2025年 世界の気象トピックス 極端気象が目立つ一年に
年明けはアメリカ・カリフォルニアで大規模山火事
2025年は日本でも山林火災の被害がみられましたが、世界的にも同様です。特に影響が大きかったのが、1月にアメリカ・カリフォルニア州で発生した山火事です。
1月にアメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスの近郊で山火事が発生しました。「サンタ・アナ風(Santa Ana winds)」と呼ばれる局地風がロサンゼルス近郊の丘陵地帯では瞬間的に30m/s前後に達し、湿度が10%前後まで低下することで、影響が拡大。3週間以上にわたって猛威を振るいました。
しばしば山火事が発生するロサンゼルス近郊としても、今回は非常に大きな被害となり、10,000棟を超える住宅が焼失、多くの犠牲者も出しました。
元々から乾燥した地域であるカリフォルニアですが、乾燥の度合いを示す指数の一つであるSPEI(標準化降水蒸発散指数)の推移を見ると、2010年以降はそれ以前に比べて乾燥しやすい傾向が強まっています。
地球温暖化との関連性も考えられ、今回のような山火事は今後も発生しやすくなっている可能性が考えられます。
関連記事「カリフォルニアに「サンタ・アナ風」 山火事の発生、拡大」
1月にアメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスの近郊で山火事が発生しました。「サンタ・アナ風(Santa Ana winds)」と呼ばれる局地風がロサンゼルス近郊の丘陵地帯では瞬間的に30m/s前後に達し、湿度が10%前後まで低下することで、影響が拡大。3週間以上にわたって猛威を振るいました。
しばしば山火事が発生するロサンゼルス近郊としても、今回は非常に大きな被害となり、10,000棟を超える住宅が焼失、多くの犠牲者も出しました。
元々から乾燥した地域であるカリフォルニアですが、乾燥の度合いを示す指数の一つであるSPEI(標準化降水蒸発散指数)の推移を見ると、2010年以降はそれ以前に比べて乾燥しやすい傾向が強まっています。
地球温暖化との関連性も考えられ、今回のような山火事は今後も発生しやすくなっている可能性が考えられます。
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インドは早いモンスーンで洪水被害多発
インドの気象当局は5月24日に南西モンスーンが始まったと発表しました。最近では2009年に次ぐ早さで、昨年に続いて2年連続で5月中にモンスーン開始です。
インドの南西モンスーンはいわゆる季節風で、5月下旬から6月上旬に南部で始まり、7月にかけて北部へと拡大します。南西モンスーンが始まると本格的な雨季となります。
今年は5月24日にケララ州でモンスーンが始まり26日には平年より2週間以上早く、主要都市のムンバイまで到達しました。こちらは2001年以降で最も早い記録です。
雨季の降水量はインド北部やパキスタン、ネパールなどで平年よりも多く、パキスタン北部では6〜8月の3か月の降水量が平年の2倍近くに達した所がありました。
10月までの大雨により1700人以上の方が亡くなったと伝えられています。
関連記事「インド 南西モンスーン始まる」
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今年は5月24日にケララ州でモンスーンが始まり26日には平年より2週間以上早く、主要都市のムンバイまで到達しました。こちらは2001年以降で最も早い記録です。
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10月までの大雨により1700人以上の方が亡くなったと伝えられています。
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世界的に暑い夏 欧州は特に顕著でトルコでは50℃を記録
2025年の日本の夏は史上最も暑くなりました。世界的にも高温傾向で、気象庁によると6〜8月の平均気温の偏差は2023年、2024年に次ぐ史上3番目の高さです。
高温傾向が顕著だったのは日本を含む東アジア、そしてヨーロッパです。スペインやポルトガル、トルコなどは熱波による被害も大きくなりました。トルコ南東部のシロピでは7月25日に50.5℃を記録。これはトルコ国内として史上最高となる気温です。
スペインやポルトガルでも熱波に見舞われ、スペインのセビリアやコルドバなどは1週間以上、40℃以上の猛暑が継続。6〜8月の平均気温は両国ともに過去最高を更新しています。
関連記事「トルコで25日(金)に国内最高の50℃」
高温傾向が顕著だったのは日本を含む東アジア、そしてヨーロッパです。スペインやポルトガル、トルコなどは熱波による被害も大きくなりました。トルコ南東部のシロピでは7月25日に50.5℃を記録。これはトルコ国内として史上最高となる気温です。
スペインやポルトガルでも熱波に見舞われ、スペインのセビリアやコルドバなどは1週間以上、40℃以上の猛暑が継続。6〜8月の平均気温は両国ともに過去最高を更新しています。
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最強クラスのハリケーン・メリッサがカリブ諸国に猛威
2025年は大西洋・カリブ海で発生したハリケーンの上陸が10年ぶりにゼロとなりました。一方で、最も強いランクであるカテゴリー5のハリケーンは3つ発生し、過去2番目の多さです。
そのうちの一つ、10月に発生したハリケーンMelissa(メリッサ)は最盛期の勢力は中心気圧が892hPa、最大風速は80m/s(160kt)に達しました。これは大西洋エリアのハリケーンとしては1988年のGilbertや2019年のDorianなどと並ぶ、過去最強クラスです。
カテゴリー5の勢力を保ったままジャマイカを直撃し、その後はキューバに上陸するなど、カリブ諸国に大きな被害をもたらしました。
国際連合人道問題調整事務所によると、少なくとも75人が亡くなり、500万人以上が影響を受けたとみられています。
関連記事「ハリケーンMelissa 大西洋エリア最強クラス」
そのうちの一つ、10月に発生したハリケーンMelissa(メリッサ)は最盛期の勢力は中心気圧が892hPa、最大風速は80m/s(160kt)に達しました。これは大西洋エリアのハリケーンとしては1988年のGilbertや2019年のDorianなどと並ぶ、過去最強クラスです。
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秋はアジア各国に洪水被害
この秋は台風がベトナムやフィリピンなど東南アジア各国を相次いで襲いました。太平洋高気圧が西に勢力を強めたことで、フィリピンの東の海上で発生した台風の多くは南シナ海へと進みました。
特に11月は台風25号、26号の影響でフィリピン、ベトナムで大きな被害に見舞われ、さらに北東モンスーンとサイクロンの影響でタイやマレーシア、インドネシアでも大雨となりました。11月の降水量はフィリピン北部のバギオで平年の5倍近くに達しています。
洪水や土砂災害により甚大な被害に見舞われ、2500人を超える犠牲者が出たとされています。
関連記事「台風25号 大雨や暴風災害に厳重警戒」
» ウェザーニュース 世界天気サイト
特に11月は台風25号、26号の影響でフィリピン、ベトナムで大きな被害に見舞われ、さらに北東モンスーンとサイクロンの影響でタイやマレーシア、インドネシアでも大雨となりました。11月の降水量はフィリピン北部のバギオで平年の5倍近くに達しています。
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世界的にいわゆる「極端気象」とみられる現象が多く起きています。温暖化の影響は私たちの生活にも大きな変化をもたらす可能性があります。
ウェザーニュースでは、気象情報会社の立場から地球温暖化対策に取り組むとともに、さまざまな情報をわかりやすく解説し、みなさんと一緒に地球の未来を考えていきます。まずは気候変動について知るところから、一緒に取り組んでいきましょう。
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出典・参考
写真:AFP=時事
衛星画像:NOAA
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