★2025年12月の天体イベント★
ふたご座流星群が出現!惑星と月の接近にも注目

2025-11-27 14:30 ウェザーニュース

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12月は三大流星群の一つ「ふたご座流星群」が出現のピークを迎えます。空には木星・土星・水星が昇り、月との接近も楽しめるため注目です。

22日(月)には冬至を迎えて、一年で最も夜が長い月になります。空が澄んで星が一段とキレイに見える時期でもありますので、晴れた日はぜひ天体観測をお楽しみください。

12月の満月、英語で“Cold Moon”

農事暦における満月の呼び方
12月の月は、5日(金)8時14分頃に満月の瞬間を迎えます。

アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前を、動物や植物、季節のイベントなど実に様々につけていました。

農事暦(The Old Farmer's Almanac)によると、アメリカでは12月の満月を「コールドムーン(Cold Moon/寒月)」と呼ぶようです。

月と木星が接近

12月もふたご座のそばで明るく輝く「木星」を楽しめます。木星の明るさはマイナス2.5等からマイナス2.7等で、夜空の中でも特に目を引きそうです。

木星は日ごとに空に昇る時刻が早くなっています。12月はじめは日の入りから3時間ほど経った頃に東の空に姿を現しますが、12月終わり頃には日の入りから1時間ほどの空が暗くなった頃には昇ってきます。

12月7日(日)夜から8日(月)明け方にかけては、満月を過ぎて日の浅い明るい月と木星が接近します。夜空の中でも特に明るい月と木星が近づく様子は見物です。

▼7日(日)に昇る時刻(東京)
木星 19:10 月 18:44

水星が西方最大離角

12月は未明から明け方の東南東の低空で「水星」の姿を見ることができます。水星は8日(月)未明から明け方に「西方最大離角(※)」を迎えるため、観測チャンスです。

12月は16日(火)にかけて、水星の高度が日の出30分前(東京)で10度を超えます。水星の明るさは1日(月)頃は0.1等で、西方最大離角を迎える8日(月)にはマイナス0.4等まで明るくなります。

17日(水)以降は高度が10度を下回りますが、明るさはマイナス0.5等ほどあるため、しばらく見やすい状況が続きそうです。

12月18日(木)には新月を控えた細い月が水星に近づきます。空の低い位置で見えるため、東南東の方角が開けた場所からお楽しみください。

▼水星が昇る時刻(東京)
8日(月) 水星 4:55 太陽 6:38
18日(木) 水星 5:18 太陽 6:45 月 5:10

(※)西方最大離角
地球から見て内惑星が太陽の西側に最も離れる現象のことです。
地球の内側を公転する水星は、見かけ上では太陽から大きく離れることがなく、日の入り後の西の空か、日の出前の東の空にしか見えません。太陽から最も離れる最大離角の際は、一般的には普段よりも空高くに昇るため観測チャンスとなります。

ふたご座流星群の活動が極大

12月14日(日)21時頃 東の空(東京)
12月14日(日)17時頃に、三大流星群の一つ「ふたご座流星群」の活動が極大を迎えます。13日(土)夜から15日(月)明け方の二夜は、普段よりもかなり多くの流星が期待できます。特に14日(日)夜から15日(月)明け方が一番の見頃です。

未明の頃には下弦を過ぎた月が昇ってきますが、月明かりの影響はそれほどなく、比較的良い観測条件となります。

国立天文台によると、見晴らしが良く暗いところで1時間に見える流星の数は、14日(日)23時から15日(月)2時頃にかけては約50個、前日の14日(日)0時から4時頃にかけては40個から45個程度と多くの流星が見えることが期待されるとのことです。

放射点(※)のあるふたご座は、18時頃(東京)には東の空に昇りはじめ、夜が更けると共に空の高くに昇ってきます。流れ星は空のあちらこちらに飛ぶため、街灯から離れた方向を中心に、なるべく広く空を見渡してみてください。

※放射点:流れ星(群流星)が飛び出してくるように見える天球上の点で、流星群に属する流れ星はこの点を中心に放射状に流れます

月と土星が接近

12月は日が沈んで暗くなった頃、南の方角の空高くで「土星」が輝きます。明るさは0.9等から1.0等で、夜空の中でも目を引きそうです。

12月上旬にかけては土星の環の傾きが0.5度未満で、環が非常に細く見えます。その後も細く見える状態が続くため、望遠鏡がある場合はぜひ環の見え方にも注目してみてください。

12月27日(土)夜には、上弦を翌日に控えた月と土星が接近します。澄んだ冬の夜空で、明るい月と土星が近づく様子をお楽しみください。

▼27日(土)に沈む時刻(東京)
土星 22:57 月 23:34

出典・参考
国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/
国立天文台「暦計算室」https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/
アストロアーツ「星空ガイド」 https://www.astroarts.co.jp/
The Old Farmers' Almanac
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