5月の平均気温は北高西低　春の3か月は11年連続で基準値上回る

都市化の影響が比較的小さい全国15か所の代表地点(※)の観測値による、5月の日本の平均気温偏差は＋0.51℃（速報値）でした。4月に比べるとやや基準値に近づいています。近年の5月は極端な高温傾向がみられず、基準値との差は+0.5℃前後です。

▼5月の平均気温平年偏差
　2025年　＋0.51℃
　2024年　＋0.67℃
　2023年　＋0.55℃
　2022年　＋0.50℃
　2021年　＋0.43℃

※算出に使用している地点
網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島

5月上旬から中旬は北日本を中心に暖かな空気が流れ込みやすくなりました。特に5月中旬は気温の高い日が多く、札幌市では12日から19日にかけて8日連続で20度を上回る暖かさを観測しています。

一方で西日本は上旬の気温がやや低めで、中旬は真夏日を観測するなど一時的に暑くなりましたが、下旬に再び下がっています。

1か月の平均気温は北ほど高く、西ほど低い傾向となりました。

3〜5月の春の3か月はすべて平年より高めで、季節の基準値との差は＋0.80℃でした。春の気温が基準値より高くなるのは11年連続です。

ただ、＋1℃未満となったのは2020年以来5年ぶりで、近年では比較的気温が低い春となっています。

春全体として極端な高温にはならなかった上、桜の開花のタイミングの気温が低めだったため、西日本、東日本ではソメイヨシノの開花が概ね平年並みとなりました。

その一方で、4月、5月と気温が高めで推移した北日本のソメイヨシノやエゾヤマザクラは軒並み平年より早い開花でした。５月だけでなく、春全体の気温を見ても、北で高い傾向になっています。
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