日本で大規模な山火事が頻発 気候変動との関連は?

2025-03-28 13:17 ウェザーニュース

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 岩手県大船渡市で2025年2月26日に発生した大規模な山火事をはじめ、2〜3月にかけて日本各地で山火事が頻発しています。「なぜ今、こんなに山火事が多いのか」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
 本記事では、最近山火事が増えている理由や発生しやすい条件、さらに気候変動との関連性について解説します。

大規模な山火事が発生する条件

 森林では、晴天が続き、空気が乾燥すると、地面に積もった落葉や枝などの可燃物の水分が減少し、乾燥状態になります。特に、林床(りんしょう)の可燃物の水分含有率が20%以下になると、火花のような小さな火種でも着火しやすくなり、山火事の発生リスクが高まります。
 さらに、一度着火した火は風によって急速に広がります。風が強いほど延焼速度は増しますが、風向や地形の傾斜角度も影響を与えます。特に、延焼速度が400m/hを超えると、火勢が急激に強まり、短時間での消火活動が難しくなります。
 そのため、日本では毎年、山火事の約7割が、乾燥した空気と強風の影響を受ける冬から春(1月~5月)に集中して発生しています。

気候変動との関連は?

 日本全国の降水量の観測データ(1901年~2023年)を見ると、年間の降水量自体には大きな変化は見られません。しかし、大雨や短時間強雨の発生頻度は増加傾向にあり、降水の強さが極端になる一方で、雨がほとんど降らない日も増えています。つまり、降水パターンが極端化してきているといえます。
 将来の予測においても、世界の平均気温が2℃上昇するシナリオ(RCP2.6)と、4℃上昇するシナリオ(RCP8.5)のいずれの場合でも、2100年にかけて降水パターンの極端化が進むと考えられています。これにより、豪雨による災害リスクが高まる一方で、降水量の少ない期間も長くなる可能性があります。気象パターンの極端化は、雨だけではなく風や気温においても想定されています。そのため、気候変動により乾燥・強風といった山火事が発生する条件が揃いやすくなる可能性があります。

山火事リスクへの適応

 ウェザーニューズでは、山火事の発生しやすい気象条件を分析し、危険度を予測する手法の開発に取り組んでいます。林野庁との協力により、大規模な山火事の「発生」と「延焼」の両面から危険度を予測するコンテンツを構築しました。
 この情報を活用することで、リスクの高い日には入山者自身が火の取り扱いに細心の注意を払ったり、地方自治体がより強い注意喚起を行ったりすることが可能になります。
 山火事は発生すると、長い年月をかけて育った森林が一瞬で失われるだけでなく、建物への延焼や人身被害、さらには鎮火後の土砂流出などの二次災害をもたらし、森林の多面的機能に甚大な影響を与えます。
 ウェザーニューズは、極端化する気象パターンとそれに伴う山火事などの気候リスクに対して、個人、企業、地方自治体がそれぞれの立場で適切に対応できるよう、より有益な情報提供を目指していきます。

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