熱中症による救急搬送者 今年初めて1万人超え

2025-07-10 14:47 ウェザーニュース

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7月8日(火)、総務省消防庁は2025年6月30日~7月6日の熱中症による救急搬送状況を発表しました。

この1週間における全国の熱中症による救急搬送者数は「10,048人」でした。前週より5000人以上増加し、今季初めて1万人を超えました。

最も多い発生場所は「住居」

発生場所の内訳を見てみると最も多いのは「住居」で、公衆(屋外)や道路を上回っています。年齢区分では高齢者が過半数を占めている状況です。

この1週間の中では7月1日(火)の搬送者が最も多く1669人となりました。当日は上空に夏の暖かい空気に覆われ、大阪で初めて猛暑日を観測するなど、100地点以上で猛暑日を観測するなど記録的な暑さとなりました。また、この期間では41地点で「危険」を示すWBGT31以上となる日があり、熱中症による救急搬送者数が増加したことが考えられます(10日環境省発表)。

この先は、湿った空気の影響で雲が広がり気温の上昇が抑えられる日が多くなるものの、湿度は高い状態が続く予想です。また、西日本では引き続き35℃を超える猛暑日となる日もあるので、引き続き万全に熱中症対策をしてお過ごしください。
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熱中症予防のポイント

・暑さを避ける
・こまめな水分補給
・急に暑くなる日に注意
・暑さに備えた体づくり
・各人の体力や体調を考慮
・集団活動の場ではお互いに配慮
・暑さ指数の測定値などを把握

日常生活では、からだ(体調、暑さへの慣れ等)への配慮と行動の工夫(暑さを避ける、活動の強さ、活動の時期と持続時間)、および住まいと衣服の工夫が必要です。屋外では帽子や日傘を使う、水分をこまめに摂取する、日中の暑さを避けて活動する、といった基本的なことが大切です。また、室内で発症することも多いので、冷房を適切に使うなど、油断しないようにしましょう。

熱中症のサインとは?

上の表は代表的な熱中症の症状です。このような症状が見られたら、すぐに涼しい屋内や日陰などに移動して体を冷やし、水分を摂るようにしてください。

重症度Ⅲ度の場合は、一刻も早く救急車を呼ぶ必要があります。

暑さ指数(WBGT)とは

暑さ指数(WBGT)は国際的に用いられる指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい湿度、日射・輻射など周辺の熱環境、気温の3つの要素から計算されています。

熱中症患者発生率との相関が気温よりも良好で、暑さ指数が「厳重警戒」ランク以上だと熱中症患者が著しく増加することがわかっています。また、暑さ指数が「危険」ランクの場合は運動は原則中止すべきとされています。
熱中症情報 暑さ指数(WBGT)を確認
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出典
環境省HP、総務省消防庁HP、環境省 熱中症環境保健マニュアル
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