台風は上陸後、ジェット気流に乗ることができず、比較的ゆっくりとした進行速度で九州から北東方向へと進んでいます。台風は移動中に海面や地上との摩擦でエネルギーを失い続け、勢力を徐々に弱めていますが、湿った空気を運んでいるため、太平洋高気圧の時計回りの風との相乗効果で、西日本や東日本の太平洋側を中心に強雨や雷雨、大雨をもたらしています。
台風の進行速度が遅いため、同じ場所で雨が降り続ける可能性が高い状況です。埼玉では河川の氾濫が発生し、「緊急安全確保」が発令されました。また、東京でも河川の増水により氾濫危険情報(警戒レベル4相当)が発表されました。
今後も台風が日本付近に停滞する間、太平洋側を中心に南から湿った空気が流れ込みやすい状態が続く見込みです。河川の氾濫や土砂災害などの危険に対して、引き続き厳重な警戒が必要です。
» 警報・注意報の発表状況台風から離れた北日本でも前線の影響で曇りや雨の日が多くなる見込みです。日本付近は暖かく湿った空気に包まれ、前線が活発化しやすい状況にあるため、局地的な強雨や雷雨に十分な注意が必要です。
週明け以降は台風が東北方面にゆっくりと接近する可能性があり、大雨になるおそれがあります。最新の気象情報をこまめに確認し、早めの備えを行ってください。