毎日の入浴が熱中症対策に!? 暑さに負けない体を作る「浴トレ」®︎って?PR

2025-05-22 10:00 ウェザーニュース

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毎日のお風呂とは、体を洗うだけでなくリラックスやリフレッシュに役立つものですが、本格的な夏を迎える前に知っておきたいのが暑さに負けない体づくりへの効果です。

「熱中症の対策には、『浴トレ』がおすすめです」と話すのは、バスクリンの「チームお風呂博士」のひとりで、製品開発部 有用性評価グループに所属する研究員の小番美鈴さん。

「暑くなることが予想される2週間前には開始を!」と本格的に暑くなる前の実施を訴えます。

「浴トレ」は、特に運動習慣がない人、汗をかく習慣がない人におすすめだといいます。さらに、暑くなってからの夏バテ対策の入浴法など、詳しく教えていただきましょう。

今夏も猛暑に!?

2024年の夏は、各地でさまざまな記録が更新される猛暑となりました。この夏も、日本近海の海面水温が平年より高めで、上空の偏西風が北を流れやすいことから太平洋高気圧が北に張り出す傾向にあり、日本付近も暖かな空気に覆われやすくなるとされています。

そのため、今年の6〜8月の平均気温は全国的に平年より高くなる予想です。梅雨明け後は、東日本や西日本などで晴れる日が多くなるという予報もあり、急な暑さが到来するおそれがあります。

梅雨明け前後に心配なのが、まだ体が暑さに慣れないことによる熱中症の頻発(ひんぱつ)です。

熱中症にならないための暑熱順化

体が少しずつ暑さに慣れることを暑熱順化といいます。暑くなる前に暑熱順化ができていると、熱中症のリスクを減らすことができます。ポイントは「汗をかける体にすること」です。

汗は乾くとき(気化するとき)に体温を奪い、上昇した体温を下げてくれます。つまり、汗をかきやすい体にすることで、体温の上昇を防ぎ、熱中症になりにくくするのです。

例えば、ジョギングや速足でのウォーキングといった運動によって、体を暑熱順化させることができます。やや暑い環境で、ややきつい強度の運動を毎日30分ほど続けることにより、個人差はありますが、だいたい1〜2週間ほどで体が暑熱順化されます。

運動が苦手、なかなか時間が取れないという人には、お風呂を活用して、汗をかける体にする方法があります。
(※1)
「普段から汗をかく習慣がない人は、入浴時間を効果的に活用した『浴トレ』によって熱を逃がす体づくりができるのです。

目安は、41℃のお湯に10分間、肩までつかる全身浴を2週間継続します。その結果、発汗を確認するまでの時間が『5分』から『3分』に短縮したことが確認できました」(小番さん)

「継続的な入浴」は良いことづくし!?

(※2)
バスクリンでは、2018年から入浴による暑熱順化について研究しています。「継続的な入浴」による効果は、以下の通り示されています。

熱中症で『救急搬送や病院に行くレベル』になった重症者と入浴習慣の関係を調査したところ、『月3回以下の入浴頻度の方』は、『週7回以上の継続的な入浴頻度の方』に比べて、熱中症の重症化リスクが高いことが示されています。このことから、継続的な入浴が熱中症の重症化を防ぐ可能性があると考えられます」(小番さん)

汗をかくことが重要なため、「浴トレ」はシャワーではなく湯につかる必要があります。
(※3)
「シャワー浴とさら湯浴(何も入れていない状態のお湯での入浴)を継続した方を比べると、さら湯浴の方が、暑い環境下でも体に熱がこもりにくくなることがわかります。継続的な入浴で体から熱を逃がしやすい体になっているということです。

さらに入浴剤浴ではさら湯浴よりも5日早く変化が現れています。よりすみやかに体から熱を逃しやすい体にすることができたといえます」(小番さん)

「合計10分」でも大丈夫? 「浴トレ」のコツ

41℃で10分間、肩までつかる全身浴を2週間継続する「浴トレ」ですが、その湯温だと少しつらい、と感じる場合はどうしたら良いのでしょうか。

「40℃で15分間でも同様の効果が得られます。あるいは、途中で体や髪を洗うなど、休憩をはさんで2回の入浴で合計が15分(41℃の場合は10分)でもかまいません。大切なのは、入浴で“汗をかく”ということです。

入浴前後の水分補給を忘れずに、体調に合わせて無理せず行ってください。また、体温の変化は寝つきにも影響するので、浴トレは就床1.5~2時間前に行っていただくのがおすすめです」(小番さん)

入浴後のほてり感など気になる場合は、入浴剤を上手に使うのも1つの方法だといいます。
(※4)
「ご紹介している入浴法は、体温が比較的上がりやすくなります。そのためメントール配合入浴剤を使用することで、入浴中や入浴後のほてり感も抑えて、『浴トレ』を快適にサポートしてくれます。入浴剤を活用して無理のない入浴をしてください」(小番さん)

時期に合わせて、入浴法もマイナーチェンジ

入浴は熱中症対策だけでなく、夏バテ対策にも有効だといいます。

「6月以降の入浴頻度と夏バテの重症度を調査したところ、入浴の実施頻度が月3回以下の方は、週7回以上の方よりも、『夏バテの重い症状があった』と回答された割合が有意に多いことが示されていました(※a)。

一方で、入浴頻度と夏バテの重症度の関連における多変量解析では、週7回以上の入浴は月3回以下の入浴と比較して、夏バテの重症化リスクが低下する可能性が示唆されています(※b)。

ここでいう夏バテの症状とは、体がだるい、食欲がない、体が熱っぽい、頭痛がする、めまいや立ちくらみがする、やる気が出ない、疲労がとれない、などです」(小番さん)
(※5)
ただし、熱中症対策の「浴トレ」とは入浴法が異なります。

「大切なのは季節の変化に合わせて体の準備をしていくことです。バスクリンでは、本格的に暑くなる前の4〜6月には夏の体づくりの入浴法である『浴トレ』、7〜9月には『夏バテ対策の入浴法』をおすすめしています。

夏バテは、クーラーの効いた部屋と、暑い屋外との移動などにより、自律神経が乱れることで生じると考えられています。そのため、副交感神経を優位に導くような入浴法が良いでしょう。

具体的には、就床1.5時間前を目安に、39℃のお湯に10分程度入浴します。浴後にリラックスすることで質の高い睡眠が期待できます。夏の疲れを翌日に持ち越さないためにも、入浴を習慣化することもポイントです。

夏バテの方は、自律神経の乱れにより体温調整がうまくいかず、高温多湿環境への対応力が弱いことが考えられるため、熱中症リスクも高まります。高温多湿な環境に長時間滞在しない、水分・塩分・栄養補給など基本的なことも含め、多面的に夏バテ・熱中症対策を講じていただきたいと思います」(小番さん)

梅雨時期の「浴トレ」で、酷暑の夏に備えよう

今年の梅雨入りは全般に平年並みの予想となっています。

「梅雨どきはいったん気温が低下しますので、この時期を利用して『浴トレ』を行えば、無理なく熱中症・夏バテ対策ができます。

バスクリンの特設サイト、やバスクリン公式LINEでは、夏の暑さに負けないための様々な情報を発信しています」(小番さん)

今夏も厳しい暑さが予想されていますが、入浴を熱中症・夏バテ対策に役立てましょう。



※1,3,4:下記調査の結果より
<調査概要>
調査対象:健常者20~40代の男性13人
調査方法:バスクリンつくば研究所での入浴テスト(14日間の「シャワー」「さら湯」「無機塩含有炭酸ガス入浴剤」連続浴)、暑熱負荷テスト(30℃50% 環境下にマスク着用で30分間曝露後、マスクを外した直後の皮膚表面温度を測定)
調査期間:2023年1月13日(金)~2月27日(月)

※2:下記調査の結果より
<調査概要>
調査方法:インターネット調査(2022年夏バスライフ実態調査 15-69歳の男女2331人)
解析手法:ロジスティック回帰分析
目的変数:熱中症の重症化有無(救急搬送や病院に行くレベルを重症化あり、それ以外を重症化なしとした)
説明変数:入浴頻度(月3回以下、週1~4回、週5~6回、週7回以上)、年齢(15~69歳)、性別(男性、女性)、地域(全国47都道府県)
結果:月3回以下の入浴実施者は、週7回の入浴実施者と比較して、熱中症の重症化のオッズが有意に高く(OR:2.63, 95%CI:1.05-6.58)、熱中症の重症化リスクが高まる可能性が考えられた

※5:下記調査の結果より
<調査概要>
※a(グラフ掲載)
調査方法:インターネット調査(2022年夏バスライフ実態調査 15-69歳の男女1558人)
解析手法:カイ二乗検定(夏バテの程度別[※A]と6月以降の入浴頻度[※B]をクロス集計) ※A:夏バテを程度別に示した(重い症状は、病院での診療ありとして定義した) ※B:入浴頻度が月3回以下と週7回以上の該当者を比較
結果:月3回以下の入浴実施者は夏バテの重症者割合が多い

※b(グラフ割愛)
調査概要※aと同様の手法(n=2331)にて解析を実施。週7回以上の入浴実施者は、月3回以下の入浴実施者と比較して、夏バテの重症化のオッズが有意に低く(OR:0.35, 95%CI:0.13-0.95)、継続的な入浴習慣が重い夏バテの重症化を防ぐ可能性が考えられた
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