【お知らせ】大雨リスク対策の基準値変更について

▼これまで
大雨リスク対策は、令和2年7月豪雨などの過去の被害履歴から営業継続のリスクがあるかどうかをウェザーニューズにて独自算出した基準値をもとに、設定していました。ただし、この基準値の場合、地域特性などの反映が十分でないという課題がありました。

▼これから
日本の大河川については100年〜200年に1度、 中小河川については30年〜100年に1度発生する規模の降雨に対応できるような設計が目標とされています。
そこで、「大雨リスク対策」では、　河川整備などの目安を参考に、以下のように基準値を変更して、大雨リスクを注意喚起していくよう変更します。

【新：WNI推奨基準値】
24時間雨量を対象に
■ 警戒：100年に1度レベルの雨量
■ 注意：30年に1度レベルの雨量
として、大雨リスクを注意喚起していきます。

※補足※
・30年に1度レベルの雨量が250ミリを超える場合
→注意基準を250ミリとします。

・100年に1度レベルの雨量が500ミリを超える場合
→警戒基準を500ミリとします。

【これまでのWNI推奨基準値】
24時間積算雨量を対象
１）北海道
注意：100ミリ
２）青森・秋田・岩手
注意：200ミリ
３）東北南部から沖縄
注意：250ミリ

上記の３エリア区分で基準値を設定していました。上記の注意基準の新・旧比較マップに注目していただくと、東京・高知・福岡などの注意ランクは雨量の基準値に変化はありません。一方、札幌は100mmから164mmに基準値が増加。秋田は200mmから141mmに下がりました。仙台・大阪・岡山では250mmから数十mm下がっています。

続いて、警戒ランクについてみていきます。

【これまでのWNI推奨基準値】
24時間積算雨量を対象
・北海道
警戒：150ミリ
・青森・秋田・岩手
警戒：250ミリ
・東北南部から沖縄
警戒：300ミリ

上記の警戒基準の新・旧比較マップに注目していただくと、札幌、東京、高知、福岡などの警戒ランクは雨量の基準値が上がっています。一方、仙台・秋田・大阪・岡山は警戒ランクの基準値が下がりました。特に晴れの国とも呼ばれている岡山では100mmほど大幅に基準値がダウンしています。

今回、大雨リスク対策の基準値となった30年に1度や100年に1度のレベルの雨量の情報については、ウェザーニュース for businessのオプションメニュー【気候変動】の「気候パターン分析」情報の中からもご確認いただけます。
災害につながるような大雨の傾向が、気候変動によってどのように変化するのか分析することができるため、ご興味がございましたらお問い合わせください。
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これまで流通・小売業のお客様などは「今日・明日の大雨閉店判断」というメニュー名で本サービスを提供しておりましたが、基準値変更のタイミングで「大雨リスク対策」に名称を変更しました。ご了承ください。

ニュースでよく耳にするけれど、意外と誤解されやすいこの表現。毎週違った角度から、“未来の気候”に迫る専門番組「100年天気予報」で、“確率”の見方から、防災に活かされる統計の使い方まで、大雨と向き合うために必要な「正しい理解」を解説しています。
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