日本の南の海上で熱帯低気圧発生へ　秋雨前線が活発になる可能性

フィリピンの東からマリアナ諸島近海にかけて、活発な積乱雲の塊がいくつもみられます。この領域では反時計回りの風の渦が形成されていて、現在は低圧部と解析されています。

明日から明後日にかけて次第に渦が明瞭になり、熱帯低気圧が発生する見通しです。周辺の海面水温は30℃以上で発達するためのエネルギーは豊富にあります。風の環境などが整えば台風まで発達してもおかしくありません。
ひまわり9号衛星雲画像ひまわり9号衛星雲画像

今日の危険な暑さをもたらしている太平洋高気圧は、来週になると本州の南東へ勢力を移す見込みです。一方で、北からは秋雨前線が南下し、来週の中頃は本州付近に停滞する予想となっています。

熱帯低気圧は太平洋高気圧の縁を沿うように沖縄方面に北上し、前線に向かっては南から暖かな空気が流れ込みやすくなります。前線の活動が活発になり、周辺では雨雲が発達しやすくなる予想です。

太平洋高気圧の勢力の予測の不確実性が現時点では大きく、それによって熱帯低気圧（もしくは台風）の進路が変わります。高気圧の後退が早いと、熱帯低気圧が日本に近づき影響が大きくなるため、今後の動向に注意が必要です。
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出典・参考
気象衛星画像：NICT 情報通信研究機構