【記録的猛暑と局地的大雨　地震・火山活動も活発化】ウェザーニュース for business振り返り(2025/6/30〜7/7)

6月末から日本各地で気温が急上昇し、連日の猛暑日が続きました。6月30日、今年初めて猛暑日地点が100を超え、真夏日地点は631地点に達しました。福知山（37.6℃）や多治見（37.4℃）など体温並みの気温を観測しました。
その後も暑さは加速し、7月3日には猛暑日79地点、真夏日地点は今年最多の720地点に達しました。
特に西日本を中心に、熱中症リスクが「非常に危険」レベルまで上昇し、屋内外問わず熱中症対策が必須の1週間でした。

また、6月1日から労働安全衛生規則が改正され、企業には職場での熱中症対策が義務化。この時期と重なり、職場・現場での対応強化も急務となっています。
この機会に、改めて職場の熱中症対策が万全か確認しましょう。
>>その暑さ、対策不足だと『義務違反』かも？

猛暑とともに、各地では突発的かつ局地的な激しい雨が頻発しました。
7月1日には、山梨、茨城、群馬、埼玉、長野で1時間に100mmを超える激しい雨が観測され、「記録的短時間大雨情報」が相次いで発表されました。
7月2日には、京都府右京区や兵庫・たつの市で猛烈な雨が観測され、京都市内には大雨・洪水警報も発表されました。
7月3日には栃木県宇都宮市で約110mmの雨が降るなど、各地で道路冠水リスクが高まりました。

先週に引き続き、トカラ列島近海の群発地震が活発な活動を続けている影響です。
観測された有感地震の回数は、前週によりもさらに増加しています。震度3以上の地震は90回を超え、震度6弱が1回、震度5強が1回、震度5弱が3回発生しました。(6月30日〜7月6日10時の集計）

また、3日(木)の16時13分頃、トカラ列島近海を震源とするマグニチュード5.5、深さ20kmと推定される地震が発生しました。
この地震で鹿児島県十島村・悪石島で最大震度6弱、小宝島で震度3を観測しています。
6月21日(土)に始まった地震の活動として最大の揺れで、悪石島など十島村での震度観測の記録が残る1990年代以降、震度6弱を観測するのは初めてです。
また、7月5日(土)の6時29分の地震では震度5強を観測し、震度5弱以上は5回となっています。


政府の地震調査研究推進本部はトカラ列島近海の地震活動に関する評価を行い、宝島付近で大きな地殻変動があったことを明らかにしました。
また、2021年にマグニチュード6.1、1960年にマグニチュード6.2、1942年にはマグニチュード6.5と、今回以上の規模の地震が起きた記録もあり、当分は震度6弱程度の大きな揺れに対する注意を呼びかけています。
過去のこの地域の地震活動は活発な期間と落ち着いた期間を繰り返しながら継続することが多いため、活動の終わりを特定することは難しいとしています。

震度1以上の有感地震はすでに1000回を超えており、活動が収まる兆しは見えません。島内には避難指示が出されています。
>>最新の地震情報はこちら

7月3日、霧島山・新燃岳が火口上5000mの噴煙を上げて噴火。その後も噴火は継続し、7月4日時点では噴煙が熊本県南部まで達しました。

宮崎・鹿児島では多量の降灰が予測され、鹿児島空港では発着便に影響も。また、火山ガス（二酸化硫黄）由来のPM2.5が西日本に広がり、空が霞むとの声が多く寄せられました。火山活動は今後、より大規模な噴火へ進展する可能性もあり、気象庁は引き続き警戒を呼びかけています。

7月4日、気象庁は東海地方の梅雨明けを発表。これは平年より15日早く、統計開始以来3番目の早さに相当します。関東甲信や北陸、東北南部でも早期の梅雨明けが予想されています。
梅雨明けが秒読みとなっており、夏本番の暑さへの備えが一層重要になります。