あせも(汗疹)、なぜできる?
効果的な応急処置法と予防策

2025-09-01 08:53 ウェザーニュース

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9月も夏さながらの暑さとなりそうです。汗をかくことも多く、あせもは悩みの種です。

肌を守るための情報を野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生に詳しく教えていただきます。

あせもができる理由と3つのタイプ

厳しい残暑が続くなか、あせもができてしまうと、かゆみやぶつぶつが辛いものです。そもそもあせもはなぜできてしまうのでしょうか。

「汗をたくさんかいたときに、汗の通り道である汗腺がつまって、うまく排出されなかった汗が皮膚の中に溜まり、炎症などが生じてしまうのが、あせもです」(野村先生)
あせもは、主に3つのタイプがあるといいます。

「透明な水ぶくれができるのが水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)。皮膚の最も外側にある角層にでき、赤みやかゆみはほとんどありません。乳幼児にできることが多いです。

赤みのあるブツブツした発疹が皮膚に生じるのが、紅色汗疹(こうしょくかんしん)です。角層より少し深めの位置の表皮で炎症が起きています。あせもで一番多いタイプです。

皮膚のより深い部分で生じるのが、深在性汗疹(しんざいせいかんしん)。熱帯地方など、繰り返し高温にさらされる環境で多くみられます」(野村先生)

あせもはうつる? 子どもに多い?

小さな子どもはあせもになることが多いように思います。

「汗腺の数は子どものときから大人になっても変わらないので、体が小さいときは汗腺の密度が高くなります。そのため、汗をたくさんかきやすく、あせもにもなりやすいのです」(野村先生)

あせもはうつることがあるのでしょうか?

「あせもはうつりません。ただし、あせものかゆみで患部をかいてしまって、とびひ(伝染性膿痂疹・でんせんせいのうかしん)になることがあります。とびひは細菌が感染して起こるものなので、うつることがあります。小さな子どもさんのあせもでは、かかないよう特に注意してあげましょう」(野村先生)

辛いあせも対策は

子どもは、かかないよう特に注意
あせもがかゆいと、ついついかいてしまいます。

「かくのは皮膚を傷つけてしまうので厳禁です。出先などでかゆいときは、冷たいタオルでや布で包んだ保冷剤などで冷やすと軽減できます。

症状が軽いときは、市販薬で治ります。ただし、症状が長く続いたり、ぐじゅぐじゅに崩れてくるなど悪化するようなら、皮膚科を受診しましょう。特に小さな子どもは、悪化しないうちのケアが大切です」(野村先生)
あせもを防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。

「汗をかいたら清潔にすることを心がけましょう。こまめに汗をふき、なるべく早めに服を着替えたり、シャワーを浴びるようにします。汗をふくときは濡れタオルにします。乾いたタオルでは、皮膚に刺激を与える塩分や微量金属などの汗の成分が肌に残ってしまうからです。

衣類は吸湿性の高いものを選び、特に直接肌に触れる部分は汗を吸いやすい綿や絹素材のものにします。パジャマやシーツなどもですね。

肌を健康に保つため、ローションなどで保湿も忘れずにしましょう」(野村先生)

これからも暑い日が続きますが、汗のケアを心がけて快適に過ごしたいですね。

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