この時季、フード部分が乾きにくい！ パーカーの賢い干し方は？

晩秋から冬場にかけては洗濯物の乾きにくく、特にパーカーのフードはいつまで経っても乾いてくれないと実感することがしばしばです。

「パーカーはもともと厚手の綿素材が多く、乾きにくい素材です。その上フードは、他の衣類のようにただハンガーに掛けて干してしまうと、身頃（胴体部分）と重なり合って風通しが悪くなり、より乾きにくくなってしまいます。

フード同様に脇の下部分がなかなか乾かないのは、身頃と重なり合ってしまいがちだからです」（鈴木さん）

パーカーを早く乾かすためには、どのような方法がありますか。

「フードが身頃と重なる部分ができる限り少なくなるよう、干し方を工夫することがポイントになります。

最も簡単なのが、パーカーの上下を逆にして、裾の部分をハンガーやピンチハンガー（洗濯ばさみがたくさん付いた円形や四角形の枠組み）に留めて吊るす方法です。ハンガーの場合は洗濯ばさみで留めると落ちづらくなります。

ぱっと見、逆立ちかバンザイを逆さにしたようなイメージで、フードや袖が身頃と重ならなくなりますので、風通しがよくなって乾かす時間が短くて済みます」（鈴木さん）

ハンガーを2本使った干し方も有効です。

「まず、1本目のハンガーを物干しざおに吊るし掛けます。続いて2本目のハンガーにパーカーの身頃を掛けて、物干しざおに吊るしてください。その後、パーカーのフード部分を1本目のハンガーの片側に引っ掛ければ終了です。

この方法を使えばフードと身頃がほとんど重なり合わなくなり、風通しがとてもよくなりますので、乾燥時間が短縮できます。

日常使いのハンガー2本だけで他の道具も要りませんので、ぜひ試してみてください」（鈴木さん）

それらの方法だと、集合住宅のベランダなど物干しざおの位置が低い場合、裾が地面に着いてしまう可能性も考えられます。

縦方向にスペースが取れない場合は、どんな方法がありますか。

「縦方向に余裕がなく、左右方向ならスペースが取れる場合は、ハンガー3本を使って干す方法があります。

1本目は普通の衣類と同様に、身頃をハンガーに掛け吊るします。続いて2本目のハンガーにフードを掛けて、洗濯ばさみで留めます。さらに3本目のハンガーに両袖を掛け吊るしてください。

左右に広く余裕があれば、それぞれのハンガーの間隔をできるだけ広げてください。風通しがよりよくなり、乾くまでの時間がさらに短くて済みます」（鈴木さん）

パーカーを干す際に、他に注意すべき点はありますか。

「特に綿素材のパーカーは水分を吸収しやすく、洗濯直後はその重さで型崩れしやすい性質をもっています。

型崩れ防止のためには、肩部分の幅が広いハンガーを使うことをおすすめします。金属製のハンガーは、パーカーにサビが付いてしまう可能性があるので、プラスチックか木製のものを使うようにしてください。

水分による重さでパーカーが下方に引っ張られて過ぎてしまうことも、型崩れの要因になります。パーカーをハンガーに掛ける時には両肩部分がなるべく垂れ下がらないよう、注意が必要です。

また、室内干しの場合は寒い時季でも扇風機を洗濯物にのみ風が当たる方向に向けるなど、上手に使って風通しをよくすることも行ってみてください」（鈴木さん）

本格的な冬の到来も近づいています。お気に入りのパーカーの賢い干し方を試してみてはいかがでしょうか。
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