季節の変わり目は要注意!? リップクリームは“クルっと”塗る？ 唇のガサガサ対策

男女別では女性の方が不調を感じているようで、「パックリ」1%、「ガサガサ」6%、「カサカサ」66%で、「しっとり」は3割足らずの27%にとどまりました。

唇は体のなかでも、常に外にさらされている部分の一つです。秋から冬の唇の荒れ、対策について教えていただきましょう。

最近、唇のカサつきやピリつき、かゆみなど感じることはないでしょうか。

「カサつきなど軽いものだけでなく、皮むけ、ひび割れ、唇の端が切れる人もいます。唇はデリケートな部位なので、秋から冬にかけては特に注意したいです」(野村先生)

なぜ、今の時季は唇にトラブルが起きやすいのでしょうか。

「11月から12月上旬の季節の変わり目は、本格的な冬が到来する前なので油断して乾燥対策を怠りがちになります。季節の変わり目は寒暖差が大きくなる時季。空気の乾燥だけでなく、寒暖差や湿度差なども唇が荒れる原因となります。

そもそも唇の皮膚はとても薄いのです。角層が薄く皮脂腺がないので油分や水分も抜けてしまいやすくなりがちです。皮膚のバリア機能が弱く、食事の塩分や香辛料などの刺激で荒れてしまうこともあるので、ていねいなケアが重要です」(野村先生)

インフルエンザなど感染症が流行しており、マスクを使う機会も増えています。

「マスクのこすれも刺激となりますが、マスクを外したときに湿度差により乾燥が進みやすいのも問題です。マスク内は湿度が高いのですが、外して乾燥した外気にさらされることで、急速に唇の乾燥が進行してしまいます。

インフルエンザなど感染症が流行しているので、マスクは適切に使うべきですが、唇のケアも忘れないようにしてください」(野村先生)
乾燥指数 空気中の水分量の予想

夏と冬では気温も湿度も異なりますが、秋から冬にかけては体にとってより厳しいものになってきます。トラブルになる前から注意が必要だといいます。

「カサつきやピリつき、かゆみを感じたら、それは皮膚のバリア機能が乱れて刺激に弱くなっているというサインです。

デリケートな唇の皮膚は、荒れてしまうとより刺激に対して弱くなります。症状が悪化すれば、回復に時間もかかります。おかしいと思う前から唇の乾燥対策はするようにしましょう」(野村先生)

唇の保湿で使うリップクリームも、塗り方にポイントがあるといいます。

「つけるときに力を入れすぎて、こすりつけてしまうとよくありません。クルっと円を描くようにゆっくり塗ります。寒さでリップクリームが硬くなることもあるので、使う前に手で温めるとよいでしょう。

唇はいろいろなものに触れるので、こまめにつけなおすのも大切です。マスク着用前後や寝る前など忘れないようにしてください。

なお、カサつきを感じたときになめるクセがある人もいますが、保湿にならないばかりか乾燥が進むので絶対になめないでください」(野村先生)

食事時にも唇を守るポイントがあります。

「塩や香辛料などは、デリケートな唇の皮膚にとって刺激となってしまいます。食事の前後に保湿しておくと予防になります。また、食べ物が唇につかないように、スプーンを利用したり小さく切って食べるなど、食べ方にも気をつけます。

唇は皮膚の一部で日々新陳代謝を行っています。皮膚にプラスになるビタミンB群やビタミンCなど含め、バランスよく栄養を摂ることが、健やかさを守る基本となります。旬の野菜をたっぷり使った鍋料理などは食べておいしく、部屋の乾燥も和らげられておすすめです」(野村先生)

唇は体のなかでもよく使われるパーツになるので、トラブルは避けたいものです。12月は何かと慌ただしい時期ですが、保湿対策を忘れないようにしましょう。
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