風の猛威:秋田風力発電事故を引き起こした気象条件の検証報告
日本海の低気圧に向かって南東風が強まる
秋田平野の上空で風が強まり、地表と上空の風速差が大
上図は、ウェザーニューズの独自モデルによって解析した地上から10m、90m、160m付近の風の様子(5月2日9時30分頃の平均風速)を描画したものです。赤で囲んだエリアが秋田市付近となります。
よく見ると、雄物川に沿って流れる風が、秋田平野の上空で強くなっていることがわかります。さらに、地表付近と風力発電の風車部分の高さとなる90m付近、さらに上空の160m付近で風速の差が大きくなっていました。
地表付近と上空100m付近の風速差が大きくなる風のシアー(風速や風向の急激な変化)が生じた場合、風力発電設備に悪影響を与える乱流が発生する可能性があります。今回の事故発生時に乱流が発生していたかは不明ですが、リスクはあったと言えそうです。
よく見ると、雄物川に沿って流れる風が、秋田平野の上空で強くなっていることがわかります。さらに、地表付近と風力発電の風車部分の高さとなる90m付近、さらに上空の160m付近で風速の差が大きくなっていました。
地表付近と上空100m付近の風速差が大きくなる風のシアー(風速や風向の急激な変化)が生じた場合、風力発電設備に悪影響を与える乱流が発生する可能性があります。今回の事故発生時に乱流が発生していたかは不明ですが、リスクはあったと言えそうです。
過去に発生頻度の低い南東強風が1ヶ月以内に2回あった
上の表で内訳を見ると、過去5年では2年に1回程度の頻度で吹いていた南東風が、今年は4月13日に続いて5月2日に解析されており、1ヶ月の間に2回も発生していました。特に4月13日は解析された回数も7回と多かったことがわかります。当時の天気図を見ると、5月2日同様に日本海と四国付近に低気圧が縦に並んでおり、南東風が強まりやすいパターンとなっていました。
秋田で南東風が吹くことは珍しいことではありませんが、一定以上の強まりと継続性、1ヶ月に2回という頻度は、とても稀であったと言えるでしょう。
通常の強風方向に最適化された風車設計では、真逆からの強い乱流は「想定外の状況」となり、通常の乱流より設備に大きなダメージを与える可能性があります。このような異常な風が観測された場合は、点検を行うなどの対策を検討するのも良いかもしれません。
» ウェザーニューズ エネルギー気象
秋田で南東風が吹くことは珍しいことではありませんが、一定以上の強まりと継続性、1ヶ月に2回という頻度は、とても稀であったと言えるでしょう。
通常の強風方向に最適化された風車設計では、真逆からの強い乱流は「想定外の状況」となり、通常の乱流より設備に大きなダメージを与える可能性があります。このような異常な風が観測された場合は、点検を行うなどの対策を検討するのも良いかもしれません。
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