちを楽しませてくれる桜を見守り、桜を大切にする気持ちを広く育むことを目的として「桜の健康診断」を実施しています。

ウェザーニュースアプリのユーザーに6つの調査項目に回答してもらいました。その結果から健康度を指数化し「優良(+)」から「生育不良(-)」の12段階で判定しています。

2013年からの全国平均の桜の健康度は年々悪化傾向のなかで、2025年は前年より改善が見られましたが、2026年は過去最低ランクとなりました。
◆「桜の健康診断」の概要
・エリア:46都道府県(沖縄除く)
・調査期間:2/13~6/1
・参加人数:4,935人
・質問項目:6つ(「日当たり」、「樹形」、「花の咲き方」、「幹の状態」、「樹皮の状態」、「花数」)

桜の健康度 全国平均

桜の健康度
2013年以降の全国平均健康度は悪化傾向が続いています。2026年は都道府県ごとの健康指数を集計した結果、全国平均は約1.80ポイントとなり、「正常(+)」ランクと判定されました。2022年以降で見ると悪化傾向が続いており、2026年も改善には至りませんでした。

ランクごとに見ると、2025年と比べて「優良」が3ポイント減少(56%→53%)、「やや生育不良」が1ポイント増加(6%→7%)しており、全体的に健康状態が下がっています。

都道府県ごとの桜の健康度の平均値

都道府県ごとに健康度を12段階評価の平均値でみると、2025年に引き続き2026年も「優良」ランクのところはありませんでした。

最も健康状態が良かったのは福井県(1.51・優良(-))、次いで長崎県(1.57)、宮崎県(1.61)でした。一方、最も健康状態が気になったのは高知県(高知県(2.04・正常)、次いで鳥取県(2.02・正常)となりました。

健康度が低下しても、1〜2年単位ではほとんど変化に気が付きませんが、衰退が5年も続くと太い枝が2〜3本は枯れるなどの影響があります。来年以降も桜の健康状態の変化に注意が必要です。

1.「日当たり」に注目

日あたりについて、「一日中よくあたる」「半日以上あたる」「半日もあたらない」「ほとんどあたらない」の4項目から選択してもらいました。


集計の結果、最も割合の高かった「一日中よくあたる」の割合は62%で、2025年と同じ結果となりました。「ほとんどあたらない」の割合は、長い目で見ると増加傾向です。

2.「樹形」に注目

樹形(樹の立ち姿)について、「自然樹形を保っている」「自然樹形に近い」「樹形が崩れてきている」「自然樹形がほとんど崩れている」の4項目から選択してもらいました。

2013年からの長い目で見ると「自然樹形を保っている」の割合は減少傾向が続いています。2026年の「自然樹形を保っている」は46%(前年比-2ポイント)、「樹形が崩れてきている」は13%とこれまでで最も多くなりました。

3.「花の咲き方」に注目

花の咲き方について、「木全体にまんべんなく花が咲いている」「所々咲いていない枝がある」「特に上部に咲いていない」の3項目から選択してもらいました。

「木全体にまんべんなく花が咲いている」の割合が前年より2ポイント減少して62%、「所々咲いていない枝がある」の割合が前年より3ポイント増加して31%でした。木の一部に枯れ枝や花が咲かない部分が広がってきている可能性があります。

4.「幹の状態」に注目

幹の状態について、「穴や切られたアト、窪みは無い」「穴や切られたアト、窪みなどが少しある」「穴や切られたアト、窪みなどがかなり目立ち、もしくはキノコが生えている」「大きく切られたり、もしくはキノコが生えている」の4項目から選択してもらいました。

集計の結果、「穴や切られたアト、窪みは無い」の割合が45%(前年比-3ポイント)と低下し、何らかの傷みがある不健康な状態の回答が55%を超えました。穴や窪み、キノコなどがある不健康な状態の回答は10年以上連続で5割を超えており、全国的に幹の傷みが常態化しています。
幹にキノコが見られる様子
健康そうに見える幹でも、キノコが生えているものは中が腐っている可能性があり、専門家による診断が必要になります。

5.「樹皮の状態」に注目

樹皮の状態について、「生き生きしていて光沢がある/盛り上がるような部分があり、縦に割れている」「傷などほとんどない」「苔などが残っていたり、樹皮がはがれてカサカサしている」「苔に覆われた部分が多い。または、樹皮の損傷が激しい」の4項目から選択してもらいました。

集計の結果、今年の6項目の中で最も悪化が目立った項目でした。「生き生きしていて光沢がある」の割合が20%(前年比-1ポイント)と過去最低を更新し、「傷などほとんどない」も46%(前年比-4ポイント)と大幅に低下。一方で「苔などが残っていたり、樹皮がはがれてカサカサしている」の割合が27%と過去最多を更新しました。2011年には42%あった「生き生きしている」の割合が、15年間で20%にまで半減しており、桜の樹皮の状態悪化が深刻になっています。

苔はあまり害にならないといわれますが、樹皮がはがれてカサカサしていたり損傷が激しい場合、土の中の通気性が悪く、桜の生長が止まっている可能性があります。

6.「花数」に注目

一つのつぼみについている花の数について、「5個以上」「3~4個」「2個」「1個」の4項目から選択してもらいました。

集計の結果、「5個以上」が34%(前年比-1ポイント)、「3〜4個」が53%(前年比-1ポイント)とやや減少しました。「2個」が8%(前年比+2ポイント)と増加しており、つぼみの花数が少ない木が増える傾向が続いています。2024年に「1個」の割合が過去最多を記録した後、2025年に改善が見られましたが、2026年は再びわずかに悪化しています。

樹木医 和田博幸さんは結果をどうみる

「「桜の健康診断」に全国から約5千人の方に参加いただき、その関心の高さがうかがえます。

健康度は2024年、2025年と改善が見られましたが、今年は悪化に転じてしまいました。6つの質問項目全般においても悪化傾向にあり、残念な結果になりました。

桜は日当たりを好む木で、日当たりのいい場所でよく育ちます。日当たりについては大きな問題はなさそうなのですが、開花状態に関する項目の花の咲き方や花数が悪化傾向にあるのは、昨年は梅雨時に雨が少なかったり、夏の気温が上昇したりなど、桜が花芽を形成する時期に気象の変化があり、このことが花数の減少に影響したのではないかと推測しています。

樹形や幹の状態、樹皮の状態は、桜の樹勢に関する項目です。これらの悪化傾向がとても気になります。

この傾向がこのまま続くと、花数にも影響すると思われます。やがては満開の状況が変化して、花数が少なくなることも考えられます。

これからも環境や気象の変化と桜の状況を関連付けながら、観察を続けていただきたいと思います。」(和田さん)

» 関連記事 今年の桜を振り返り
»桜の写真やニュース記事を見る
シェアする
x_shareline_share
copy_share

お天気ニュース

各エリアの天気予報

アクセスランキング

アメダスランキング

気温

降水量

湿度

  • 順位

    地点

    観測値

    ()

    ()

    ()

    ()

    ()

    ()

お天気ニュース

ウェザーニュース公式SNS
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_facebook.svg
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_x.svg
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_line.svg
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_youtube.svg
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_insta.webp
  • https://gvs.weathernews.jp/onebox/img/sns_tiktok.svg