台風9号(クローサ) 週末の動きに注意 再び勢力を強める予想

2025-07-30 09:56 ウェザーニュース

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7月30日(水)9時現在、台風9号(クローサ)は小笠原近海で停滞しています。

本州付近を覆う勢力の強い高気圧の影響で北上できず、明日31日(木)にかけてほとんど動きがない見込みです。北上後の進路も定まらないものの、伊豆諸島や関東では週末に影響の出る可能性があります。
▼台風9号 7月30日(水)9時
 中心位置   父島の北約210km
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     ほとんど停滞
 中心気圧   985 hPa
 最大風速   20 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 30 m/s
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台風が弱まっても小笠原諸島は高波続く

台風が同じような所で停滞しているため海面水温が下がって勢力が衰え、風速25m/s以上の暴風域はなくなっています。小笠原諸島・父島の最大瞬間風速は16.4m/sに留まり、それほど強い雨も降っていません。

ただ、海上は波が高く、台風が動かないことから少なくとも数日はこの状態が続く見込みです。海上・海岸では警戒を続けてください。
台風ピンポイント影響予測(要ログイン)

高気圧が台風の行く手を左右

本州付近を覆っている高気圧の影響で、台風は移動できずにほとんど停滞しています。週末はゆっくりと北上する見込みですが、高気圧の勢力次第で台風の進路が大きく変わることが想定されます。

現時点での予報では、2日(土)頃にかけては北西に進み、その後は北東に進路を変える可能性が高くなっています。ただ、大きな予報円の中のどこを通るかははっきりせず、進路が本州に近づいた場合には東海や関東も台風本体の影響を受ける可能性があります。

また、北上を開始して海面水温の高い領域に入ることで再び勢力を強め、2日(土)には暴風域を伴う予想となっています。伊豆諸島を中心に荒天のおそれがあるため早めの警戒が必要です。

陸地から離れて通った場合でも沿岸部では波やうねりが高くなりますので、特に週末に海のレジャーを予定している方は、今後の台風情報をしっかりとご確認ください。
進路確率を確認 台風進路予測Max(要ログイン)
参考 世界各国の気象機関が計算した進路の数値シミュレーション結果
この図の細い線1本1本は、世界各国の気象機関が計算した数値シミュレーションの結果をあらわします。アンサンブル予報という手法による低気圧中心の計算結果で、初期値に意図的な誤差を与えることで予報の確実性などを検討する材料になります。

これらを比較すると、北西に進んだあと北東に進路を変える傾向は概ね一致しているものの、どの程度西まで進むか予想が大きく分かれている状況です。現時点では進路を絞り込むのが非常に難しいといえます。

日がたつにつれて誤差は縮小する見込みですので、今後の情報にご注意ください。
世界各国の進路予想(要ログイン)

台風の暴風域に入る確率

5日先までに台風の暴風域に入る確率が10%以上の府県予報区は以下の通りです。(気象庁)
 福島県     11 %
 茨城県     19 %
 栃木県     15 %
 群馬県     16 %
 埼玉県     19 %
 千葉県     29 %
 東京都     37 %
  東京地方   19 %
  伊豆諸島北部 31 %
  伊豆諸島南部 37 %
 神奈川県    23 %
 山梨県     21 %
 長野県     19 %
 岐阜県     15 %
 静岡県     28 %
 愛知県     19 %
 三重県     17 %
 奈良県     11 %
 和歌山県    10 %
PCで数値予報モデルを見る「ウェザーニュースPro」

7月としては発生数が多い

平年の台風発生数
今月に入ってからは台風の発生が相次ぎ、既に7つの台風が発生しています。一時は台風7号〜9号が同時に存在する状態となりましたが、同時に3つ以上の台風が存在する状況は、昨年11月に4つ同時に存在した時以来です。

例年7月は台風の発生が増え始める時期ですが、今後も熱帯低気圧や台風の発生が続く可能性があります。本格的な台風シーズンの幕開けですので、台風対策・大雨対策を整えておくようにしてください。
ひまわり9号衛星雲画像ひまわり9号衛星雲画像
気圧変化·頭痛対策の参考に<天気痛予報>

台風の名前

北西太平洋や南シナ海で発生した台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風9号のクローサ(Krosa)はカンボジアが提案した名称で、鶴を意味するクメール語です。
関連記事「台風の名前はどうやって決める?日本など提案のアジア名140個の呼名リスト」
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