太陽からは電磁波や光だけでなく、プラズマ状態の粒子が常に放出されています。太陽風と呼ばれるこの流れは、地球磁気圏があるおかげで大部分は押しのけられています。
フレア・CMEなどが起こると太陽風が暴風と化し、地球磁気圏をゆがめることがあります。地上では磁気嵐として観測され、磁気圏の隙間から極地域の大気圏に入ってくるプラズマ粒子が増加します。
プラズマ粒子が地球の大気と衝突することで発光するのがオーロラです。普段は緯度が60度よりも高い地域で見られるオーロラですが、磁気嵐の発生中はより低い緯度でもオーロラや“SARアーク”といった現象が観測されることがあります。
今月も複数回にわたり大規模な太陽フレア・CMEが観測されていて、その際の太陽風が到達する今後数日間は、磁気嵐が発生するものとみられます。