【線状降水帯アラーム】のべ3,833企業・団体に通知（2025/8/6〜11）

ウェザーニュース for businessをご利用の企業・団体様には、お客様の拠点の半径5km以内に線状降水帯が解析された場合（ウェザーニュース独自解析を利用）、アプリへプッシュ通知が届きます。その履歴を見ると、最も通知企業数が多かったタイミングは、8月10日(日)13時49分・50分に送信された98件でした。福岡周辺は多くの企業が店舗や営業所などの拠点を展開していることもあり、通知のピークであったと考えられます。

次に多かったのは、今回の大雨で被害の大きかった熊本周辺で、7日(木)13時19分・20分に送信された80件でした。熊本市内などで浸水の被害が発生したのは10日(日)夜間ですが、6日〜11日の期間中、「熊本市役所」を指定して線状降水帯アラームが通知されたタイミングは、7日・9日・10日と３回もあったことがわかります。同様の状況が天草や雲仙、八代など周辺地域でも発生しており、3〜4日という短い期間に何度も線状降水帯に見舞われたことも、このエリアの被害拡大に繋がった要因の１つと言えそうです。

線状降水帯の情報は、気象庁からも発表があります。図は、気象庁によって線状降水帯が解析・発表された時間帯と、ウェザーニュース解析によって通知された線状降水帯アラームの通知タイミングを表しています。

気象庁の解析に対して、いずれの事例も数時間から数十分前には、通知がされていたことがわかります。今回の12事例で見ると、気象庁による初回解析時間に対して、直前の線状降水帯アラーム通知時間の差は、平均で約120分でした。

ウェザーニュースの線状降水帯発生の発表基準は、気象庁の基準と少し異なります。気象庁の基準は『実際に観測された雨量や雨域、雨雲の大きさ・形、警報基準』などと照らし合わせて判定が行われます。対するウェザーニュースの発表基準は、少しでも早くお客さまに豪雨リスクをお伝えするために、雲の大きさ・形には捉われず、『雨雲の発達度合いや水蒸気量、3時間雨量が150ミリに達する可能性と継続性』など独自の基準を加えて判定を行います。そのため、気象庁解析に比べて発表頻度は多くなっていますが、豪雨が始まってからの発表ではなく、事前の注意喚起を実現しています。また、実際に周囲に激しい雨を降らせる雨雲が接近している状況に変わりはありません。

通知を受信した場合は、レーダーで拠点周辺の雨雲を確認するとともに、アプリユーザーから寄せられるリポートで、雨の降り方や冠水・浸水などの動画リポートを確認して、ご自身の安全確保、休業や避難判断にお役立てください。
» アプリでリポートマップを見る方法
» 気象庁による検出結果と基準（気象庁HPへ）