【猛暑とゲリラ雷雨、台風発生】ウェザーニュース for business振り返り(2025/7/7〜7/13)

9日(水)は強い日差しが照りつけた西日本や東日本、東北南部で暑さが厳しく、広い範囲で35℃以上の猛暑日になりました。

全国で最も気温が上がったのは福岡県朝倉市で38.4℃、観測史上2位タイの記録的暑さです。そのほか、大分県日田市で38.0℃、兵庫県豊岡市で37.6℃、福島県伊達市・梁川で37.3℃など一部では体温並みの暑さになりました。

また、環境省と気象庁は熱中症警戒アラートを九州〜東北の32都府県に発表しました。岩手県・宮城県・福島県では今年初めての発表となりました。
>>気象別：熱中症対策ソリューション

10日(木)午後の東北地方や東日本では大気の状態が非常に不安定になり雨雲が発達。局地的に1時間に80mm以上の猛烈な雨が降り、大規模な冠水が発生しました。

気象庁は「線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性がある」との情報も発表。WNI独自予想でも埼玉県や東京都心付近での可能性を予想しました。

昼前から東北南部や北関東を中心に急激に雨雲が発達し、13時30分に福島県白河市付近で記録的短時間大雨情報が発表されたのを皮切りに、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県などでも猛烈な雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報が発表されました。


17時55分の雨雲レーダーを確認するとWNI解析の線状降水帯が解析されており、埼玉県で記録的短時間大雨情報が頻発していた時間帯になります。
>>【線状降水帯・豪雨リスク】コンテンツ

【実況監視】コンテンツで埼玉県や群馬県の雨量実況を見ると、10分間で10mm以上、1時間で100mm以上の雨が観測されていたことがわかります。
>>【実況監視】コンテンツとは

また、大雨の影響で東京都の目黒川が増水し、氾濫危険情報（警戒レベル4相当）が発表されました。

【写真＆動画リポート】で19時過ぎの目黒川周辺のリポートを確認すると、橋のすれすれまで水位が上昇していることがわかります。

13日(日)3時、小笠原近海で発達中の熱帯低気圧が台風5号(ナーリー)になりました。

13日21時時点では、関東から北の太平洋側の地域を中心に強風域に入り、関東～東北の東の海上を北上する予想です。

世界の各モデルを比較すると大きな進路のブレはなく、北海道に上陸する傾向が揃っていることがわかります。

一方、【交通影響予測】をみると、14日(月)は台風から遠くから離れた中国地方で、15日(火)は台風が上陸する予想の北海道と、台風が離れた後の東海や関東で鉄道を中心に影響が出る予想です。

中国地方や東海、関東での交通機関への影響は、台風とは別に西から接近する熱帯低気圧によるものです。台風が離れても安心せずに、次の低気圧の動向にも警戒してください。
>>【交通影響予測】活用の仕方

毎週違った角度から、“未来の気候”に迫る専門番組「100年天気予報」。7月11日(金)に放送した第13回目のテーマは「温暖化で変わる台風 その先にある日本のリスク」。

気候変動の影響により、今、台風が変わり始めています。
今回の「100年天気予報」では、科学的な視点から、温暖化による台風の変化と、その先にある日本の災害リスクを深掘りします。

▼内容
・温暖化で“何が”変わる？
・台風がもたらす“ある変化”が深刻に
・見えにくい“雨のリスク”を、科学で読み解く
・将来の備えに役立つ、新しい気象情報のかたちとは？
» 動画一覧はこちら（YouTube）
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