蛍は減っている? 数を左右する“カワニナ”の存在
蛍は減っている? 原因は?
自然な川の流れや沼地がコンクリートの護岸で固められるなど、蛍が生息しやすい環境が時代と共に減りつつあると感じられます。
実際に蛍の生息数は減少しているのでしょうか。
「現在、特に日本を代表するゲンジボタルが各地で姿を消しています。生息地についてもこの50年間で10分の1程度まで減少しているといわれています。
蛍の減少、所によっては絶滅してしまった原因として、環境の悪化や破壊、異常気象、光害に加えて、鑑賞者のマナー悪化や養殖販売業者による乱獲などが挙げられます。
昔から台風などの大雨で蛍の幼虫が流されてしまうことは多々ありましたが、数年後には回復していました。
ところが近年は、気候変動による台風の大型化やヒートアイランド現象による集中豪雨が夏季に頻発し、多くの蛍の幼虫に回復の見込みがないほどの被害をもたらしています。
少雨による渇水で水量が減って水温上昇や水質悪化が生じ、幼虫が死滅することも増えています」(古河さん)
実際に蛍の生息数は減少しているのでしょうか。
「現在、特に日本を代表するゲンジボタルが各地で姿を消しています。生息地についてもこの50年間で10分の1程度まで減少しているといわれています。
蛍の減少、所によっては絶滅してしまった原因として、環境の悪化や破壊、異常気象、光害に加えて、鑑賞者のマナー悪化や養殖販売業者による乱獲などが挙げられます。
昔から台風などの大雨で蛍の幼虫が流されてしまうことは多々ありましたが、数年後には回復していました。
ところが近年は、気候変動による台風の大型化やヒートアイランド現象による集中豪雨が夏季に頻発し、多くの蛍の幼虫に回復の見込みがないほどの被害をもたらしています。
少雨による渇水で水量が減って水温上昇や水質悪化が生じ、幼虫が死滅することも増えています」(古河さん)
蛍の幼虫の餌「カワニナ」とは
蛍の幼虫はカワニナという貝類を食べると聞きました。まず、カワニナとはどのような生物なのでしょうか。
「カワニナは腹足類(ふくそくるい)に属し、流水の純淡水に生息する巻き貝はカワニナ属だけです。日本には北海道南部、本州、四国、九州、沖縄の各地に約40種が分布しています。関東ではヒタチチリメンカワニナが比較的多く見られます。
カワニナの稚貝は川岸の水草が茂る場所や浅瀬に5月始め頃、0.2~0.5mmの大きさで産み付けられます。7月には2mmほどに育ち、これが孵化(ふか)したばかりのゲンジボタルの幼虫にとって“絶好の食べ物”になるのです。
ゲンジボタルの幼虫は、カワニナ以外の物も食べて育つことが分かっていますが、カワニナの生息数がゲンジボタルの生息数を左右することも事実です」(古河さん)
「カワニナは腹足類(ふくそくるい)に属し、流水の純淡水に生息する巻き貝はカワニナ属だけです。日本には北海道南部、本州、四国、九州、沖縄の各地に約40種が分布しています。関東ではヒタチチリメンカワニナが比較的多く見られます。
カワニナの稚貝は川岸の水草が茂る場所や浅瀬に5月始め頃、0.2~0.5mmの大きさで産み付けられます。7月には2mmほどに育ち、これが孵化(ふか)したばかりのゲンジボタルの幼虫にとって“絶好の食べ物”になるのです。
ゲンジボタルの幼虫は、カワニナ以外の物も食べて育つことが分かっていますが、カワニナの生息数がゲンジボタルの生息数を左右することも事実です」(古河さん)
ゲンジボタルが100匹発生するために必要なカワニナの数は?
ゲンジボタルの幼虫は、どれくらいの数のカワニナを食べるのですか。
「1匹のゲンジボタル幼虫が上陸するまでに、25匹のカワニナを食べたという実験結果が報告されています。単純計算では、100匹のゲンジボタル群が生息するには、同じ水域に2500匹以上のカワニナが生息している必要があるということになります。
ところが実際には、100匹のゲンジボタル成虫が発生する河川には、毎年約2万匹の幼虫が孵化しています。その多くは成長途中で死んでしまいますが、それまでにかなりの数のカワニナが捕食されています。
「1匹のゲンジボタル幼虫が上陸するまでに、25匹のカワニナを食べたという実験結果が報告されています。単純計算では、100匹のゲンジボタル群が生息するには、同じ水域に2500匹以上のカワニナが生息している必要があるということになります。
ところが実際には、100匹のゲンジボタル成虫が発生する河川には、毎年約2万匹の幼虫が孵化しています。その多くは成長途中で死んでしまいますが、それまでにかなりの数のカワニナが捕食されています。
さらに、ゲンジボタルの幼虫が生まれた河川水域には、発生数の20~100倍もの『留年幼虫』も生息していて、これらの個体もカワニナを食します。留年幼虫はゲンジボタルの存続に大きく関わっており、これらを養うだけのカワニナ生息数が必要となるのです」(古河さん)
具体的には、ゲンジボタルが生息するためにどれだけのカワニナが必要といえるのでしょうか。
「仮に、1匹のゲンジボタル幼虫が1年間にカワニナを食べる量を10匹、留年幼虫数を5万匹と仮定すると、100匹のゲンジボタル成虫が発生するためには、捕食されるカワニナの数が1年間で50万匹必要となります。ゲンジボタル100匹の生息地でカワニナが40万匹を下回ると、カワニナもゲンジボタルも共に数年で絶滅する可能性があります。
さらに厳密なシミュレーションでは、すべて自然河川に当てはまるとはいえないものの、ゲンジボタルの生息域が200m2であれば、1m2あたり2cm以上のカワニナ成貝が16匹必要で、ゲンジボタルが100匹発生するためのカワニナの母集団は、およそ80万匹という結果が示されました」(古河さん)
具体的には、ゲンジボタルが生息するためにどれだけのカワニナが必要といえるのでしょうか。
「仮に、1匹のゲンジボタル幼虫が1年間にカワニナを食べる量を10匹、留年幼虫数を5万匹と仮定すると、100匹のゲンジボタル成虫が発生するためには、捕食されるカワニナの数が1年間で50万匹必要となります。ゲンジボタル100匹の生息地でカワニナが40万匹を下回ると、カワニナもゲンジボタルも共に数年で絶滅する可能性があります。
さらに厳密なシミュレーションでは、すべて自然河川に当てはまるとはいえないものの、ゲンジボタルの生息域が200m2であれば、1m2あたり2cm以上のカワニナ成貝が16匹必要で、ゲンジボタルが100匹発生するためのカワニナの母集団は、およそ80万匹という結果が示されました」(古河さん)
蛍とカワニナを守るためにできること
蛍とカワニナを守るため、私たち人間にできるのはどのようなことでしょうか。
「何よりも『人のためでなく、蛍のため』を理念としてください。
具体的にはまず、蛍の幼虫は水中で育ちますから、『水をきれいに保つこと』です。洗剤や油などの生活排水を流しすぎないといった、川や水路の水質改善による水環境の保全が最重要課題といえます。
水だけでなく『生息環境(川・草地・土)の保全』も大切です。コンクリート護岸ばかりにしないで草地や湿地を残し、自然な川の形を保つといった“人工的すぎない環境づくり”が必要です。
ホタルの繁殖や行動は光に影響されるため、『光害(夜の光)を減らす』こともポイントです。強い街灯を減らす工夫をし、夜間の不要な照明を控えて自然の暗さを保全しましょう。
個人単独ではなく、清掃活動や観察会、環境教育による『地域ぐるみの保全活動』も重要です。自生地域には他の地域の蛍を持ち込まない。養殖業者から絶対に購入しないことも心がけてください。
カワニナについても、あくまで自然繁殖することを目的に、生態系のバランスを無視することは行わない必要があります」(古河さん)
蛍と共にカワニナの存在も心得て、淡い蛍の光の乱舞をいつまでも保っていけるように見守りましょう。
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「何よりも『人のためでなく、蛍のため』を理念としてください。
具体的にはまず、蛍の幼虫は水中で育ちますから、『水をきれいに保つこと』です。洗剤や油などの生活排水を流しすぎないといった、川や水路の水質改善による水環境の保全が最重要課題といえます。
水だけでなく『生息環境(川・草地・土)の保全』も大切です。コンクリート護岸ばかりにしないで草地や湿地を残し、自然な川の形を保つといった“人工的すぎない環境づくり”が必要です。
ホタルの繁殖や行動は光に影響されるため、『光害(夜の光)を減らす』こともポイントです。強い街灯を減らす工夫をし、夜間の不要な照明を控えて自然の暗さを保全しましょう。
個人単独ではなく、清掃活動や観察会、環境教育による『地域ぐるみの保全活動』も重要です。自生地域には他の地域の蛍を持ち込まない。養殖業者から絶対に購入しないことも心がけてください。
カワニナについても、あくまで自然繁殖することを目的に、生態系のバランスを無視することは行わない必要があります」(古河さん)
蛍と共にカワニナの存在も心得て、淡い蛍の光の乱舞をいつまでも保っていけるように見守りましょう。
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