【前線停滞で激しい雨に、近畿以西は梅雨明け】ウェザーニュース for business振り返り(2025/6/23〜6/29)

今週は梅雨前線が本州上に停滞し、東北から九州の広範囲で雨が強まりました。
週前半は東海地方で激しい雨が降り、岐阜県大垣市上石津では、25日(水)11時40分までの24時間に389mmの雨量を記録。岐阜県には大雨警報、洪水警報が出され、高山市に避難指示、高齢者等避難が発表されました。
ウェザーニュース for business「天気&体感リポート」では、冠水した道路や氾濫した川の様子など、大雨被害の報告が数多く確認できます。

また、23日(月)9時には、小笠原近海で台風2号(セーパット)が発生。関東沿岸を北上したもののあまり発達せず、25日(水)3時には伊豆諸島付近で熱帯低気圧に変わりました。
熱帯低気圧周辺の暖かく湿った空気が流れ込んだことで、25日(水)は関東を中心に土砂降りに。在来線の一部運休や遅延も発生し、通勤ラッシュに影響が出ました。

23日(月)夜間から24日(火)早朝にかけて、活発な雨雲が局地的にかかり、岡山県、鹿児島県、岐阜県に記録的短時間大雨情報が発表されました。
1時間に約100-120mmの猛烈な雨が降り、土砂災害の危険性が非常に高まったとして、鹿児島県薩摩川内市甑島には、24日午前1時30分に避難指示が出されました。
また、27日(金)には低気圧から湿った空気が流れ込んだ北海道で、1時間に約100mmの猛烈な雨が降り、記録的短時間大雨情報が発表されました。

▼岡山県で猛烈な雨
19時30分までの1時間に、
　新見市付近で約100mm（解析雨量）

▼鹿児島県で猛烈な雨
1時40分までの1時間に、
　薩摩川内市甑島付近で約120mm（解析雨量）

▼岐阜県で猛烈な雨
4時10分までの1時間に、
　関市関付近で約100mm（解析雨量）
4時20分までの1時間に、
　関市関付近で約120mm（解析雨量）

▼北海道で猛烈な雨
14時10分までの1時間に、
　浦幌町北部付近で約100mm（解析雨量）
14時20分までの1時間に、
　池田町付近で約90mm（解析雨量）
14時30分までの1時間に、
　浦幌町北部付近で約120mm（解析雨量）
14時40分までの1時間に、
　豊頃町付近で約90mm（解析雨量）
15時00分までの1時間に、
　豊頃町付近で約110mm（解析雨量）
15時10分までの1時間に、
　足寄町西部付近で約90mm（解析雨量）

» 岡山県で1時間に約100mmの猛烈な雨
» 鹿児島県で1時間に約120mmの猛烈な雨
» 岐阜県で1時間に約120mmの猛烈な雨
» 北海道で1時間に約100mmの猛烈な雨

ウェザーニュース for businessでは、「雨雲レーダー&落雷」メニュー内で、WNIが独自解析した線状降水帯を表示して注意を促すとともに、予め設定された拠点の半径5km圏内で線状降水帯が解析された場合、スマホアプリに対してプッシュ通知で警戒を呼びかけるサービスをご提供しています。

今回、避難指示が出された鹿児島県甑島には、24日(火)0時53分に線状降水帯アラームをお知らせしておりました。災害の危険が高まる前にプッシュ通知でリスクを把握し、スタッフやお客様の安全確保にお役立てください。

雨が強まった週前半から一変、週後半は太平洋高気圧が勢力を強め、西日本や東日本では広く晴れ間が広がりました。
27日(金)、気象台は九州北部地方・九州南部・中国地方・四国地方・近畿地方が「梅雨明けしたとみられる」と発表。
いずれも平年よりかなり早い梅雨明けで、九州北部・中国・四国・近畿では統計史上最も早く、初めて6月中の梅雨明けとなりました。九州南部では過去2番目に早い梅雨明けです。(速報値)

» 関連記事：九州北部･九州南部･中国･四国･近畿が梅雨明け　6月の梅雨明けは初の所も

近畿以西で梅雨が明け、季節はいよいよ夏本番へ。
既に、全国的に熱中症リスクの高い日が続いていますが、この先はますます暑さが増していくため、熱中症対策が必須となります。
ウェザーニュース for businessの「熱中症危険度＆警戒情報」メニューでは、拠点ごとの熱中症危険度、1kmメッシュごとのWBGTの予測を、それぞれ1時間ごと72時間先までご確認いただけます。
今回のアップデートにより、各拠点のWBGTグラフにて「過去3日間の日最大WBGTの平均値」が確認できるようになりました。また、過去3日間の暑さをふまえた、当日の熱中症リスクについての注意コメントも表示いたします。
連日猛暑が続いている場合や、気温が急上昇した場合には、熱中症リスクが非常に高まります。過去3日間の熱ストレスも踏まえた本情報を、熱中症対策にお役立てください。

» 関連動画：熱中症対策について
» 関連ページ：熱中症対策
» 関連記事：熱中症による救急搬送者が急増　全国で約8600人に

毎週違った角度から、“未来の気候”に迫る専門番組「100年天気予報」。6月27日(金)に放送した第11回目のテーマは「ゴーヤで夏を涼しく！緑のカーテンが未来を守る」。

植物のチカラで、部屋も地球もクールダウン！？
今、全国の家庭やオフィス、公共施設で注目されているのが「グリーンカーテン」。
見た目の涼しさだけでなく、室温の上昇を防ぎ、電気代の節約にもつながる——
そんな“小さな緑のチカラ”が、実は地球温暖化対策にもなっているんです。

▼内容
・本当に涼しくなるの？グリーンカーテンの遮熱効果
・電気代はどれだけ安くなる？
・最新の事例から見えてきた“効果”
・世界中で広がる“空に向かう緑の壁”とは？

植物を育てるという、ささやかな選択が
未来の暮らしを、少しずつ変えていくかもしれません。

» 動画一覧はこちら（YouTube）
» 将来の気候変動リスクに関するお問い合わせはこちら