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香り・色・形に注目!? 今が旬のセロリの選び方

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2025/03/22 05:10 ウェザーニュース

独特の香りとシャキシャキとした食感のセロリ。風味が強いせいか好き嫌いが分かれる野菜の一つです。

ウェザーニュースで実施したアンケート調査でも、「好き」と答えた人が68%で多数派となりましたが、「嫌い」という人も32%で、ほぼ3人に1人が苦手にしているようです。
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サラダやスープ、マリネやシチューなど、色々な調理に使えるセロリは、1年中出回っていて旬を感じにくいですが、実は春セロリが今の時季に旬を迎えています。

そこで、美味しいセロリの選び方を野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

産地のリレーで1年中楽しめる野菜

セロリがスーパーなどで常に出回っているのは、産地のリレーによって1年中出荷されるためだそうです。

「今の時季は12月から3月頃に旬を迎える静岡県産がメインで、このあと5月から11月頃に長野県産、11月から5月頃に福岡県産と続きます。

こうして1年中楽しめますが、中でも春と秋はセロリに適した気候であり、露地栽培ものが出回るので特に美味しいとされています。

セロリは大きく分けて『中間種』『緑色種』『ホワイトセロリ』があり、現在の主流は中間種です。葉柄が大きく肉厚で、茎が緑から黄色をしています。

緑色種は茎が緑色で香りが中間種より強いのが特徴です。主に料理の臭み消しやスープなどに使われることが多い品種です。

ホワイトセロリは、水耕栽培でつくられるもので、香りが弱く葉や茎が柔らかいのが特徴です。サラダやスープに向いています。

このように香りや食感にそれぞれ特徴がありますので、料理によって選ぶようにするとよいでしょう」(吉田さん)

美味しいセロリの選び方

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セロリと言っても品種の違いで見た目も味も異なるようですが、どの品種でも美味しいものを選ぶにはどこに注意すればよいでしょうか。

「まず新鮮かどうかを見極めます。品種によって香りの強弱はありますが、新鮮なものは近くに寄っただけで独特の香りが強く感じられます。また、葉が緑で鮮やかなもの、黄色っぽくなっていないものを選びます。

さらに、茎に注目してください。新鮮だとしなりにくく、長くピンと張っています。また、肉厚で丸みがあるものが良いとされています。

ただ、大きすぎて筋が極端に際立って見えるものは固いので、ピーラーなどで筋を取り除いてから生ではなく加熱調理や臭み消しなどに使いましょう」(吉田さん)

セロリの上手な保存法

セロリは2~3本がまとめて売られていることもあり、使いきれない場合があります。

「セロリは葉をつけたままだと茎の水分や栄養分が葉に取られるため、茎がしなびてしまいます。

鮮度をなるべく保って保存するには、まず葉と茎の間のくびれのところで切り離します。それからそれぞれ水洗いしてキッチンぺーバーでくるんでラップで包みます。

茎はなるべく立てて、葉はポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。

葉は捨ててしまう方がいますが、細かく刻んでシチューなどに入れるとコクと旨みが出ます。ぜひ捨てずに無駄なく使ってください」(吉田さん)

セロリの独特の香りは「アイピン」という成分で、精神安定作用、食欲増進の作用があると言われています。また、ナトリウムやカリウムなどのミネラルや、骨を健康に保つビタミンK、美肌や免疫向上に役立つビタミンCなども含まれています。

これからは生野菜が美味しい時季に入ります。サラダや野菜スティックで美味しいセロリをいただきましょう。
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