本格的な暑さの前に 「動かない!」を防ぐエアコン試運転の基本

2026-04-18 11:30 ウェザーニュース

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4月下旬となり、ところによっては夏日や真夏日に迫る気温が記録されるなど、夏の猛暑に備えておく必要がある時季になりました。熱中症予防のためにも忘れてはいけない対策のひとつが「エアコンの試運転」です。

近づく夏本番に備え、いまの時季こそ「エアコンの試運転に適している」という、ダイキン工業コーポレートコミュニケーション室広報グループの重政周之(しげまさ・ちかし)さんにその理由などを解説して頂きました。

十分なエアコン試運転を実施している人は約1割!?

夏を快適で健康的に過ごすために欠かせないのがエアコンです。そんなエアコンに不具合が無いかを事前に確認するための試運転は大切です。

ダイキンが2026年2月に行った調査では、約7割が「エアコン試運転」を知っているという結果となり、エアコンの試運転は一定程度知られる存在になってきたことがうかがえます。

一方で、まだ試運転が毎年の習慣にはなっていないことに加え、メーカーや業界団体が推奨する方法の認知も進んでいないことが現状のようです。

「ダイキンの調査では、エアコン試運転を知っている人は全体の7割近い68.2%に達する反面、これまでに試運転をしたことがある人は全体の40.7%に留まるという結果となりました。試運転を毎年行っている人は全体の17.4%とさらに少なく、試運転の認知度の高さに反して、毎年の習慣になっている人は多くないことが分かりました。

エアコンの試運転に取り組まない理由を尋ねると、『必要性を感じていない』というよりも、『手間に感じる』『忘れてしまう』『タイミングを逃してしまう』といった点が主な理由として挙げられました。こうしたことが、試運転の習慣化を妨げている可能性も考えられます。

さらに、メーカーや業界団体が推奨する方法で試運転に取り組んでいる人は、これまでに試運転を行ったことがある人のうち約1割にとどまる結果となりました。

せっかく試運転に取り組んでいるにもかかわらず、多くの人が十分に実施できていない可能性も示されています。改めて、エアコン試運転に適した時期や方法をご確認いただけますと幸いです」(重政さん)

万が一に備えて油断は禁物

猛暑のなかでエアコンが不具合で使えないというのは"困った問題"どころか、命にかかわる可能性もあります。エアコンの不具合というのはどれほどの割合で生じているのでしょうか。

「今回の調査では、過去にエアコンの不具合を経験したことがある人は23.3%と、おおよそ4人に1人という結果でした。

エアコンには『設計上の標準使用期間』が設けられており、一般的には10年です。これを過ぎると、徐々に不具合が起きやすくなっていきます。

一方で、エアコンの平均使用期間は約14年と言われています。多くの方がエアコンを長く使ってくださっている実態の中、万一の不具合に備えることも大切です」(重政さん)

今の時期に試運転が必要な理由

早めにエアコンの試運転が必要とのことですが、具体的にいつ頃が適当なのでしょうか。

「徐々に気温が高くなりはじめる4〜5月頃が試運転に適した時期です。例年、熱中症で緊急搬送される件数は6月から9月に集中していますが、エアコンの点検や修理などの問い合わせも6月頃から増え始め、7月と8月に集中します。

この2ヵ月間はエアコンの問い合わせが4〜5月の3倍にも達し、混雑によりエアコンの修理や取り付け工事をする人が一時的な人手不足に陥ることがあります。エアコンが必要な暑い時季なのに修理対応を待って頂くケースが増えてしまいます。

夏場のエアコンの不具合で、修理を依頼してから完了するまでに1週間以上待たされた経験のある人は、半数近い45.8%だったという調査結果もあります。

暑さが到来する前の5月頃までにはエアコンの試運転を行い、不具合をみつけたら早めに修理の手配などの対応をしていただくことをおすすめします」(重政さん)

エアコン試運転の手順・チェックポイント

エアコンの試運転はどのような手順で行えばいいのでしょうか。

「エアコンを動かす前に、まずフィルターが汚れていないか、室外機の周囲に物を置いていないか、電気プラグの周囲にほこりなどが溜まっていないかを確認してください。

エアコンが動かないと思ったら、リモコンの電池が切れていたり電源プラグがコンセントに差し込まれていなかったりしたことが原因だったことも少なくありません。

そのうえで、エアコンの設定温度を最低(16~18℃)にして10分ほど運転し、冷たい風がきちんと出てくるか、異常を示すランプが点滅していないかを確かめます。時間が無いときには、ここまでの試運転でも構いません。

もし時間があれば続けて30分ほど運転し、室内機から水漏れがないか、聞きなれない音や振動、不快な臭いなどが発生していないかも確認してください。

30分の運転は長く感じるかもしれませんが、エアコンの室内機に入っている熱交換器を十分に結露させ、その水分が室外にきちんと排出できているかを確認するために必要な目安です」(重政さん)

ランプの点滅や臭い、異音の発生にはさまざまな原因があるそうです。異常が確認できたらためらわず、販売店やメーカーの相談窓口に連絡しましょう。

エアコンの試運転に最適な日は?

エアコンの試運転に最適なタイミングや条件はありますか。

「天気予報で報じられる気温と照らし合わせると、試運転に適した日がわかります。

気温23~25℃が『最適な時期』で、21~22℃が『適した時期』といえます。20℃以下の日は冷房運転が作動しなかったりすぐに止まってしまったりするので、試運転には『不向き』です。

26℃以上になると熱中症が心配される室内環境になってしまう可能性もあるため、『急いで実施』してください」(重政さん)

夏本番はもちろん、エアコンの除湿運転が必要な梅雨どきの前にも気温の高い日はあります。熱中症対策のひとつとして、エアコンの試運転も早めに行っておきましょう。
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