2025年は「四季」が「二季」に　長く厳しい夏が目立った一年

ウェザーニュースではアプリ利用者に対し、二十四節気のタイミングで季節感に関する調査を行っています。

その結果をまとめた所、今年は冬と夏が長かった一方で、多くの人が春や秋と感じる期間が非常に短くなりました。

立春を過ぎ、雨水や啓蟄(3月5日)になっても「冬」を感じていた方が8割を超え、寒さが長引いていたことがわかります。春らしい時期は短く、穀雨(4月20日)には早くも初夏が台頭しました。また、多くの方が「梅雨」と感じるタイミングがなく、感覚的にも空梅雨傾向と言えます。

早い梅雨明けとともに「夏」感が高まり、白露(9月7日)の頃までは大部分の方が夏を感じています。

秋分の頃にようやく秋らしさが現れてきましたが長くは続かず、立冬(11月7日)頃からは一気に「冬」が増加しました。
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今年の夏は実際のデータからも長く厳しかったことがわかります。日別の猛暑日地点数をみると、5月21日に今年最初の猛暑日を岐阜県で観測。これは昨年より3週間も早い猛暑日です。

空梅雨だった影響で6月半ばには早くも50地点を超え、ピーク時の7月後半から8月はじめには300地点以上の日もありました。

8月から9月の中頃まで猛暑日の多い状態が続き、今年最後の猛暑日は10月12日で、国内で最も遅い記録を更新しています。

猛暑日地点数の合計は10410地点と去年を上回り、現在の統計方式となった2010年以降で最多です。
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猛暑日地点が多かっただけでなく、40℃を超える危険な暑さも続出しました。この夏に40℃以上となったのはのべ33地点で、年間の観測数としては過去最多です。

昨年までの日本歴代1位だった41.1℃を超えた地点が5地点もあり、群馬県伊勢崎市では8月5日に41.8℃を観測。これまでの記録を一気に0.7℃更新しました。

これだけの暑さになったことで熱中症の患者も増え、消防庁のまとめによると搬送者数は2008年の調査開始以来最も多い、100,510人に達しています。

ここ数年続いている高温によって日本近海の海面水温が高い水準を維持している所に、太平洋高気圧やチベット高気圧が勢力を強め、暑さに拍車がかかりました。
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今年は27個の台風が発生し、そのうち3つが上陸しました。数字の上ではどちらも平年に近い水準でしたが、内容を見ると夏の暑さとの関連性が見えてきます。

今年は1号の発生が6月と遅かったものの、8月までに14個発生しました。この期間は高気圧が本州付近を覆っていることが多く、西日本に近づいたのは東シナ海で発生直後に上陸した台風12号だけです。

もう一つ上陸した台風5号は関東の沖を北上し、北海道に上陸しています。
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9月になり高気圧は南に後退を始めましたが、西への張り出しが強く、沖縄付近で転向して本州に近づくような、典型的な進路を進んだ台風はありませんでした。

高気圧の張り出しが強かったことでフィリピンの東で発生した台風は軒並み南シナ海に進んでいます。

それよりも北で発生した台風が日本に近づき、台風15号が四国に上陸。静岡県内で竜巻を発生させて、多くの住宅が倒壊しました。

上陸はしなかった台風22号は非常に強い勢力で八丈島や青ヶ島を直撃し、暴風や土石流によって大きな被害をもたらしています。
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